前静岡県議会議員すずきさとる新聞『すずしん』web版

決算特別委員会(教育委員会関係)議事録(平成24年10月25日)

○鈴木(智)委員
 民主党・ふじのくに県議団の鈴木智でございます。私は4点お尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、こちらの施策展開表22ページの上から3行目ですね。「県立学校施設を適切に維持管理するため、経営管理部が主体となって行っているファシリティマネジメント担当者ワーキング等において、ファシリティマネジメントの導入、活用について調査を進めた。」とあるんですが、これは、具体的にはどのような調査を進めたのか。
 また、いつごろからファシリティマネジメントを開始して、さらに、いろいろ今回資料が出ていますが、教育委員会が所管している建物がたくさんございますね。もちろん県立学校、特別支援学校、それ以外にも中央図書館、総合教育センターあすなろ、青年の家、水泳場でしたかね。あと、教職員住宅等々たくさんの施設を所管しております。これから財政がどんどん厳しくなるわけですから、ここは一日も早くファシリティマネジメントを行っていただいて、より効果的に持続可能な形で、当然どれも大変重要な施設ですから維持していただきたいと思うんですが、この調査でどのようなものがあって、それで、いつごろからとお考えなのかお尋ねしたいと思います。

 次に、今も話しました県立中央図書館についてお尋ねします。
 昨年、平成22年度決算資料のほうでは、49ページと52ページに中央図書館の年間貸し出し数の推移等が載っておりますが、私よく見たつもりですが、本年度の資料には言及がありません。
 例えば、先ほど教育長から御説明のあったところの説明書1ページの2の主要施策の実施状況のところですね。「県立中央図書館等の社会教育関係施設の充実に努めるとともに」とあって、中央図書館には2億円以上の費用がかかっているわけですけれども、昨年度あったけれども、今年度説明がないのはなぜかお尋ねしたいと思います。なぜこんなこと聞くかというと、平成22年度決算資料によれば、中央図書館の年間貸し出し数は、平成18年の約16万点から平成22年には10万9000点と、平成22年の目標20万点を大きく下回っております。ですから、このまま下降の状況が続いているのかどうか確認したいものですから、具体的に平成23年度はどうだったのか、お尋ねしたいと思います。

 また、施策展開表に戻りまして、61ページでございますが、「地域で子どもをはぐくむ活動に積極的に参加した人の割合」が平成23年度は引き続き減少で、11.3%でございます。ですから、これ困難度が星3つということで、普通三ツ星でしたら、いい話なんですけれども、この場合には大変困難な状況であるということでございます。
 それで、この説明に関して、説明書49ページのところに背景として、平成23年度については東日本大震災があったと、それと学校支援地域本部が委託事業から補助事業に移行したことを下がった理由に挙げておるんですが、果たしてそれだけなんだろうかということでございます。
 確かに平成23年度は、やはり東日本大震災で通学合宿等が自粛されたというところは多分あったと思うんですが、ただ、この減少傾向というのは、平成23年度だけあったわけじゃないんですね。これ見ればわかるとおり、平成19年度は14.9%を記録しておりますが、それからだんだん、21年度のところで若干戻していますけど、この5年間だけ見れば減少傾向にあるわけですから、私は、その2つの理由だけではないと思うんですが、もう1度説明をいただきたいと思います。
 それと、その評価のところに、「地域の子どもは地域で育む体制づくりが着実に進められている。」と。ですから、この指標の推移としては減少しておるけれども、地域では体制づくりが進んでいるから、効果はあるよというふうな評価なんだろうと思うんですが、じゃあ具体的にどのように、その体制づくりが進んでいるのか、何らかの数字で示していただきたいと思います。

 それと最後に、先ほども総合教育センターあすなろの話をしましたけれども、あすなろについてお尋ねしたいと思います。
 説明書の63ページの歳入決算状況調ですね。総合教育センター使用料というのがあります。調定額が197万3800円ということなんですが、ちょっと私、不勉強でわからないんですが、多分あすなろは宿泊施設もありますから、その分の料金は入っているのかなと。ただ、入っているとしたら、やけに少ないなと思ったもんですから、入っているのかどうか。入っているのであれば、どこに入っているのか教えていただきたいと思っております。以上です。

