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決算特別委員会(健康福祉部・がんセンター局関係)議事録(平成24年11月2日)

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○鈴木(智)委員
 民主党・ふじのくに県議団の鈴木でございます。
 私も4点お尋ねしたいと思います。
 まず、説明書56ページにありますしずおか結婚プロジェクトについてお尋ねしたいと思います。
 正直なところ、私はこういった事業を県がやることについてはちょっと疑問があるんですが、それはまた別にしておきまして、聞きたいのは、実施日がですね、これは平成23年度末の平成24年3月25日であるということで、ぎりぎり今回の決算には間に合ったと言えば間に合ったんですが、そもそもなぜそのような年度末の実施となったのですか。
 普通に考えれば、これは当然、結婚はいいよという雰囲気を高めるためのイベントと言いますか、事業でございますので、理想を言えばなるべく年度の早いうちにやって、それにまた付随してどんどん次から次へとやっていく必要があるのかなと思ったんですが、なぜこのような年度末ぎりぎりの時期となってしまったのか、お尋ねしたいと思います。もう年度の当初からこういった時期にしてあったのか、あるいは三・一一後、しばらくいろんなイベント自粛のムードがございましたので、そういった影響があったのかどうかについて教えてください。
 それと、これは3月25日にやったイベントですから、具体的な総括というのはもしかすると来年度決算の話になるのかもしれませんが、このイベントによる効果をどのように測定して、どのような効果があったのか、今わかる範囲でお尋ねしたいと思います。

 次に、先ほど御説明がありましたDMATについて伺いたいと思います。
 非常時の医療体制の強化に、私もDMATの維持ですとか増強は欠かせないと思っております。この説明書の中には資料がございませんでしたが、先ほどというか、本日お配りいただきました資料にも、あるいは施策展開表の62ページにDMATについて説明がございます。今回の東日本大震災の際に、幾つかのチームが実際に現場に行かれたということで、そこで得られた教訓というものは、この県内で東海地震等の非常事態が発生した際の医療活動ですとか、あるいはそうなれば当然他県からDMATを受け入れるわけですから、そういった受け入れ体制の準備等々にも大変役立つと考えております。
 そこで伺いたいのが、施策展開表62ページには静岡DMAT運用マニュアルの策定等を行ったとありますが、そうしたら逆に昨年度策定するまではマニュアルがなかったということなのかどうか、お尋ねしたいと思います。

 それと先ほど御説明がありましたが、実際に東日本大震災の現場に行かれて活動されたわけですね。それから1年以上たっているわけですから、その東日本大震災での派遣での教訓を経て、どのような部分が強化されたのか、あるいはこれから強化すべきと考えているのか、お尋ねしたいと思います。

 次の2問は自殺対策について伺います。
 まず、施策展開表の47から48ページによりますと、自殺による静岡県内の死亡率は、平成23年度は平成22年度よりも減少して都道府県順位も低いほうから21位だったのが17位へと改善をされました。同じく施策展開表の48ページに記述されておりますように、数年前の自殺による死亡率や順位からすれば、依然として状況は悪いと言わざるを得ないというふうな記述がありますが、私もそのとおりだと思います。ですから、平成22年度がこうで平成23年度はどうだったのか、記述がないものですからお尋ねしたいと思いますし、あと平成23年度は当然平成22年度分の決算特別委員会ですとか、その間のPDCAですとか、総括を受けていろいろ改善をされたと思うんですが、どのような部分を改善して自殺対策に当たったのか、できれば平成22年度と比較しながら具体的に教えていただきたいと思います。

