前静岡県議会議員すずきさとる新聞『すずしん』web版

文化観光委員会議事録(平成27年12月15日)

○鈴木(智)委員
 ふじのくに県民クラブの鈴木でございます。一問一答方式でお尋ねしますので、よろしくお願いします。
 まず初めに、さきに行われました本会議の質問の関連を行いたいと思います。よろしくお願いします。
 先ほども話に出ましたけれども、我が会派の田口議員の一般質問で出ましたネーミングライツの件でお尋ねしたいと思います。
 田口議員の提案に対して、伊藤経営管理部長からいわゆる提案募集型でネーミングライツの公募を行いたいという答弁がございました。当然ながら、私は文化・観光部におかれても、積極的にやるべきだと思うんですが、文化・観光部所管の施設のうち、どのような施設が対応可能と考えているのか、まずお聞かせください。

○小泉文化政策課長
 施設はいろいろございます。まず施設が一番多い文化政策課から申し上げます。
 ネーミングライツの場合、幾つか検討要素がございまして、そのうちいわゆる美術館等については、一般的には静岡県立美術館という名前がありまして、これが企業名の美術館になりますと、ポーラ美術館とかという形になりますので、一般的には余り美術館についてはやっていないと承知しております。大体よくございますのが、貸し館施設ということでグランシップなどが1つの検討対象になろうかと思っております。

○鈴木(智)委員
 ということは、自然史博物館も難しいのでしょうか。

○小泉文化政策課長
 こちらも博物館で難しいという点もあり、余り見られないという点もございますし、またこれから博物館法の登録に向けて、開館後も1年、2年と実績を積んでまいりますので、自然史博物館については、まずは博物館の登録を済ませた段階で、また検討していくことになろうかと思います。

○鈴木(智)委員
 ネーミングライツにつきましては、田口議員もそうでしたけれども、私も以前から言ってきましたが、ただ残念ながら今まで実現した例がないと。それに対しましてもそれではいかんということで経営管理部で、さきに述べたような方針が示されたわけですから、基本的には確かに企業名を冠した公立の美術館は聞いたことはありませんけれども、何らかの問題がないのであれば、まずは選択肢の中に入れていただくことが必要で、実際にそういったものが発生した場合、いろいろと検討していただければいいのかなと思うので、そこはぜひ幅広にやっていただきたいんですけれども、ただこれも私が以前、企画文化観光委員会に所属したときにもネーミングライツを議論したんですけれども、そのときの答弁にあったのは、先ほどグランシップも入るんじゃないかという話がありましたけれども、グランシップですとか、あるいはエコパみたいな既に愛称がついているところは、以前はネーミングライツは無理だというような答弁をいただいたんですけれども、それは改めていただけるということでよろしいですか。

○小泉文化政策課長
 今までの検討におきましては、エコパとかグランシップとか愛称のもの――例えばグランシップの場合ですと、公募でやりまして、四千数百件の中で選んで、この名前をもとにいわゆるコンベンションのPRということでやってまいりまして、道路標識その他も市や国の道路も含めて協力をいただいてやってきた経緯もございます。そういった意味では、愛称のものについては、今まではなかなか対象としてこなかったということでございますが、経営管理部から改めてそういったまた方針が出て検討ということになれば、検討していくことになるかと思います。

○鈴木(智)委員
 愛称というのはあくまでも呼ぶ側がどう考えるかによるところだと思いますし、例えば企業名が入ったからといってグランシップと呼ぶなとそういうことにならないはずなもんですから、そこはぜひ前向きに検討していただきたいと思うんですね。
 実際、この文化観光委員会の県外視察で熊本県民総合運動公園陸上競技場に行きました。これは何かというと――この間もラグビーをやっていましたけれども――うまかな・よかなスタジアム。うまかな・よかなスタジアムという名前が示すとおり、これは現地の山田青果卸売市場がネーミングライツを取得されて――よかなというのはどうも山田青果卸売市場の商標登録名らしいんですけれども――呼称を使用しているんですが、これも聞くところによると、もともとKKウイングという愛称があるということなんですね。このように愛称がありつつもネーミングライツを応募しているところは幾つかあるみたいですから、そこは幅広にやっていただきたいと思いますが、もう一度御答弁をお願いします。

○小泉文化政策課長
 そういった意味では、また他県の事例や可能性を踏まえまして検討させていただきます。

○鈴木(智)委員
 よろしくお願いします。
 それで1つ提案なんですが、昨日富士山世界遺産センターがさんざん議論になりましたけれども、これもぜひネーミングライツも検討――実際にできるかどうかは別として幅広にやるという意味でもやってもいいと思うんですけれども、これは何か例えば世界遺産の関係でネーミングライツはだめとか、そういった規制みたいなものはあるんですかね。

