○鈴木(智)委員
ふじのくに県議団の鈴木智でございます。一問一答方式で幾つかお尋ねしますので、よろしくお願いします。
まず最初に、高等教育機関の国際化につきまして何点かお尋ねします。よろしくお願いします。
まず、国際化基金についてなんですけれども、先月6月17日に開かれました第2回総合教育会議で木苗教育長から高校生の国際化に向けた基金創設の方針が発表されたということでございます。私も新聞記事以上のことは承知していないので伺いたいんですけれども、木苗教育長がおっしゃったとおり、基金の対象は高校生だと思うんですが、私の個人的な体験からしても、高校生まで全く国際化に関心がない方がいきなり国際化に関心を持つかというと、そういう人もいるかもしれませんけれども、できれば小中学校ぐらいから関心を持ってもらう取り組みが必要だと思っています。
それで、ぜひお願いしたいのが、小中学生が例えば何らかの国際化の取り組み、例えば私は地元のボーイスカウトの顧問をやっていまして、実は静岡市のボーイスカウトを中心にシンガポールとの交流が始まっていまして、昨年12月にはシンガポールから静岡市にボーイスカウトの方に来ていただきました。そのお返しに、来年の3月、今度は静岡市からシンガポールに行こうということで、ボーイスカウトの方が今調査も含めていろいろやっているんですけれども、例えば事前に行くにもやっぱりお金がかかる話でございますので、そういった小中学生が何らかの取り組みをする際も何か援助するような、そんな基金になるべくすべきじゃないかなと思うんですけれども、この所管は教育委員会になると思うんですけれども、当然、私学にも関係する話ですから、答えられる範囲でお答えをお願いしたいと思います。
○鈴木総合教育局長
小中学生を対象にした国際化ということでございます。10番委員御指摘のとおり、教育委員会が主な所管になるかと思っています。総合教育会議で先日出ました御議論の中では、木苗教育長からはサポーター制度という言葉を使いまして、具体的に基金という言葉ではなかったと思いますけれども、何らかな形で高校生が海外へ行くのを応援したいと、その点では民間も含めていろいろな社会総がかりで応援することができないかというような御提案だったと思っております。その施策につきましては、当然のことながら教育委員会を中心に今後考えていくことになろうかと思っております。ただ総合教育会議の場で、やはりほかの教育委員からは高校生に限らず、小中学校の年代から――義務教育の年代から国際化について何らかのアクションが必要ではないかというようなお話もございました。当然、教育委員会が公立小学校を所管していますので、そちらのほうで御検討なさると思いますし、特に私どもで言えば、そういうような情報提供をいろいろな方々にしていく、そういうお話し合いがあったということがまず第一段かなと思っておりまして、総合教育会議の結果につきましては、当然私立学校を初め、いろいろな場で情報提供させていただきたいと考えておりますし、実際にそれをやっているところでございます。
また、私立学校につきましては、特に特色ある教育を実践しておりますので、恐らく各学校でいろいろな御判断をして、そういう取り組みを率先して、むしろ公立学校よりはそういう特色ある取り組みをしていってもらえるのではないかと期待もしているところでございます。
○鈴木(智)委員
教育委員からもそういった声が出ているということでございますので、教育委員会に任せることなく、ぜひ積極的に小中学生も対象にするよう発言等をこれからしていただきたいと思います。
次に、これも総合教育会議で議論になったそうですけれども、国際バカロレアプログラムの普及について質問したいと思います。
これは、昨年度設置された特別委員会でも提言されております。県内では、まだ今のところ沼津市の加藤学園暁秀高等・中学校のみが認定校となっているということなんですけれども、これは県議会でも提案されておりますけれども、ぜひ、理想を言えば東部に1つありますから中部に1つ、西部に1つとか、私立にこだわる必要は全くないんですが、ふえれば国際化にさらにつながると思うんですけれども、文化・観光部はこのような国際バカロレアプログラムの普及について、何らかの取り組みですとか、働きかけをしているんでしょうかお答えください。
○鈴木総合教育局長