 次に関連で、自殺対策のいわゆる富士モデル事業について質問したいと思います。
 昨年度の議事録を拝見しましたが、決算特別委員会で、我が会派の佐野愛子議員が、富士モデル事業の効果について質問をしております。その答弁の中で松井精神保健福祉室長は、モデル事業、富士モデル事業を実施していたにもかかわらず、富士市の自殺者は平成20年度以降、増加に転じてしまったと。富士モデル事業としての睡眠キャンペーンだけでは、すぐには自殺の減少には直結しないという趣旨の発言をされておりますが、この睡眠キャンペーンというのは、この説明書にもありますとおり、この静岡県自体の自殺対策の中心部分だと私は認識しております。先ほど言った富士モデル事業の効果に関する認識というのは、PDCAを経てまた昨年度やられてると思うんですが、この富士モデル事業の効果については、繰り返しになりますが、すぐには自殺の減少には結びつかないと、そういう認識で引き続きいらっしゃるのかどうか、確認したいと思います。以上です。

○望月こども未来課長
 しずおか結婚プロジェクトに関してお答えいたします。
 この事業は企画広報部のほうで昨年度やった事業ですけれども、1つは、結婚への機運醸成ということを目的にしまして、民間の企画提案による事業推進というように聞いております。その結果、プロポーザルを実施したり、企画が決定した後の俳優との調整だとか、ブケ東海との調整等々、いろんなことで時間を要したというのは聞いております。会場には私も行っているんですけれども、507人が参加して、お母さん方とか娘さんがいっぱいいて、その後、300人強の女性が絵馬にいろんな自分の希望を書くというイベントをやりましたが、大勢の方がそれに参加して、その後のツイッターの中身でも、比較的好意的な内容がいっぱいあったということです。成婚率とかそこまでの数字はありませんが、そんなような状況だということを聞いております。以上です。

○壁下地域医療課長
 DMAT、災害派遣医療チームについてお答えいたします。
 DMATの運用マニュアルにつきましてですが、県内のDMAT設置病院とは、本年3月に協定を締結いたしまして、静岡DMATと位置づけております。その静岡DMATを中心として、さらに本年度になってからでございますけれども、静岡DMAT連絡協議会、DMATを構成するドクター、関係者からなる協議会を設けまして、現在そちらで具体的な静岡DMATの運用マニュアルの策定を進めているところでございます。

 次に、東日本大震災の派遣を受けて強化したポイントということでございますけれども、実際に東日本大震災の場合には、静岡からもDMATが行きましたし、ドクターヘリも行きましたけれども、受け入れのほうが混乱していて、必要なところに必要な支援ができなかったというか、派遣されたDMATが十分に生かされなかった部分があります。そうした中で、現在防災訓練等のときに、DMAT調整本部と、県内のDMAT、もっと言いますと中心になる統括DMATの専門家に加わってもらった、DMATの調整を専門に行う組織を災害対策本部内に併設しようということで、訓練を行っておりまして、今後その方向で進めてまいります。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 自殺対策についてお答えいたします。
 自殺対策については、その後、富士モデル事業の効果についても御質問いただいておりますが、あわせて回答いたします。
 まず、自殺者の近年の推移でございますが、平成20年以降の本県の自殺者数の状況ですけれども、人口動態統計で見ますと、平成20年が781人、平成21年が804人、平成22年が854人、平成23年が832人ということで、平成22年がかなり高い数字になっておりまして、平成23年は若干減少傾向にあります。
 それから、自殺対策の平成23年度の改善の状況です。これまで本県の自殺対策は、鬱病対策としての富士モデル事業が中心でやってきておりますが、こういった自殺者の減少しない状況があるものですから、それに加えて昨年度からゲートキーパー、これは今悩んでいる人に気づいて声をかけて適切な機関につなぐという、ゲートキーパー養成をさらに強化して進めておりまして、昨年度はまずそのゲートキーパー養成のためのテキストを作成する準備を行いまして、本年度から本格的にゲートキーパーの養成に取り組んでおります。