○原田財務課長
 県立学校施設の維持管理のためのファシリティマネジメントの導入、活用についての調査についてをお答えいたします。
 本年度、主に行っているわけなんですが、経営管理部が主体となってファシリティマネジメント全体の導入について、他県でどのようにやっているか、それと本県の施設についていつごろの建物がどのぐらいあって、どのような管理状況になっているかといったものを現在調査したところでございます。それを受けまして県として、全庁的に今後どのような形で、いわゆるアセットマネジメントを図っていくのかを今後検討するという形でございます。以上です。

○活洲社会教育課長
 大変申しわけないです。先に図書館のことについて御質問いただきましたけれども、今ちょっと数値を調べておりますので、後ほどお答えさせていただきます。

 「地域で子どもをはぐくむ活動に積極的に参加した人の割合」の目標について、お話をさせていただきます。
 調査項目は、この内容そのものではなくて、どのくらい地域で子供を育む活動に参加していますかというような項目でございます。私ども「積極的に」の中に月に一、二回あるいは月に3回以上というように、月1回ペースでかかわってくれる、そういう方を積極的というような範疇で選ばせていただきました。これは県民調査ですので、大変申しわけないことですけれども、そこまでの数字は上がってきませんでした。ただ、私どもが自分たちの施策で顧みたときに、さきに書かせていただいたようなところに、反省点があるのではないかということで書かせていただいた次第でございます。
 なお、具体的な私どもの取り組みの数値でございますけれども、例えば学校支援地域本部事業というのがございます。これは地域で学校を支える活動でございますが、これが現在、平成23年に84カ所でございます。それから、放課後子ども教室といいまして、放課後や週末に子供たちの居場所づくりと申しますか、体験活動を提供するような取り組みでございますが、平成23年度で112カ所とございます。
 傾向といたしましては、地域に核となるような組織が徐々にふえているという把握でおります。ただし、積極的に参加する人と全く参加しない人の二極化というのが現状もございますので、そこに少し力を入れてまいりたいと思っております。

○吉澤教育政策課長
 あすなろの宿泊施設の宿泊料金についてでありますが、あすなろについての宿泊については、宿泊費は無料でございます。ただし、リネン代や一部食費については実費負担ということでなってございますので、この中には含まれてございません。
以上です。

○鈴木(智)委員
 ありがとうございました。幾つかまた再質問させていただきたいと思いますが、昨年度の県立中央図書館の年間貸し出し数、これは個人かどうかよくわかりませんが、これと同じ分類で結構でございますので、教えていただきたいと思います。まだ数字を聞いていませんけど、もし減ったのであれば、その理由ですね。というのは当然、毎年2億円ぐらいお金をかけて維持しているわけですから、何とか1点でも多く使っていただくことが、いわゆる効率よく県立中央図書館を運営していることにつながるわけですから、そういった点で聞いておるんですけれども、ふえたらふえたで、またその理由も教えていただきたいんですけれども。そして、もし減ったのであれば、ふやすためには何が必要かというところもあわせて教えていただきたいと思います。

 それと、今、子供を育む活動については、学校支援地域本部も84カ所までふえていると。それと放課後子ども教室も112カ所までふえているということなんですが、これは、もう随分前からやっている話ですよね。ただ、残念ながら平成19年から平成23年ですから特別な理由があったにせよ、まだ減少傾向でございますね。ですから、もしかすると先ほど二極化という話もありましたが、私も娘が2人いますから、地元のPTA等々には参加しておるんですけど、なかなか効果があらわれていないんじゃないかということでお尋ねしました。
 それと私が常々思っておるのは、まだ努力が足らないのかなと思っております。一度、県外との比較をしてみたらどうかなと思います。1件御紹介したいんですが、1つは、コミュニティスクールの地域を挙げての教育、あるいは子育て支援につながると思いますので、御案内のとおり、静岡の場合には今度、富士市立高校ですか、コミュニティスクールに指定されるということで、やっと1校が誕生するということでございます。現時点では、静岡は全くゼロでございますね。ただ、御案内のとおり文部科学省は、これから5年間かけて、1割、コミュニティスクールを誕生させようと頑張っておるわけでございますが、静岡の場合には公立の中学校、小学校合わせると800校近くあるわけですけれども、まだゼロで、やっと高校が1校ということで随分……