10番委員御案内のとおり、総合教育会議の場でバカロレアの取り組みについて御発言がありまして、それについてもある意味前向きな取り組みで評価するという御発言でございました。基本的には公立小中学校に対しては、当然教育委員会になりますので、そちらで取り組みをこれから考えていくよというような御発言がありました。私ども、私立学校につきましては、そういうような状況の情報提供をさせていただきたいと思っております。ただ実際問題、課題があるということもお聞きしております。カリキュラムの編成上授業数がかなりふえてしまうということもありますし、教員の確保というようなこともありまして、そこら辺の課題をどんなふうに解決していくかということが1つかなと思っております。
ただ、国際化につきましては、そういう1つの方法もありまして、実際私はバカロレアをやっております加藤学園にちょっとお伺いしまして、いろいろお話もお伺いしてきました。特に理事長先生、校長先生初め、非常に評価は高いというようなことがありましたし、子供たちの様子を見ても非常に生き生きしていると感じましたので、ある一定の効果はあるのかなと思っております。こういうことも含めまして、各学校にいろんな情報提供をしていくことが大事なのかなと考えております。
○鈴木(智)委員
ぜひ、このバカロレアにつきましても前向きな取り組みをお願いします。
次に、総合戦略の素案の83ページにも載っております県立大学の国際化についてお尋ねしたいと思います。
大学の国際化といいますと、この総合戦略もそうなんですけれども、静岡県立大学あるいは静岡文化芸術大学で勉強している日本人の学生にもっと海外に行ってもらう、あるいは海外の留学生にもっと静岡県立大学、静岡文化芸術大学に来てもらうという取り組みが中心になっているんですけれども、それはそれでもちろん重要なことだと思うんですが、それに加えて例えば秋田県の国際教養大学――この間テレビ番組でも取り上げられていましたけれども――のように講義を英語化して、ふだん静岡県にいるころから英語に触れる環境を整えることも重要ではないかなと。実は今度国際教養大学を視察に行こうと思っているんですが、あそこは非常に人気が高いと、偏差値も高いと伺っていますけれども、これも秋田県が率先していることなもんですから、静岡県もやろうと思えばできることなのかなと思うんですけれども、その辺のところはいかがでしょうか。
○髙木大学課長
県立大学の国際化ということで御質問ですが、国際化は留学生の受け入れとか留学生の派遣があります。今、10番委員がおっしゃったとおり、英語での授業はなかなか難しいところがありますけれども、県立大学では既に薬学部等で一部導入をしております。これから語学教育も含めまして、非常に重要になってきますので、大学でもこれから順次進めていくと伺っております。
○鈴木(智)委員
これにつきましては、私は9月定例会で代表質問する予定なんですけれども、そこでまた質問したいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、グランシップについて、何点かお尋ねしたいと思います。
これにつきましては、3年前の企画文化観光委員会でも取り上げさせていただいて、それから3年たったわけですけれども、あえて言えば、残念ながらそこから変化が全く見られないものですから、そのときと同じ問題意識で幾つかお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず最初に、利用者数を増加させるための取り組みについて、総合戦略の素案の67ページにも載っておりますけれども、お尋ねしたいと思います。
まず、この67ページにはKPI指標として、グランシップ、県立美術館、SPACの利用者数の目標を平成31年度に99万人と設定していますが、この内訳としてグランシップは、例えば何万人を目標としているんでしょうか。
○小泉文化政策課長
この99万人の内訳でございますが、グランシップにつきましては、70万人を目標値としております。
○鈴木(智)委員
平成26年度の58万2117人に対して、平成31年度は99万人と書いてあるものですから、ぱっと見ますと、おお、すごい目標だなと一見思えるんですが、ただ、ごらんのとおり平成26年度は休館の時期がありましたので、そのときはグランシップは33万5616人となっているんです。ですから、トータルで58万2117人になっておるんですけれども、その前年度――平成25年度は68万3874人ですから、だから70万人という目標は実はそんなに高い目標じゃないですよね。だから35万人ですから、多分これは休館の影響で減っているわけですから、この58万人に35万人を足しますと、93万人ということですよね。ですから、5年間で6万人をふやそうという実は目標だということなもんですから、やや低く思えるんですけれども、その目標設定はどのようにしてこんな感じになったんでしょうか。