 それから、富士モデル事業の効果でありますけれども、かかりつけ医からの精神科医への紹介システムについては、平成19年から開始してから600人以上の紹介者があるなど、事業自体の実施状況は進んでおります。それがなかなか自殺者数の減少に結びつかないということで、本格的な検証の研究は現在進めておるところで、その結果につきましては、来年度にまとまる予定です。
 いずれにいたしましても、自殺の1つの原因である鬱病対策ということが富士モデル事業の主な目的だったものですから、そのほかの対策の大きなものとして、先ほど言ったゲートキーパー養成も含めて総合的に進めるということで、さらに本年度、自殺対策の行動計画を策定しておりまして、またその計画に基づいて自殺対策を進めていきたいと考えております。以上です。

○鈴木(智)委員
 御答弁ありがとうございました。
 また幾つか再質問したいんですが、ただいまこのしずおか結婚プロジェクトにつきましては、望月こども未来課長から御答弁いただきました。最近、こども未来課長の笑顔をよくCMで拝見しておりますが、それはともかくとして、このプロジェクト、ツイッター等々で、あるいは絵馬に好意的な内容を書いてる人がいっぱいいたということなんですけれども、ということは、これはじゃあ引き続きやっていくものなのでしょうか。
 年度末に実施したものですから、この検証が逆に途切れてしまう、あるいはもう年度が変わっちゃったからもうおしまいだよというふうになってしまうのかなと思ったもんですからあえて聞いたのですが、今後どう続けていくかというところをもう一度――総括ができているのかよくわかりませんが――これがもし成功したということであれば、じゃあ来年度も引き続き同様に、また別のタレントを呼んでやるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
 ですから少なくともしっかりと検証していただきたいと思いますので、先ほどツイッターとか絵馬の話が出てきましたけれども、それだけではちょっと不十分なのかなと思いますので、その点につきましてもう一度御答弁いただければと思います。

 DMATにつきましては、多分東日本大震災の教訓を受けて、こういった提携をしたりですとか、あるいは先ほど受け入れ体制がなかなか十分ではなかったということで、ですから静岡の場合は言うまでもありませんが、いつ起こるかはわかりませんので、その教訓をしっかり生かして、何かあったときに同じような問題が繰り返されないように。これはもう要望で結構でございます。

 次に自殺対策についてなんですが、富士モデル事業につきましては、現在検証中で来年度までに何とかするということなんですけれども、私が何でこういうふうな質問をしたかと言いますと、本当にしっかり検証が行われているのかなという疑問を持ったわけですね。
 先ほど話がありましたとおり、平成22年から平成23年については若干自殺者数が減っていますけど、これを見ましたら、日本全国でも減っている話でございまして、ですからその静岡独自の取り組みが功を奏しているかどうかは、まだこれはしっかりと検証できておらず、そこを含めて現在検証されておるんだと思います。
 具体的に聞きますけれども、本年度使っている説明書でなく、昨年度の説明書を見たのですが、自殺対策についてはほとんど記述が変わってないんですね。例えば、この平成23年度の8ページについて先ほども説明ありましたが、自殺総合対策事業費というところで、8ページの(2)ですね。自殺でうんぬんかんぬんとあるんですけれども、平成22年度も実はほとんど全く同じ表現になっていますね。平成22年度は4ページになりますが、これどう変わっているかというと、平成22年度には司法書士会となっている部分が平成23年度は法テラスとなった、ここしか変わってないんですね。
 その後の記述、9ページの評価及び課題、ここは実は平成22年度と平成23年度は全く同じになっております。あとの詳細については若干表現が変わっておるんですけれども、こういったほとんど同じ表現で実績、評価及び課題が書かれていて、これはいかがなものかなと思うもんですから、先ほどから聞いております。
 富士モデル事業につきましては、これから検証してということなんですが、富士モデルはたしか平成19年度から本格的実施をされているということですから、去年で実施から既にもう4年間たっておるわけです。これは早急に総括をしていただいて、やっていく必要があると思います。確かにこの施策展開表の中にも、自殺対策はすぐに効果が出るものじゃないと、長期的な視点に照らしていかないといけないということは書いてあります。もちろんそういった部分もあると思うんですが、ただ、実際に自殺者を出してしまった、遺族の方にとっては、それはもう戻ってこない話なわけですから、これはもう早急にやる必要があると思うんです。ですから先ほどの繰り返しになりますけど、この平成22年度と平成23年度について名前が若干変わっただけの表現になっておるんですけれど、何でこんなような表現になっておるのか、しっかり総括したのかどうか、改めて確認をしたいと思います。以上です。