○落合世界遺産センター整備課長
 特にございません。

○鈴木(智)委員
 それでしたら、ぜひ検討していただきたいのが、きのう当初予算案よりも額が3億円ふえるぞという話になったわけです。どうしても文化・観光部が所管している施設というのは、なかなかお金を生まない。逆に言えば、もちろんお金をどんどん生むような施設でしたら、民間がやればいいだけの話なので、お金は生まないけれども自治体がやらなければいけないそれだけ重要な事業をやっているわけですから、確かにお金がなかなか出ていく一方だというのはやむを得ないかと思いますが、ただやはりそうは言っても厳しい財政の中ですから、1円でも多く何らかの形でお金を集める仕組みで特にやらないといけないと思うんです。
 1つ提案なんですけれども、大体こういうネーミングライツというのは施設ができてから公募するのが普通かと思うんですが、ただ富士山世界遺産センターはいろんな意味で注目を受けているわけですから、できる前から公募して、できる前から名前を貸すということも僕は可能じゃないかなと思うんですけれども、その点は専門外かもしれませんけれども、御答弁をお願いします。

○落合世界遺産センター整備課長
 他の世界遺産センターにつきましても、そこの地域の場所等を見ましたところ、やはりほとんどつけているところがございません。ですので、勉強させていただくことはいいんですけれども、やはり富士山世界遺産センターというのが1つのネームになっているもんですから、そこはそういった形になろうかなと思います。

○鈴木(智)委員
 もちろん、いろいろ配慮しなくてはいけない部分はあると思いますが、ただそこは地元との関係かなと思うんです。もし地元の企業とか何かで手を挙げるところがあるかもしれませんから、そこは予断を持たずに、ぜひ幅広でやっていただきたいと思います。

 それと関連して、グランシップについてお尋ねしたいんですけれども、ネーミングライツは検討していただくということなんですが、これも文化観光委員会の県外視察の際にアクロス福岡――藤原観光振興局長も行っていただきましたけれども、見せていただいて――あそこの取り組みは参考にすべきものが幾つかあるかなと思いました。1つは、まずこれもさんざんグランシップで言ってきましたけれども、あそこは非常に稼働率が高いにもかかわらず、さらに稼働率を上げようということで、いわゆる午前、午後、夜のコマ単位ではなくて、時間で会議室を管理されております。あとこれもいい取り組みだなと思ったのが、いわゆるリスティング広告ですね。つまり、そこの担当の方がおっしゃったのは、1人職員を置いて営業をかけるよりは、リスティング広告にある程度お金をかけたほうが幅広く広報できるし、効果的だという話もされていましたので、少なくともその2点をぜひ検討していただいて、見習うべきところは見習うべきかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○小泉文化政策課長
 今、福岡県のアクロス福岡につきまして、御視察に参られた御意見をいただきましたので、指定管理者の文化財団とともに、アクロス福岡の状況も調査させていただきまして、参考にさせていただきたいと思います。

○鈴木(智)委員
 ぜひとも、よろしくお願いします。
 続きまして、これも本会議でありました留学生をふやす取り組みについてお尋ねしたいと思います。
 静岡県立大学に留学する海外からの学生だけでなく、日本人学生も利用できるような留学生会館あるいは学生寮みたいなものを整備する方向で検討している旨の答弁が知事からございました。私も基本的に県立大の国際交流の機能強化というか、それもここでもさんざん議論してきましたので、基本的な考え方としてはいいのかなと思ったんですが、ただ1点配慮していただきたいと思いまして質問しております。
 というのは、やはり地元の方たちへの配慮でございます。具体的には県立大――ちょうど私の地元になるんですけれども――静岡大学周辺には学生用のアパートを経営されている方々が数多くいらっしゃいますが、これも決算特別委員会文化観光分科会で質問しましたけれども、最近海外からの学生が減っているということ。あと残念ながら大谷地区は海からも遠くないということで、独身社員等々の方々の入居が減っているということで、皆さん大変苦労されているんですね。なので、そういった状況の中で、例えば現在の県立大学の留学生が大幅にふえて、そのふえた分の方々を入れる形で留学生会館を整備していただければいいんですが、ただ今みたいに余り留学生がふえていない状況の中で留学生会館をつくってしまうと、その分地元のアパート経営者の方々が苦労する、つまりは民業を圧迫するような事態にもなりかねませんので、まずは――後でまた議論しますけれども――留学生をとにかくふやす取り組みをしていただいて、ふえた暁には留学生会館を整備するような配慮が必要かなと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。

○髙木大学課長
 留学生会館、留学生宿舎の整備につきましては、非常に多額の費用を要するということで、慎重に検討すべきだと思っております。県立大学におきましては、現在の中期計画の中で、教育研究のグローバル化に向けた全学的な取り組み方針を検討して体制整備を図るということが書いてありますので、まずはこういったところをしっかり県立大学で考えて、今後の方向を出した上でということになろうかと思っております。

○鈴木(智)委員
 そこは、もちろん積極果敢にやっていただきたい部分はありつつも、やはりしっかりした配慮もしていただきたいと思います。

 次に、今の関連で総合計画後期アクションプラン評価書案の142ページに外国人留学生の数が書いてありますけれども、それについて幾つかお尋ねします。
 まず、142ページのところで今回、外国人留学生の増加率・人数の対象を広げたと書いてありまして、その理由が144ページの下段に書かれておりますが、まず目標値がそれに伴って変わっていますけれども、2,500人から3,000人にした500人ふやした理由を教えてください。