○小泉文化政策課長
グランシップの入館者につきましては、昨年度は休館の関係で御指摘のとおり33万人余で、平成25年度が68万人ということで70万人に近い数字になっておりまして、グランシップにつきましては、これまでの蓄積で施設の利用率もそれなりの高い数字になっておりまして、そういう意味では、基本的にはほぼ現状の維持といいますか、若干プラスということで設定をしているところでございます。
○鈴木(智)委員
平成10年度からの入館者数の資料をいただきました。過去には平成11年度が100万人、これは多分開館のブームと言ったら失礼ですけれども、その後も80万人を超えたのが2カ年、70万人を超えたのが何カ年かあるんですね。考えるとグランシップで70万人というのは、かなり消極的かなと思うんですけれども、もう一度御答弁をお願いします。
○小泉文化政策課長
今、10番委員御指摘の平成11年度とかグランシップの開館数年間につきましては、PRのための自主事業や誘致等の特別な取り組みの中でPRをやっております。当時は逆に施設の稼働率が平均でいきますと60%とか70%ちょっとということでございまして、貸し館の点でいきますと、現況が80%ぐらいということでございますので、当初のPR部分の自主事業等の部分を除きますと、むしろ全体としてはふえているというふうに理解しておりまして、施設としてはそれなりの定着をしてきておりますので、これを維持しながら若干伸ばしていきたいという目標設定をしているところでございます。
○鈴木(智)委員
今ちょうど稼働率の話が出てきましたので、グランシップ内施設の稼働率について、幾つかお尋ねします。
これも3年前、提案させていただいた当時、最初は全ての施設が1日1時間でも使えればもう100%稼働したという形になっていましたけれども、私が提案をしまして、100人未満の会議室については3こまですよね。午前、午後、夜間となりまして、そのとき私が提案したのは、もちろん100人未満もそうなんですけれども、100人以上の会議室についても、3こまでいけるんじゃないかと提案をしたんですが、いまだに100人以上の会議室――つまり910、1001の1、1001の2については、1日1時間でも動けばおしまいと、逆に1時間でも使う人がいれば、あとほかには貸しませんよという形になっているんですけれども、この100人以上の会議室を1日単位でしか管理しない理由は何でしょうか。
○小泉文化政策課長
これも平成24年度のときに御指摘いただいたところでございまして、100人以上の施設につきましては、このグランシップの場合、いわゆる通しの利用が多いということでございまして、そういった意味では100人以下と100人以上では利用形態の違いがあるということでございます。特に1001と1002の場合は、100人以上というか、これを通しで両方使いますと300人になるという点もございまして、そういった利用の場合もございまして、今はそういった形でやってきてるということになります。
○鈴木(智)委員
先ほど、いわゆる貸館業務については、ほぼ限界とは言わないですけれども、これ以上なかなか見込めないという話がありました。確かに今は通しが多いのかもしれませんけれども、そうじゃない場合もあるわけですから、まずは3こまにしていただいて、例えば午後、夕方しか使わない場合には午前中は使えるわけですから、そこをぜひやっていただいて、それで実際通しの利用であれば、そこを丸々にしちゃえば、バツバツにすればいいだけの話なもんですから、そこはぜひ1人でも多くの利用者をふやす機会を得るためにも、ぜひ3こま化をお願いしたいと思います。
それと同じく稼働率で、これも3年前に質問したんですけれども、映画ホールですね。全体を1日1こまと数えると平成26年度の稼働率が79.2%、平成25年度が85.2%の中で映像ホールは33%、39%と非常に低いんですけれども、この要因は何でしょうか。
○小泉文化政策課長
これにつきましても、平成24年度のときに10番委員から御指摘いただいて、10番委員も会場を御利用いただいている関係で御存じのようでございますけれども、映像ホールにつきましては、当初は玄関口があいておりましたんですが、そこの玄関口のところに、その後、教育委員会の図書館の分館で子供向けの施設を設置した関係で、本来の正面口のところではなくて裏口を正規の入り口にしたという経緯がございまして、ちょっと利用者の方からは動線が不便であるという御指摘を従来からいただいているところでございます。平成24年度につきましても、10番委員からその点の御指摘をいただいていたと承知しています。
