前静岡県議会議員すずきさとる新聞『すずしん』web版

社会資本・まちづくり特別委員会議事録(平成29年10月6日②)

○鈴木(智)委員
 まずはありがとうございます。
 私も、先生の問題認識は当然だと思ってまして、ですから、私は、この委員会を始める際にも、いわゆる防災型土地利用規制を何とかするべきだと。先ほど、レッドライン、オレンジライン、イエローラインの話もされました。多分、実際にはなかなか、頭でわかってても、やはりそれをやられちゃうと、とても価格が下がるだとか、風評被害がどうしても起きてしまうとか、理屈ではわかってても、実際には進まないと。だからどうしようって話になっちゃうんですけど、どうしたらいいという何か。済みません、なかなか悩ましいところで。

○小村隆史氏
 コメントありがとうございます。
 全くもって悩ましいところで、私にも答えはないんですけれども、1つ、私が思ってるのは、常識を取り戻したいということにこだわっております。常識と言っているのは、2つの意味の常識があります。安かろう悪かろうという言葉は、どこかに飛んじゃったんでしょうか。土地の価格に災害リスクが反映されない現状って、おかしくありませんか。いい土地は高く、安い土地はやっぱり何かあると考えるのが、本来まともな資本主義社会じゃないですか。その意味で、私が働きかけるべきと思っているのは、土地の価格を算定するに当たって、土地家屋鑑定士の算定基準がまずいんじゃないのということなんです。非常に曖昧な形しか書いてません。防災について。災害リスクと書いてありますけれど、そうではなくて、具体的に例えば標高であるとか、地盤の強さであるとか弱さであるとか。地盤の強さ、弱さというのは、当然、揺れやすさということに関係します。そういうものを、つまり当たり前に世の中にあるわけですから、それが反映されない今の仕組みがおかしいと。
 だから、そこの根元にアプローチしていきたいなと思いますが、その前提に、安かろう悪かろう、要するに安物買いの銭失いという言葉があるではないかと。ビジネスとして、そういう常識はいつの間に消えちゃったのか。好んで読んでいるビッグコミックの本誌によりますと、不動産業界は何か1,000に3つぐらいしか正しいことは言われないそうですね。それは勘弁してって話なんですが。
 要するに、そういうビジネスをはびこらせちゃいけないですよ、これが2つ目の話なんです。まともなものにまともな価格をつけて売りましょうよと。それをもう一度取り戻させないと、売るほうも買うほうもなんですけどね。安く買って高く売るという、ぬれ手でアワを、いいかげんなこと言ってるねと不動産業者に文句つけなきゃいけないだろうし、こういう時代だからこそ、言葉は悪いけど、文句を言えばいいじゃない、あそこは不誠実だと。
幸いにもそういう動きが、広島県の不動産業界の中では出始めているそうです。それは言うまでもなく、2014年8月のあの土砂災害。県営住宅が建ってるんですよ。その真ん中に川があって、そこに後から造成したものが流される。そういったところに売ったやつは誰だと。やっぱりそれを売った人間には、やはり俺は商道徳に反していることをやっているなと考えさせなきゃいけないでしょうし。自分のお財布事情に鑑みた上で、ここしか買えなかったというんだったら、これはしょうがないですよ。でも、安かろう悪かろうという話はやっぱり言わなきゃだめ。もう一度取り戻さなきゃいけない。そのためにこそ、不動産の評価に、私はしっかりとリスクを、災害リスクをもっと明確に織り込んでしかるべきだと。
 そして、機会がありましたら、ぜひ新潮文庫の「日本人はどう住まうべきか」という本を。おもしろいです。世界的に有名になりましたけれども、隈研吾先生という建築家の先生と養老孟司先生が、住まい方について対談しているものがあります。そこには、土地を細かく検討されてしまったら困る不動産業者、そんな一節が書いてあります。ぜひ機会があったらお読みいただきたいです。
 直接のお答えになるのかどうかわかりませんが、道徳というか、常識を取り戻そう。その1つは、安かろう悪かろう、安物買いの銭失いという感覚をもう一度取り戻させよう。もう1つは、売る側のモラルとしての商道徳、適切なものに適切な額でお売りします、ふっかけてはいません、ぬれ手でアワのようなえげつない商売をしてはいません。そういうプライドをどこかで取り戻せるような時代になっていければいいなと思っています。

○鈴木(智)委員
 同じ発想だと思うんですが、海外では損害保険が、対策をしっかりやってて、安全なところに住んでいれば保険は安くなるし、逆に危険でなおかつ何もしていなければ保険が高くなるみたいな。もちろん地震保険とかは実際そうなっていますけれども、津波だとか、洪水もそうなんですけど、そういうのは余り聞いたことないんですが、その辺どうなんでしょう。

○小村隆史氏
 刻みが非常に荒っぽいと私は聞いております。すなわち、個別の、先ほど旭化成の名前が出ましたけれども、例えば旭化成の富士工場についてならば、相当細かい料率の計算がなされていると思いますが、民間の住宅についてはかなり荒っぽいと聞いています。刻みが荒っぽくてお金に反映されにくい。損保業界がしっかりと、またお金を貸す銀行が、しっかりと災害リスクを考えて利率をやってくれればいいんでしょうけれども。でも、考えるべき状況であるとは思います。

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