○髙木大学課長
 まず、留学生につきましては、大学の留学生と日本人学校に行く留学生、専門学校に行っている留学生がございます。今回非常に専門学校や日本人学校に行く留学生がふえたということで、そういった学生も含めた形で指標の見直しを図ったところでございます。
 地域創生の会議でも留学生が、母数がふえたということを前提に、平成29年度の目標を見直して、現状の基準値が2,266人などということもありまして、3,000人に増加させたところでございます。

○鈴木(智)委員
 対象が広がったわけですから、目標が上がるのも当然だと思うんです。ただ500人にしたのはどういった理由からでしょうか。

○髙木大学課長
 もともと国等で留学生倍増計画等をつくっておりまして、今年度の2月にやはり国も日本人学校の学生をふやす形で留学生の定義を変えております。
 トータルでは平成32年に4,000人という数は変わっていないんですが、それを目標にしたときに年度進行等を考えた場合に、平成29年に3,000人という形になったところです。

○鈴木(智)委員
 これは、数字だけ言いますと、2,500人から3,000人ということで上方修正っぽくは聞こえるんですけれども、ただこれは対象が広がったために、例えばもともとの現状値ですと878人、それが年度は違うかもしれませんけれども、2,266人ということですから、1,400人ぐらいふえたわけですね。それに対して最初の目標が2,500人から3,000人になったということは、現実に合わせて下方修正をしたという理解でよろしいですか。

○髙木大学課長
 留学生の数につきましては、最近の事情等がありまして、当初ほどふえていないのが実情でございまして、特に中国、韓国につきましても、当初は倍増ということを考えてそこらへんの数値の目標を掲げておったんですが、なかなか減少傾向がとまらないということで、今回改めて見直しまして、少なくとも現状維持するような形の数ということで設定したところでございます。

○鈴木(智)委員
 その辺のところは、もちろん下方修正も当然あってもいいことだと思います。ただそれが全然書いてないものですから、一見するとなんか上方修正かなと思ったら、でもよく見るとそうではないぞと見えるもんですから、そこは正直に書いていただきたいなと思います。

 それから、隣の143ページに、県内大学の海外留学生の減少が円安等の影響によりとありますけれども、ほかの理由についてどのようにお考えでしょうか。
 また、中韓の留学生が減少しているけれども、東南アジアからの留学生がふえている理由をどのように分析されておりますでしょうか。

○髙木大学課長
 日本人学生が海外に行く場合、一部の大学では、一昨年度ですか、かなり力を入れて語学の短期留学も留学に認めるといった取り組みをしたことでふえたと聞いております。最近の円安等でその揺り戻しもあって、昨年度は数が減っていると聞いております。
 アジアからの留学生につきましては、日本人学校等につきましては、アジアからの留学生が多いんですけれども、やはり国の所得等もありまして、まだ大学まで行けないそういったこともあると聞いております。いずれにしろ、日本人学校の留学生はその後、県内大学の留学生になってくることも多いものですから、一体として捉えていくと考えております。

○鈴木(智)委員
 それでは、県内の大学生について、例えば奨学金みたいなもの――先ほども給付型の話がありましたけれども――何か経済的な支援をふやすことができれば、また留学生もふえるというお考えでよろしいですか。

○髙木大学課長
 個別の留学生に対する給付というのが、恐らく留学生がとどまるインセンティブになっているとは思いますが、その他の公平性とか、いろんなことを考えて慎重に考えていきたいと思っています。

○鈴木(智)委員
 もちろん財政的なものじゃないということは私もなんとなくわかるんですが、ただここだけ見ると円安だけで逃げちゃっているようにも聞こえるものですから、そこはしっかりと分析をしていただいて、また対応をしていただきたいと思います。

 これも同じく、先日文化観光委員会の県外視察の際に福岡女子大学を委員の皆さんと一緒に見てまいりましたが、ここも私はすばらしい取り組みをしているなと思っていまして、ぜひ見習っていただきたいと思うんですね。というのは、福岡女子大学は小さな大学で学部生全員入れても1,000人程度なんですけれども、ここですごいなと思ったのは、ここも教職員の方が正直におっしゃってましたけれども、以前は簡単に言うとぬるま湯につかっていたと。ただそれではいけないということで、皆さん意識改革をされて、しかも大胆な取り組みをされているんですね。1つすごいなと思ったのは、留学生をふやす取り組みとしての学部の定員の中に最初から留学生何名と――実際には20名ということですけれども――入れているんですね。多分県立大学とか、静岡文化芸術大学とかではそういう取り組みはないと思うんですけれども、やはりそれぐらい積極果敢に必ず毎年、しかも日本の正規学生と同じような形で留学生をとるんだと。実際、教職員の方も海外に行かれてかなり宣伝をされていると伺いましたけれども、そういった取り組みをぜひ静岡県立大学、静岡文化芸術大学でもやるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○髙木大学課長
 福岡女子大学の件ですが、九州の大学におきましては、韓国とか、中国、上海が非常に近いということで、昔からアジア等の交流は盛んであったと理解しております。県立大学も今、国際関係学部の見直し等をやっておりますが、他県のすばらしい事例は積極的に取り入れて、この中に組み込んでいく。組み込めるものは組み込む。ただ大学の特殊性というのがあるかと思います。特に県立大学は薬学部とか、看護学部、資格の認定の学部があるものですから、その辺はなかなか国際化が実際の授業の中では難しいこともあります。しかし、できるところはいい事例を参考にしていくべきと考えております。