○鈴木(智)委員
ですから、本当は大改修のときに何らかの形で――僕は「えほんのひろば」は正直要らないと思っているんですが、もし残すなら残すで、じゃあ「えほんのひろば」を通らずに済むような動線をつくるとか、そうしたいいチャンスだと思うんですけれども、それがされなかったというのは何ででしょうか。
○小泉文化政策課長
「えほんのひろば」といいますか、県立図書館のコーナーでございますが、これは教育委員会所管の事業でございます。事業内容について詳細は承知しておりませんけれども、聞いておりますところでは、県立図書館に行く中で特に幼児といいますか、小さいお子さんを連れたお母さん方ということになりますと、やはり駅前のところにあったほうがいいと、便利だということもありまして、また図書館へのアクセスの関係もあります。ということで、利便性のあるところにサテライトを設けて子供向けのものを設置したと伺っておりまして、現段階でも当時想定した利用は、特に土日などは読み聞かせ会もやったりしておりまして、今のところその機能はしているということでございまして、これ自体をなくすというまでには至ってないと聞いています。
○鈴木(智)委員
映像ホールは1日1時間でも使えば、要は100%になるものですから、その中でのこの39%とか33%ということは、多分時間にするとほとんど使われていないと、ほとんどあいたままということだと思うんです。やっぱりこれは何らかの改善が必要だと思うんですけれども、その点はどうお考えでしょうか。
○小泉文化政策課長
映像ホールにつきましては、動線の問題は毎回といいますか、常につきまとってるところがございまして、利用時間はそれなりにあるようでございますけれども、これ自体33%というのは、グランシップ全体から見ると80%に対して33%ですから、非常に低いということなので、そういう意味では私どもとしましても、今、東静岡の拠点整備の中で実は中央図書館の機能の一部移転が以前からテーマとなっていると伺っておりまして、そういった形で東静岡駅前の拠点整備の中で、図書館機能が出てくる場合には、ぜひそこら辺の集約化について教育委員会にも検討を要請してまいりたいと考えております。
○鈴木(智)委員
ですから、東静岡でまた新たな開発があるということで、それはまだいつごろというのははっきりしないわけですよ。もちろん、それと合わせてやるのが一番効率的かもしれませんけれども、見直しについて今からもう始めていただいて、それが実際実現する際にはすぐにできるようにしていただきたいと思います。
次に、同じく3年前も質問しましたグランシップのレストラン、カフェについてお尋ねしたいと思います。
相変わらず利用者数が少ないですね。これも大改修の際に、ぜひ私は廃止も含めて検討すべきだと言ったんですけれども、相変わらず残っているということは、見直しの議論は全くされなかったということでよろしいのでしょうか。
○小泉文化政策課長
これも平成24年度に御指摘いただきまして、それを受けまして、平成25年度に今度大改修の検討する中で、当然そのレストラン、カフェにつきまして検討されております。文化施設のレストラン、カフェの機能といたしましては、利用者の方の附帯的なサービスということでございまして、利用者の多くの方から見ると、実は余り使われていない。ただ少数の方から見ますと、実は強いニーズがあって、非常に悩ましいもので、10番委員も御存じのようでございますけれども、そういった中でどうするかという点がございます。特にレストラン、カフェの利用者の中にはアフターコンベンション的な使い方もあったりとか、あと事前の打ち合わせに使われたりとか、打ち上げに使ったりという点もあったりしまして、またケータリングサービスがございまして、通常の会議室ですと、もちろん仕出し弁当でケータリングが行われるんですが、中には年間38件、39件ぐらいでございますけれども、いわゆるパーティー形式でやりたいというものもございます。全部がパーティーではないんですが、中には例えば、静岡県内の経済界ですと、1,000人を超える規模でパーティーをやるということになりますと、これはやはりそこのレストラン業者でないとできないなという問題がございまして、そういった全体から見ると、10番委員御指摘のとおり数は少ないです。