○石橋委員長
 質問中でございますけれども、13番委員、平成23年度の決算審査ですのでよろしく。

○鈴木(智)委員
 わかりました。私が言いたいのは、平成23年度時点でもゼロだったわけですね。確かに地域の地元の方がやる気にならなければできないというのは重々承知していますが、ただ御案内のとおり県によっては、すごくやっているところもあれば、全くやっていないところもあると。となると、これは地域の方の思いだけではなくて、やはり行政がどれだけ積極的なのかというところもかかってくるんだろうと思います。私が言いたかったのは、とりあえず頑張っているとおっしゃっていますけど、私は、こういったコミュニティスクールの状況から見ても、まだ努力が不十分じゃないかということで今申し上げましたけれども、その点、何か御意見があればお尋ねしたいと思います。

 それと、あすなろについてなんですが、無料ということですけれども、それでは例えば、先ほど稼働率を伺いましたけど、かなり低いのでございますね。ましてや金土日は全く使っていないと。ただ、こちらのあすなろで使っている部分については、テニスコートとか会議室、あるいは、研修室というのは一般の方にも開放しておるということで、その料金が集まって、この190万円ぐらいになっているというわけでございますけれども、先ほど来言っていますが、あすなろについても2億円ぐらい維持費がかかっているわけですね。なるべく負担を減らすには、そういった研修する方については無料ですから、これは一般には開放されていないと。ですから、一般の方にも開放するような形にしていけば多少なりとも財政の助けになるのかなあと思いますけど、その点について、もし何かあればお聞かせください。以上です。

○活洲社会教育課長
 大変失礼をいたしました。県立中央図書館の個人貸し出しでございますけれども、平成22年の約10万9000点に対しまして、約14万1000点まで伸びております。以上でございます。

○吉澤教育政策課長
 あすなろの宿泊施設の位置づけでありますが、教育研修施設ということで、旅館業の適用を受けておりませんので、こちらのほうについては、一般の方から料金をいただくということはできておりません。この190万円余に関しましては、講堂や大研修室、また体育館や情報学習室、テニスコート等の貸し出しの金額の合計となっております。以上であります。

○田中事務局参事兼学校教育課長
 地域で子供を育む観点からのコミュニティスクールということで、確かに全国では多く導入されています。行政としてどうかということですが、昨年度振り返りましても、市町教育長会等で全国の状況をお知らせしながら、それぞれ地域の実態に応じて開設はどうであろうかと、働きかけているところです。
 ちょっと補足させていただきますと、本県においては、学校を開くということは全国に先駆けて、早くからやってきているという一つの実績もあります。これは学校評議員制度とそして学校評価システム、これをセットにして地域の意見を学校運営に生かすということを平成12、13、14年と過去に一生懸命熱心にやってきているという学校の思いも一方であるのかなと、そういった中で必要に応じて今後、コミュニティスクールも必要だと判断しているところは開いていくかなというふうに昨年度、各市町教育委員会に対して働きかける中で、把握しているところでございます。以上です。

○鈴木(智)委員
 1点だけお尋ねしたいんですが、県立中央図書館の貸し出し冊数については、1.5倍まで行きませんけど、ふえたので、資料に堂々と載せていただければいいのかなあと思うんですけど、逆に、かなりふえたわけですが、その要因というのはどういうところをお考えなのか、そこだけお尋ねしたいと思います。

○活洲社会教育課長
 平成21年度、22年度、23年度も少しの期間ございましたが、耐震補強等の工事がありまして、一部閉館期間がございました。そうした影響も数値にあらわれております。以上でございます。

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