○鈴木(智)委員
 ぜひともよろしくお願いします。
 今度は、総合計画後期アクションプラン評価書案の188、189ページのJICAグローバル大学院の設置、誘致の件についてお伺いします。
 これは所管が違うのは重々承知しております。企画広報部だと承知していますので、答えられる範囲でいいんですが、このJICAグローバル大学院を知事は1期目の当選したころから言われていますけれども、実際にはなかなか進捗が見られておりません。私が以前も提案したことがあるんですけれども、これだけを見ますと、新しく大学院を設置、誘致ということなんですが、そうではなくて、既にある静岡県立大学の国際関係学部の中に、例えばJICAとの協力によって特別の大学院コースを設置するほうがむしろ現実的だし、お互いにいいのかなと思うんですが、その点の検討みたいなことはされたことがあるでしょうか。あるいは検討していただけますでしょうか。

○髙木大学課長
 JICAグローバル大学院につきましては、基本的にはJICAの研修生のJICAで海外に行った方に修士号を与えるとか、彼らの経歴を非常に評価して取り組むということだと思います。県立大学におきましては、国際関係学部がございまして、中にはJICAの元職員だった教員もおります。そういったことから、今、国際関係学部の見直しをやっている中で、そういったことも1つの選択肢に入ってくるかと。JICAとの協力とかそういった面が中心になるかと思いますけれども入ってくるかと思います。

○鈴木(智)委員
 それにしてもなかなか進捗が見られないわけですから、変わった切り口からの対応も必要なのかなと思いますので、そこもあわせて御検討をお願いしたいと思います。

 関連で、大学ランキングの話をしたいと思います。決算特別委員会文化観光分科会でもお話をしたと思うんですが、これは最近出た「週刊ダイヤモンド」11月7日号に大学ランキングが出ております。多分ごらんになっていると思うんですけれども、我が静岡県立大学が84位、静岡文化芸術大学は対象外になっているんですけれども、もちろん上のほうにいるのは東京大学だとか、京都大学ですとか、あとこれも前回取り上げました国際教養大学等があるんですけれども、ほかにも県立大学よりも上の公立大学があるんですね。例えば33位会津大学、44位横浜市立大学、49位首都大学東京、63位北九州市立大学、80位大阪市立大学と。ですから公立大学の中でも頑張っている大学がある中で、残念ながらこのランキングの中では静岡県立大学は下のほうなんですけれども、こういったランキングは当然見ていると思いますが、どのように分析されているんでしょうか。

○髙木大学課長
 大学のランキングにつきましては、「週刊ダイヤモンド」のもの、朝日新聞社が行うものいろんなものがあります。それぞれの特徴があって、それぞれの特集に基づいてランキングするために、ランクも変わってくると思います。ある一面で大学の評価をしていることは確かでございます。このランクに一喜一憂するというよりは、他の大学との比較とか、自分のところの弱いところ強いところを分析する中で、経年比較等も含めてなるたけこういったものが上がるような取り組みを大学でやっていくことも必要かと思っています。

○鈴木(智)委員
 確かに一喜一憂してはいけない部分はあろうかと思います。ただこれは大いに参考にするべきと思いますし、やはり何とか、1位でも上がるような取り組みが必要だと思うんですね。特に今回の委員会説明資料の6ページの静岡文化芸術大学の中期目標の中にも法人経営等の中に――下から2つ目ですね――選ばれる大学を目指した積極的かつ効果的な広報の展開とありますけれども、ランキングに載るということは当然大学がお金を払ったわけでも何でもありませんから、これに載るだけでもかなり効果が高いと思うんですよ。ですから、もちろん選ばれるというのは基本的に受験生に選ばれるという意味だと思うんですけれども、それは恐らく大学のランキングに選ばれることが結果的には受験生に選ばれることにもつながると思うんですね。というのは、やはり大学関係者においてのことですが、例えば進学担当の方ですとか、あるいは企業の方とか多分これを見ているはずですから、これに載っかる載っからない、あるいは上に上がる上がらないは、ある意味大きな影響を持つと思うんですが、ぜひこれにも何とか載っかるような取り組みをしていただきたいと思うんですが、もう一度御答弁をお願いします。

○髙木大学課長
 10番委員の御指摘のとおり、やはり父兄の方、保護者の方、企業の方がこういった資料を見るということでの影響力はあるかと思います。そういう意味で大学のできる強いところを伸ばしつつ、またこういったランキング、例えば静岡県立大学でいきますと、トムソン・ロイターの論文の引用数が、例えば農学関係では2位とか高いランクを持っていたりそういったこともあります。出るところを伸ばすように、大学の中で分析をして少しずつでも上がるような取り組みは必要かと思います。