そこの少ないニーズの方について、じゃあこれをやめてしまうということがどうかといったときに、なかなか今見ますと、各文化施設、東京の国際フォーラムなんかもそうですが、あそこも周りに飲食店があってもやっぱりこういった機能は持ってサービスをやってるという点がございまして、ちょっと機能として廃止するということになりますと、今度はその一部の方からは、やはり何でだという声も出るかなという点がございます。ちょっと長くなって恐縮ですが、そういう意味では1つは機能的にどうしていくかというところが課題になる。もう1つは、やはり今回の大規模改修につきましては、グランシップがちょうど開館15年目ということで、実はいろんな設備がもう更新時期を超えていたということで、もうこの機にやらないと、例えば講演、行事の途中で音響が切れちゃうとか、何かそういう照明の問題が出たりとか、いろいろ問題があるということで、もうこの際やらなきゃいけないということで、やはり予算的にはそういったものを優先させていただいていた点もございます。
○鈴木(智)委員
レストラン、カフェも、それはあれば使う人はいるんですね。ただ例えばケータリングなんかはそこになくてもいいわけです、どこか紹介すれば。しかもケータリングも毎日毎日1件、2件あると言うんであれば、最初からそこにあったほうがいいかもしれませんけれども、今38件とおっしゃいました。ですから月に2件、3件あるかないかなんですね。レストラン、カフェはあれば使う人はいます。ただ周りにはコンビニもあるし、ちょっと歩けばマークイズもある。これからまた多分いろいろできてくると思いますし、数が平成25年度はレストランが1万9401人、カフェが1万2233人ということで、365日で割りますと、1日当たりレストランが54人、カフェが34人なんですね。カフェとレストランの席数はそれぞれお幾つでしたっけ。
○小泉文化政策課長
約でございますが、それぞれ80席と考えていただいていいと思います。
○鈴木(智)委員
ホームページによりますと、レストランが90席、カフェが80席なもんですから、というか先ほどの人数を単純に当てはめますと、レストランは1日1回転どころか0.6回転、カフェについては0.4回転しかしてないということなんですね。なぜこれはそのまま成り立っているのか私もよくわかりませんけれども、グランシップ的には、これを民間企業に任せているもんですから、例えばグランシップが人件費を全部払っていれば、どんどんお金が出ていく一方ですから、多分廃止という話にもなると思うんですけれども、形態がそのまま民間企業に任せていて、金銭的な損失がないから私から見れば正直余り真剣には検討されてないのかなと思うんですけれども、県民にとっては、いわゆる機会喪失になるわけです。つまり、私も何度か使っていますからわかりますけれども、この土日はすぐにばんばん、ばんばん、会議場とか会議室とか埋まっているわけですよね。ですから、もしこのレストラン、カフェが会議室かその他の施設になったとすれば、今まで土日に使えなかったけれども、さらに使える人がふえる可能性があるわけですから、すぐに直せというのはできない話ではあると思うんですけれども、やはり先ほどの映像ホールも含めて、もう一度見直すべきだと思うんです。それはそれで、今度、東静岡にまた新たなばかでかいのができるみたいですけれども、じゃあそれにあわせてそこらを抜本的に見直すということでよろしいですね。
○小泉文化政策課長
今、東静岡の文化の拠点につきましては、有識者会議が昨年度開催される中で、これは企画広報部で所管しておりますけれども、私ども傍聴してる中でもにぎわいの機能、特に静岡の食を売りにするとか、あとホテル的な機能が議論されているところでございまして、ちょうど隣接といいますか、一体的なところでそういった機能ができて、そこの機能がここの部分をカバーするということになってまいりますと、当然そこは見直しの必要が出てくると考えております。
○鈴木(智)委員
何が問題なのかはっきりしませんけれども、私もしょっちゅうグランシップの前を通ります。あそこがいつもがらがらというのは見た目もやっぱりイメージが悪いんですね。あそこが、がらがらですと、グランシップ自体がもうかなり税金を投入している施設なのに知らない人にとって見れば何かすごい印象が悪くなってしまうもんですから、抜本的な改革は東静岡に新たにできるときかもしれませんけれども、ぜひ今からでもできる範囲のことを最大限やっていただきたいと思います。
次に、これも3年前に質問したんですけれども、東京観光案内所についてお尋ねしたいと思います。
