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人口減少対策特別委員会議事録(平成26年11月18日①)

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○鈴木(智)委員
 先生、ありがとうございます。
 先生のお話を最初に伺ったのは、あれは2013年ですね。去年の3月だと思いますが、先生が県の幹部の方に講演された際、私もお招きいただきましてお話を伺って、それ以来、先生の「2100年、人口3分の1の日本」も読ませていただいて、非常に尊敬しておりまして、特に今回、先ほども御説明いただきました有識者会議の座長をお務めいただくとともに、聞くところによると、来年度には静岡県立大学の学長もお務めいただけるということで、これは非常に静岡県にとってありがたいと思っておるんですが、ただ残念ながら、我々県議会も含めて静岡県は、私は先生の英知を十分に生かし切れていないと思っています。というのは、例えば先ほど御説明いただいた有識者会議に、私もこれまで開催された2回とも傍聴させていただきましたけれども、例えば先ほど御説明いただきましたこの提言の骨子案です。これを一言で言えば、これまで各部局で取り組まれている対策を、人口減少対策という視点からまとめ直したものになってしまっているのかなと。それから、実際、委員の方からも、この静岡県を他県の名前にすればそのまま使えるねというふうな御意見がありました。そこで先生にお伺いしたいんですけれども、先生の著書の「2100年、人口3分の1の日本」の中の35ページで先生はこうおっしゃっています。「現在起きている人口の減退は産業文明の発展に伴って起きる自然的な現象なんだ」と。「社会の持続可能性を実現するには、一定の水準に維持することが望ましい。人口減少に対して選択すべき方法が、やみくもな出生率の上昇を目指す人口増加策であってはならないのである」と。ではどうすればいいかと。ちょっと飛ばしまして、私はここが重要だと思ってるんですが、「夢の持てそうな50年後、100年後の社会の姿を予想し、実現に向けて努力することだ」とあります。これは先ほど資料17ページにもあります人口をめぐる議論には長期的視点が必要だと、まさにこの長期的視点だと思うんですが、これこそ、言いかえれば、夢の持てそうな50年後、100年後の静岡の姿を示すことが、私はこの有識者会議で必要なのかなと思うんですけれど、この点についてまず先生の御見解をお願いします。

○鬼頭宏氏
 御丁寧に見ていただいてどうもありがとうございます。
 実は私もこの提言書の構成をまとめていただいている係の方と相談しながら、結局これは国のいろんな委員会が出しているのと大差ないのではないのという話になってしまうんです。ですから、将来、どんな像を描くのかと。まだこれから決めていくようなことで、具体的なことは何もない非常に抽象的な表現でしかないんです。ですから、どういう県をつくるのかということについて――ただこれは委員が勝手に言うべきことではないので――形として恐らく、こういう投げかけをして、では具体的に何なんだろうかと、どういうものをつくるべきなのかということをどういう形でやっていったらいいのかわからないですけれども、やはり当事者の県民の方々に加わっていただいて、考えていくということが必要なんだと思うんです。我々がこういう社会にしましょうよといっても、これはなかなか受け付けてもらえない。
 私が今考えていることは、これから先は、有識者会議の仕事ではないんだろうと思うんですけれども、地域の方々に自分たちの地域の姿を将来どうするかということを考えていただくような住民会議のようなものを開いていただくのがいいのではないか。県一律ではだめだと思うんです。なぜかというと、それでももちろん、県が号令して各市町こうやってくださいでいいのかもしれませんけれども、これからの生き方はそうではなくて、――下手をするとというか、もう当然それは予測されているんですが――市町間の物すごい激しい競争の時代になるのではないかと思うんです。どこかの町は人口を大きく減らすけれども、どこかは非常にしっかりしたものができる。これは全国で起きてくると思うんです。ですから、上からこうしましょう。こういう県をつくりましょうということではなくて、その地域が、自分たちはこれからどうしたらいいんだろうということを議論すると。それも議会だけではなくて、住民を巻き込んで、昔の村の寄り合いのように、世帯主だけが集まるのではなくて、子供も大人も、女性も男性も集まって、自分たちどうしたらいいんだろうかと相談し合っていくということが必要だと思います。だから、そういうような方策については、ぜひ書きたいと思います。それを成功しつつある例というのは、島根県の隠岐の海士町です。これはそこのやり方を取り込んだと言っています。ですから、同じようなことはここでもできるはずだと思いますので、やはり地域が中心になっていかないといけないと思っています。

○鈴木(智)委員
 ありがとうございます。
 これは、第3回の委員会でも部局に対して指摘させていただいたんですが、そもそも3回の有識者会議ですから、もちろんできることというのは非常に限られているのは言うまでもないんですが、そこで、先ほどおっしゃった各地域でという話もありますし、この有識者会議の後、いわゆる県民会議が立ち上がるということで、そこでぜひとも議論していただきたいんですが、その土台となるのが、先ほど言わさせていただいた中に、「社会の持続可能性を実現するための一定の水準」とこの著書の中でおっしゃってるんですが、それは多分いわゆる適正人口のことだと思うんです。でもこれはなかなか、何をもって適正人口とするのかというのはなかなか難しい議論ではありますが、だからこそ私はその各地域も含めて議論すべきだと思いますし、特にやはり、基本的には上から押しつけるものではないにしても――やはり静岡県は静岡県でそれがボトムアップ式なのか、トップダウン式なのかわかりませんけど――県としてはこういった静岡を50年後、100年後、具体的にこれぐらいの人口がいいのではないかという、どこかでそういった姿を示していかないととは思うんですけれども、この適正人口についての議論については、先生、どのようにお考えでしょうか。

○鬼頭宏氏
 これは非常に難しいです。一時期適正人口はどのぐらいということで、あるいは適度人口という言葉がありますが、議論になったことがあります。しかし、その規模は決められない。いろんな観点から、どれがいいかというのは決められないというのが今は通説になっています。むしろ、適正な増加率ということを言う人がふえています。
 ただ、私は適正人口ありきではなくて、逆に現実的には、出生率をここまで上げましょう、県の場合には今のところ2020年に2.0ということですが、これはちょっと実現できるかどうかわかりませんけれども、例えばそういうものを挙げたときに、50年後、あるいは100年後に県の人口がどうなるか、地域人口がどうなるか、だからそれを予測して、各市町ごとでもいいですし、県全体でもいいんですが、この300万人の県というのを念頭に置いて地域づくりをしましょうということは言えると思います。ですから、適度人口をはじき出すというのは、非常に意見が分かれると思いますので、出生率が順調にこの目標値までいった場合に、将来どのくらいか、それを前提にした絵を描きましょうとなると、具体的になってくるのではないかと思います。そういうのでどこか数字は出したいと思います。

○鈴木(智)委員
 最後にしますけれど、おっしゃるとおりで、もうピンポイントで数字が出せるものではないというのは重々承知していますけれども、ただ将来を見据えた中で、自分だったらこれぐらいの人口がいいなということを考えるのがまず必要だと思いますし、それが実際にそうなる可能性があるのかないのか、そこを具体的にある程度材料を示していったほうが、今先生おっしゃいましたけれども、具体的な人口減少社会を迎えるに当たっての対策というのはとれるのかなと思いますけれども、そこはぜひよろしくお願いします。

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