○鈴木(智)委員
 このランキングを見ますと、グローバル教育について特化した中でのランキングになっているようなんですけれども、その中で、9月議会の代表質問で取り上げましたけれども、秋田県の国際教養大学が第4位、その上にいるのが東京工業大学、東北大学、京都大学、歴史がある大学にもほぼ匹敵するような形で国際教養大学が載っております。御案内のとおり国際教養大学はできて10年余りで、ただこういうふうに躍進した理由は幾つかあると思うんですね。1つはもともとミネソタ州立大学がつぶれた後、中嶋嶺雄元東京外国語大学の学長だった方がこの学長につかれて、そこで残念ながら学長は在職中に亡くなりましたけれども、その方は全身全霊をささげて、あるいは東京外国語大学の経験を踏まえて、多分さまざまな取り組みをやった結果わずか10年――実はもっと前からこれはハイランクですから、すぐにこのような効果を出したと思うんですね。ですから、ぜひそのような期間の中でやっていただけることが大事かなと思いますし、特に今、鬼頭先生が学長をやられていますし、あの方は歴史人口学の権威の方ですから、先を見る目は当然あると思うんですね。ただ学長としての経験は今回が初めてですので、ぜひ皆様が学長をバックアップしていただいて、大胆な改革をしていただくようお願いを申し上げまして、次の質問に行きたいと思います。

 次は、総合計画後期アクションプラン評価書案の212ページをお願いします。
 観光案内所は、さんざんやってきましたから、余り細かい話はしませんけれども、ただ1つ確認したいのが、取り組みの外国人観光客案内所の整備で毎年1カ所ずつふえているんですけれども、これは1カ所ふえているというのはどういったところがふえているんでしょうか。

○神山観光振興課長
 これまでに、例えば修善寺駅に案内所を新しく開設していただきましたけれども、こういうところを外国人の観光案内所ということで申請をいただく形で新しく開設するところ、あるいはNEXCOのそれぞれサービスエリアなんかにもこういう案内所がございますけれども、そういうところで手を挙げていただきまして、こういう登録をしていただく形で外国人観光案内所をふやしております。

○鈴木(智)委員
 これは毎年1カ所ずつになっていますけれども、実績も毎年1カ所ずつなんですか。

○神山観光振興課長
 昨年は、今申し上げました修善寺を含めて2カ所ほどふやしていると思いますけれども、今後、まだ東京オリンピック・パラリンピック、ラグビーワールドカップもございます。既設の観光案内所でもこういう外国人向けに対応できるような形でやれるように、各市町にも働きかけてまいります。

○鈴木(智)委員
 これは、やはりラグビーワールドカップもありますし、東京オリンピックもあるわけですから、ぜひ1カ所と言わずに、もう少し積極的にやってもいいのかなと思いますけれども、去年は2カ所ということですから、1カ所というのはなかなかお願いしても出てこないということでしょうか。

○神山観光振興課長
 これは、スタッフに外国語対応ができる方が常勤しているかどうかというところが判断基準になるものですから、そういうスタッフを抱えなければならない、雇用していただくことが必要になります。予算も必要になってまいりますので、各市町とも慎重に対応しているところであります。そうした中でもやはりこうしたオリンピック、あるいはラグビーワールドカップ、大規模なスポーツイベントが迫っておりますので、そうした中でも対応いただけるように引き続き働きかけをしてまいります。

○鈴木(智)委員
 積極的な取り組みをお願いしたいんですが、平成27年度、28年度、29年度というのは、これはある種アウトカム指標かなと言えるんですけれども、ただ下の広域観光情報を提供できる体制整備の促進の表の情報交換会の開催は年4回開催ということで、やれば進捗したよということで、これはここに限らずほかの指標にも言えるんですが、どうもこの総合計画後期アクションプラン評価書案はアウトプット指標が多いんですよね。何々をやりました――それも重要だと思うんですけれども、やろうと思ってもなかなかできない部分もあったりするわけですから、ただ、ぜひ加えていただきたいのは、アウトカム指標ですよね。例えばこれもさんざん言いましたけれども、観光案内所もだんだんふえているわけですけども、そこに何人来たのかとか、アウトカム指標もぜひ入れていただきたいと思うんですけれども、そうしないとただつくっただけで、もちろんやっていると思いますけれども、PDCAをやってないんじゃないのととられなくもないわけですから、ぜひアウトプットだけじゃなくて、アウトカムもお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○神山観光振興課長
 アウトカム指標としましては、この2-2-5誰もを惹きつけ、もてなす魅力づくりというところで、観光交流客数、宿泊客数とか、外国人延べ宿泊者数等も設けておりますけれども、こうした個々の事業につきましても――表の下はアウトプットになっておりますけれども――引き続きまた何ができるのか、考えられるのか、検討してまいりたいと思います。