これは、資料にいただいたふじのくに観光躍進基本計画の9ページにも書いてございます。この5月に今回文化観光委員会委員になったものですから、実は長野、三重、山梨、福島県等の観光案内所を含めて行ってまいりました。そこでやっぱり抜本的な改善が必要と痛感したものですから伺いたいんですけれども、資料をいただきましたけれども、1日当たりの来場数は平成24年度が55人、平成25年度が75人、平成26年度が51人ということで、ふえるどころかリニューアルしたにもかかわらず減少傾向にあると言わざるを得ないと思っているんですが、どこに原因があるとお考えでしょうか。
あと、これも恐らく目標数が多分あると思うんですけれども、目標数はどうなってるのかお尋ねします。
○神山観光振興課長
減少傾向にあるかということは、リニューアルが平成23年の後半11月でございますので、平成24年、平成25年、しかも平成25年は富士山の世界遺産登録ということもございまして、少し利用が上がったのかというところがございましたので、もう少し状況を見てみないと減少傾向にあるのかということはわかりませんけれども、ただ、この平成23年の11月でリニューアルをいたしまして、呈茶サービスをしてございます。この辺につきましては利用者数が上がっているということもございますので、一概にこの案内所の利用者が減っているとは考えてございません。
あと、来場者の目標値は、今設定はしてございません。
○鈴木(智)委員
なぜ設定しないんでしょうか。
○神山観光振興課長
これといってあれだったんですけれども、この観光案内所においでいただくということを考えれば、今後必要になってくるかと考えております。
○鈴木(智)委員
これは静岡県を知っていただくための玄関口みたいなものですから、まずは1人でも多くの方に来ていただくのが重要だと思います。そのために仕掛けをこれからいろいろしていかなくちゃいけないと思うんです。ですから、目標がないというのはちょっといかがなものかなと思うんですけれども、これから検討すべきと思いますがいかがですか。
○神山観光振興課長
ここが東京における窓口、首都圏における窓口ということになりますので、御指摘のとおり、そういう目標を掲げなければいけないかなと考えております。ただ、今この案内所では観光案内以外にも県内の市町と一緒になって、市町のPR、観光PRも行うという事業も実施しておりまして、この案内所のスペース、あるいは東京交通会館の1階にイベントスペースがございますけれども、こちらを使わせていただきながら、県内の市町の観光PRもしております。これにつきましては、今目標というわけではないんですけれども、毎月何らかの形で県内の市町、あるいは特産品のPRができないかということで、昨年から年平均でならしますと月1回程度ですね。これに取り組むような格好でやってございます。こんな形で窓口案内につきましても、目標を掲げてまいりたいと考えております。
○鈴木(智)委員
目標値はぜひ設定してもらいたいと思うんですが、同じ東京交通会館の地下1階には富山県と和歌山県の同様の観光案内所サテライトショップがありますけれども、それぞれがどれぐらいの来場者数になるか御承知をされていますでしょうか。
○神山観光振興課長
申しわけありません。それは承知しておりません。
○鈴木(智)委員
議会事務局の方にお願いしましてヒアリングしてもらいました。平成26年度は、富山県が49万1384人、和歌山県が13万6519人なんですね。東京観光案内所の年間の総計は載っていないんですけれども、1日平均51人ということですから、360を掛けると1万8360人なんですね。富山県と比較すると相当の開きがあるんですけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
○神山観光振興課長
富山県、和歌山県とも、それぞれ物産も販売も抱えておりますので、そういった意味で大分ですけれども、来場者数に差はあると思います。49万人、13万人というお話がございましたが、この中で純粋に観光案内をされた人数がどのぐらいになるのか、ちょっとわかりませんけれども、御指摘のとおり差があることは確かであると思います。
○鈴木(智)委員
同じく東京観光会館の1階には有名な北海道のアンテナショップがあります。これについては年間利用者どれぐらいか承知をしていないんですかね。
○神山観光振興課長
申しわけありません。こちらも承知してございません。
○鈴木(智)委員