○鈴木(智)委員
 よろしくお願いします。
 その同じ視点で、先ほどもお話にもありましたしずおか遊びたい券は先ほど9番委員からもお話がありましたとおり、やはり一過性で終わらせてはいけないと思いますし、やはり売れましただけじゃちょっと足りないと思うんですね。そこでお尋ねしたいんですけれども、売れたということなんですが、その効果ですね。ですから例えば第1弾ですと合計で1万枚売れたということですけれども、今までもちろんこういった券がないときから、当然いろいろな方が利用されているわけですが、それプラス1万枚売った結果、1万人プラスになったのか、あるいはその中間なのか、そこのところをどのように、このしずおか遊びたい券の効果を評価されているんでしょうか。

○杉本観光政策課長
 しずおか遊びたい券でございますが、第1弾の成果といたしましては、1万枚販売されまして、10月末までで伊豆で3,506枚、人数にすれば1,555人、浜名湖は3,970枚、2,447人使用されているところでございます。今10番委員が御指摘のとおり、今回は半額ということで5億円を利用して、お買い得な価格で、いわゆるニーズ調査も兼ねてやっているところでございますが、特に伊豆南部と浜名湖では、今までも着地型の体験商品を地域のDMOで地域資源を活用して販売していたところでございまして、これをやって果たして通常のものと比較してどう成果が出たかを今、まさに検証しているところでございます。一過性に終わらないようにして、必ずその成果をつなげていきたいと思っております。
 ただ、しずおか遊びたい券は今回第二弾も含めまして、200以上の商品が県内で誕生しました。そういう意味では観光業者だけではなく、地域の農林漁業者とか、商工業者とか、いろいろな方がまずは自分たちの地域の資源を見直して、何か売れる商品はないかということで、そういう働きかけにすごくなりました。まさに成果が出るのは、今後これからの取り組みだと思っておりますので、これから検討してまいりたいと思います。

○鈴木(智)委員
 杉本観光政策課長もおっしゃっていましたけど、恐らくこの取り組みによって、新たに商品を開発した部分は多々あると思いますが、よくありがちなのが補助金がなくなったら終わっちゃったみたいなこともよくありますので、そうならないように、ぜひお願いしたいと思います。

 次に、委員会説明資料の23ページのラグビーワールドカップについてお尋ねしたいんですが、この資料によりますと、このイングランド大会は海外からの観戦客が約46万人ということなんですが、46万人の方が平均でイギリス国内に何泊したかというデータはあるんでしょうか。

○山本スポーツ交流課長
 現在、その46万人の方がイングランドに実際に何泊したかというデータは静岡県では持ち合わせてございません。ただ、いろんな関係者に話を聞いたところですと、基本的にはヨーロッパ中心でございますので、1週間ぐらいの滞在が非常に多いと聞いております。

○鈴木(智)委員
 どこで聞いたか記憶が定かではないんですけれども、ごらんのとおりラグビーワールドカップは、9月18日から10月31日ということで1カ月半、非常に長丁場ですよね。ですので、私が聞いたところ、それこそ1週間ですとか2週間ですとかかなり長期滞在をして、いろんな地域で試合がありますから、そういった地域に移動しながら観光も同時に楽しむというような、多分サッカーとは違った楽しみ方をラグビーファンはされているのかなと思うんです。ですから、当然同じようなことが日本で、あるいは静岡県でやる場合にもあると思うんですね。ですから、それに対してどのように長期滞在を静岡県内でしていただくか。そのための取り組みはこれから必要だと思うんですが、その観点から民泊――きのうもお話がありましたけれども――のお話を聞きたいんですが、きのうの神山観光振興課長の答弁ですと、国とか、ほかの都道府県の動向を見ながらという話ですけれども、ただ報道によりますと国では法改正が必要のない範囲で省令の改正によって今年度中ですから来年度の頭ぐらいから一部解禁するような話も出ていますけれども、今のうちから何らかの対応をすることが必要だと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○神山観光振興課長
 県内では、客室稼働率は8月が一番最高なんですけれども8割ぐらいで、ホテルにつきましてはそんな状況です。8割と申しますと、大体いっぱいいっぱいのような状況でございます。ただ、それに対しまして、和式の旅館につきましてはまだ6割前後という状況で、こちらは余裕がございます。そうした意味では、静岡県では伊豆地域を中心に和式の宿泊施設が多いということで、こうした和式の旅館をいかに使っていただけるか。まだこちらにも余裕がございますので、すぐ民泊という形で飛びつくのではなくて、いかにほかの施設を活用していただくかというところで、その方策も考えていきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 もちろん旅館の稼働率を上げる、あるいは旅館の国際化への対応を支援することももちろん同時にやっていただきたいと思うんですが、ただ、今ごらんのとおり空き家がふえておりますので、その空き家対策あるいは投資目的で買ったけれどもなかなか売れない、その間の活用ということで、民泊をしようという方は多分静岡県内でもこれから出てくると思いますし、もう出てるわけですよね。実際に私も例のインターネットのマッチングサイト――エアビーアンドビーを見させてもらいましたけれども、静岡県内でも既に数十件登録されていますし、結構おもしろい宿が入っているんですね。例えば古民家を改造して、それこそ1週間でも2週間でも泊まれるようなところもあったりして、あるいは郊外にある普通の住宅をそのまま貸している例もあります。
 ただ、それらが正直ちゃんと今の旅館業法等にのっとってやっているかどうかは私も調べようがないんですけれども、中には東京とか、大阪では既に問題になっていますけれども、そういう違反行為のところ、あるいはマンション内にある人が勝手に民泊をやってしまって住民とのトラブルが東京や大阪ほどじゃないかもしれませんけれども、静岡県内でも起きる可能性があるんじゃないかと思いますけれども、その辺の現状はどうなんでしょうか。

○神山観光振興課長
 旅館業法につきましては、衛生課の所管ではありますけれども、聞くところによりますと、年に数件はこういう通報がございまして、指導していると私は伺っております。

○鈴木(智)委員
 所管外で申しわけないんですけれども、少なくとも来年度の頭ぐらいには一部解禁ということですから、旅館は旅館でやっていただくにしても、やはりこれもいい面と悪い面というか、いろいろ問題点もあるわけですから、今のうちから対応をしていただきたいと思います。

 先ほど来、旅館の話が出ていますけれども、やはり旅館はどうしても規模が小さい、あと経営者も多分高齢化が進んでいるということで、恐らくなかなか国際化への対応が難しいという部分は確かにあるなと思うんですが、例えばこれは本当に私の思いつきなんですけれども、県内に海外からの留学生がいらっしゃいますがそういった方の御協力を得ながら、例えば一時期派遣をして、こういった表記がいいですよとか、何かマニュアルを整備するとか、あるいはたまたま旅館にそんなに何十人も来るわけではないかもしれませけれども、大きな団体さんが入りそうな場合、例えば一時的に手伝いに行ってもらうとか、そんな支援もできるのかなと思ったんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○藤原観光交流局長
 まず、民泊につきまして言いますと、静岡県には既に静岡国体のときに袋井市でやった経験がございまして、これは極めて大きな一時的なイベントをやるときは、それは合法的にできることになっておりますので、ラグビーのときはその全体の宿泊数との兼ね合いもあると思いますが、袋井市長もそれを検討したいということもありますので、一緒に協力していきたいと思っております。
 旅館などでは外国人の皆さんにどう対応していいかわからないというところがありますので、ことしは伊豆を中心に民宿みたいなところに、そういう研修をした人を派遣して、表記はどうしたらいいかとか、お風呂の入り方はどう指導したらいいかとか、そういうことを具体的にやっていこうと思っています。

○鈴木(智)委員
 民泊のいいところは、やはり安くしかも長期滞在が可能なわけですよね。ごらんのとおり静岡県は東京、名古屋、京都、大阪といわゆるゴールデンルートの間にあるということで、実はここでもしうまく民泊が機能すると、私は新たなお客さんが呼べるかなと思っています。というのは、私は今回私の妻の両親と兄弟を2週間、それからうちの妻の友達と家族を2週間、うちの家に泊めさせたんですけれども、彼らがどういう動きをするかというと、やっぱり2週間ですから、でっかいスーツケースを持ってくるわけですね。だから、それを持ってあちこち移動するのは大変ですから、それをうちに置いといて、しかも御案内のとおり海外の方用にレールパスがありますね。指定席とか、グリーン車以外の普通の新幹線乗り放題があるんですけれども、それを使って、例えば静岡を拠点に東京とか、大阪とか、場合によっては1泊利用もすることもありますけれども、それができるのは、僕は静岡かなと思っているんですね。ですから、もちろん旅館の対応も当然必要だと思いますが、そういった2週間、3週間滞在するような方が安心して、しかもそれなりの安い値段で対応できるのが多分民泊なのかなと思っています。ですから、それを静岡で実現することで、僕は静岡を中心にゴールデンルートを行くという新たな顧客を獲得できるのかなと思いますので、そこはぜひ積極的に取り組んでいただきたいなと思います。

 次に、先ほども議論がありましたけれども、フリウリ・ベネチア・ジュリア州について、これも私は、5番委員、6番委員と一緒に行ってきたものですから、お伺いしたいと思います。
 先ほど話にあったチャーター便の件なんですけれども、これはぜひ実現していただきたいなと思います。というのは、飛んでくれれば、ベネチアとか、トリエステもイタリアですから、多分需要は正直、幾らでもといえるかどうかは知りませんけれども、富士山静岡空港から行けるなら行きたいねという方は多分いらっしゃると思うんですね。ですから、これはぜひ実現をしていただきたいと思うんです。
 ただ、ちょっと気になるのが、富士山静岡空港は滑走路がそんなに長くないですから、直行便というのは可能なんですか。

○板垣空港利用促進課長
 チャーター便の件でございますけれども、実際、これまでにヨーロッパから過去に実現したときがございまして、そのときの機材がA330であったと聞いておりますけれども、富士山静岡空港もこちらの機材の駐機は可能でございます。ただ機材の大きさに加えて重さも影響するもんですから、実際に燃料の積載量によって、着陸離陸というところがございますので、多分どこか経由した形にもなろうかと思いますけれども、一応A330が過去には就航したこともございますし、そんな状況です。