これは同様に調べていただいて、あそこは200万人を超えております。227万8337人なんですね。これも単純な比較なんですけれども、静岡県の東京観光案内所は3000万円ちょっと毎年予算をつけているということで、単純に利用者数で割りますと、北海道の場合には賃貸の料金を道が負担しているということで、それが4391万円、それ以外は民間で独自にされているということは、それ以上、北海道の負担はないんですけれども、その結果200万人以上の方が来ていると。単純に道負担は1人当たり幾らかかっているかというと19.2円、富山県の場合には観光案内とアンテナショップ両方で49万人を超えているんですけれども、両方の委託料等が7395万円なんですね。これを単純に人数で割りますと、1人呼ぶのに150円かかっていると。静岡県の場合は、1万8360人呼ぶのに3070万円で、単純に計算しますと1人呼ぶのに1,672円かかっちゃっているんですね。もちろん、それぞれ性質も違いますから、単純比較はどうかという意見もあるかもしれませんけれども、ただ単純にお金を使って幾ら人を呼び込んでいるかという効率からいうと、明らかに北海道、富山県のほうがいいのかなと思います。逆に静岡県が北海道と同じことをやって、これだけ呼べるかというと、やっぱり北海道はブランド力がありますから、同じことをまねしてもこれだけ効率よく呼べるかというのは、なかなか難しい部分もあろうかと思いますが、これから文化・観光部はいろいろ観光に力を入れていくと思います。特に2020年の東京オリンピックに向けて、いろいろされるわけですよね。ですから、まずは他の観光案内所、アンテナショップをまだ調査されてないようですけれども、ぜひ調査をしていただいて何とか2020年に間に合うように、私はやるんだったらとことんやるけどと思っているんです。まずは調査をして、今後抜本的な改革が必要だと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○神山観光振興課長
御指摘のとおり首都圏における窓口の発信力の強化、あるいは発信力ばかりではなく、実際は発信をして本県に呼び込まなければなりませんので、そこにどう結びつけるかということで、他県の事例も参考にして、これから取り組みの強化をしていくということで、おっしゃるとおりだと思います。他県の状況も参考にさせていただきながら、これからの取り組みも検討してまいりたいと思います。
○鈴木(智)委員
これについては、また引き続きお尋ねしたいと思います。まずは早急に調査をしていただきたいと思います。
最後に、東京観光案内所名の英訳についてお伺いしたいんですけれども、これは日本語名は東京観光案内所になっていますが、英語名はグリーンティープラザになっているんですね。ですから、例えば検索した場合、グリーンティープラザという名前が出てきちゃいますと、もちろん静岡県のお茶に関心があるからこちらに行ってみようという話になるんですけれども、お茶に関心のない、でも静岡県に行きたいという人が逆にひっかからない可能性があるのかなと思うんです。ここもグリーンティーをつけるのはつけるでいいにしても、何かお茶に、緑茶に関心がない方を何か呼び込めるような英訳にすべきだと思うんですよ。その点いかがでしょうか。
○神山観光振興課長
リニューアルをしたときのコンセプトが、静岡県の特産であるお茶、それと名産品も一緒になって提供しながら、実際にお客様との会話の中でそれぞれお客様のニーズをつかんで、それに適した情報提供するという意味でこんな形態をとっております。英語名もこんな表記をしてございますけれども、確かに観光案内というところがどこへいったんだろうという御不審の点もあるかと思います。この名前についても検討させていただきます。
○鈴木(智)委員
最後は要望にします。例えば三重県とか長野県はかなり大胆なことをされているんですね。私も見てきましたけれども、三重県は三重テラスということで、かなりおしゃれな、ぱっと見、観光案内所とは見えないような。日本橋の三越前にありますので、想像すると例えば中国人観光客が日本橋をふらっと歩いたときについ入っちゃうような仕掛けになっているのかなと思うんですね。長野県におきましても、これもつい最近できたやつですけれども、銀座NAGANOという、それこそまさに周りにもブランドショップがいっぱいあるようなところに、それこそブランドショップと見間違えるようなものができています。ですから、その分お金もかかっているわけですけれども、多分その分効果も大きいかと思いますので、そこに向けてぜひ早急に調査していただいて、効果のある観光案内所を整備していただきたいと思います。ありがとうございました。