○鈴木(智)委員
 今おっしゃったのは、エーデルワイス航空のA330かなと思うんですけれども、これはスイスまで直で――スイスだとチューリッヒなのかな、わかりませんけれども――ということでよろしいですか。

○板垣空港利用促進課長
 10番委員の御指摘のとおりエーデルワイス航空でございますが、そのときは新千歳空港経由でという形になっておりました。

○鈴木(智)委員
 新千歳空港だとスイスからそんなに変わらないと思いますが、それは新たなお客さんを積んでというだけですから、距離的には全然問題ない――全然かどうかわかりませんけれども――可能だということですね。わかりました。ぜひ直行便の実現に向けて努力していただきたいと思います。

 同じく委員会説明資料26ページの富士山静岡空港の利用状況で若干気になったのがありまして、10月分のチャーター便で186席で搭乗者数が14人、搭乗率7.5%とあるんですけど、これはどういう便で何でこうなっちゃったのでしょうか、御説明をお願いします。

○板垣空港利用促進課長
 これは、実際にチャーターとして飛んだんですけれども、ちょっと集客がうまくいかなかったという状況でございます。

○鈴木(智)委員
 それじゃ代理店なんかの責任かなと思いますけど、ただこれは何とかそれなりに埋まれば、また次回という話にもなったんでしょうけれども、これはもう二度と来ないということですか。ちなみにこれはどこの便なんですか。

○板垣空港利用促進課長
 中国のチャーターであったと記憶しております。連続チャーターを企画しておりましたけれども、集客等がうまくいかずにこれで終了というかそのまま中断しております。

○鈴木(智)委員
 先方に何らかの問題があったのかなと思いつつ、ぜひここは富士山静岡空港といいますか、皆様にはぜひ対応していただきたいと思います。

 最後なんですけれども、先ほども富士山静岡空港の新規路線をふやす話がありましたけれども、ちょうどきのうテレビを見ていましたら、林文化・観光部理事がいろいろお話をされていましたけれども、私も前々から申していますけれども、ぜひ新規開拓していただきたいと思います。
 というのは、今は新規の各中国路線で何とかもっていますけれども、これがだらだら搭乗率が下がっている状況でございますし、何かあるとやはりこれは一気にごそっとなくなる可能性もあるわけですから、ぜひとも新規路線を開拓していただきたいと思うんですね。
 それで、先ほども話がありましたけれども、例えばLCCですとか、先ほどもハブ空港の話がありました。今は富士山静岡空港からヨーロッパとかに行こうとすると、多分仁川経由で行かれると思うんですけれども、そこでぜひお願いしたいのが、前も話したことがあるんですけど、例えばシンガポールのチャンギ空港は大きなハブ空港でございます。ただ私がその話をすると、シンガポールからの需要が余りないからという話にどうしてもなっちゃうんですけれども、ハブ空港というところを見れば、そこから例えばマレーシアだ、インドネシアだ、インドだとか、あちこちへ広がるわけで需要は実はその先に広がっているわけです。
 ですから、富士山静岡空港を利用して、例えばインドとか、エジプトとか長距離の海外に行く選択肢をふやすという意味でも、例えば――シンガポールにこだわる必要はないんですけれども――シンガポールですとかどこかほかの東南アジアのハブ空港になるようなところに飛ばせば、もっと先に広がるかなと思うんですけれども、LCCですとか、ハブ空港につなぐような路線を新規開拓する取り組みについて御答弁いただきたいと思います。

○渡邉空港振興局長
 御質問の乗り継ぎの活用ということでございますけれども、現在私どもの空港から国際線でつながっておりますソウル便の今お話も出ました仁川――これは大きなハブ空港でございます。
 また、上海もアジアの中でも有数のハブ空港、そして台北につながっております桃園国際空港、こちらも特に北アメリカ等々への乗り継ぎが便利だということで御評価も賜っているところでございまして、そして直行便の御利用のみならず、乗り継ぎの活用も含めて、私どももさらにさらに営業を重ねていきたいと思っておりまして、同様な形でアジアのハブ空港がございます。御指摘のシンガポールもございますし、クアラルンプールも南アジアに向けて大きく伸びている空港でございますので、そうしたところとのアクセス、利便性を今後さらに追及してまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 ちょうどきのう林文化・観光部理事も出られていたテレビの特集の最後が、今年度は幸いお客さんが多いということで富士山静岡空港の年間搭乗者数は70万人にいきそうな勢いではありますけれども、それにもかかわらずやはりどうしても県費の投入が必要だと。それからまだまだ課題がありますみたいな話だったと思うんですが、そういった状況でありますので、ぜひ今言ったような取り組みを果敢にやっていただいて、一日も早く県費の投入額をもっと減らせるような取り組みをしていただいて、先ほどもお話がありましたけれども、いずれはこの運営権を売っていくわけですから、それなりの形で売れるように努力していただきたいと思います。以上です。ありがとうございました。

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