○望月こども未来課長
 しずおか結婚プロジェクトでございますが、平成24年度事業は300万円で民間のプロポーザルによる方式というのをそのまま継承しまして、事業を継続実施するということです。ただ、企画提案のこともありますが、私ども平成24年度についてはこの平成23年度のやり方をそのままやるのではなくて、あくまでも新しい企画ということで、実は別にふじのくにエンゼルパワースポットという事業を展開し、静岡県内にいろんないい場所があるというのを御紹介申し上げているところなんですが、こういった場所を巡ってもらい体験などをしてもらうことによって、男女が出会うような、もうちょっと踏み込んだ事業展開というものに変えて、今まさにやろうとしているところでございます。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 自殺対策の総括についてお答えいたします。
 平成22年度と説明書の表現が変わっていないという御指摘をいただきました。
 自殺対策については先ほども申し上げましたように、平成22年度から平成23年度の対策の大きな転換として、富士モデル事業からゲートキーパー養成にシフトを始めました。鬱病対策だけでなく、幅広い対策ということで、さまざまな人の悩みを解決するためのゲートキーパー養成というのを1つの大きな柱として、平成23年度から本格的に始めているところであります。以上です。

○鈴木(智)委員
 ありがとうございました。
 自殺対策についてもうちょっと質問したいんですが、これから富士モデル一辺倒と言っては言い方がひどいかもしれませんが、やはりそれだけではなかなか自殺する方の減には結びつかないということで、ゲートキーパーに力を入れていくということだと思います。平成22年度を見ますと、ゲートキーパーの養成については、市町では既にやられておったようですが、県ではしていなかったと。それに対して平成23年度は県でもお金を出してやったということなんですけれども、具体的には、平成22年度、平成23年度について予算的にどこがどう変わったのか、確認をしたいと思います。

 また、富士モデル事業は全く無駄だと言うつもりはありませんが、ただ、いろいろ指摘がございますね。例えば私が見たのは、御殿場にありますフジ虎ノ門病院の斉尾先生が――皆さん御案内だと思うんですが――富士モデルはいろいろ問題があるんじゃないかということです。先ほども答弁で言われていましたけれども、例えばその鬱病の方を見つけることが、すぐにその自殺者の減少につながらないと、あるいは不眠症を見つけることが、すぐ鬱病の方を見つけることにつながらない、それはそうですよね。
 確かに鬱病の方を見ると、睡眠、不眠症の方が多いかもしれませんが、逆に不眠症の方が鬱になるかと、そういうわけではないわけであって、そこをだから早急にやっていただいて、繰り返しになりますが、時間はかかる問題ではありますけど、亡くなった御遺族の方にしてみれば、それはもう取り返しのつかない事態なわけですから、それを1件でも多く防ぐためには、見直しを早急にやるべきだと思うんですが、これは具体的には――先ほど来年度って言いましたかね――いつごろでしょうか。確認したいと思います。

○松井精神保健福祉室長
 まず、自殺対策に関し、ゲートキーパー養成について平成22年度と平成23年度の違いです。委員御指摘のとおり、平成22年度につきましては、まだ県のほうではゲートキーパー養成については取り組みが弱かったということで、平成23年度にはゲートキーパーの養成のための心の健康ガイドブックというのをつくりまして、それを県の職員や市町の職員に伝達して、23年度から県、市町で実施を始めたところです。

 それから、富士モデル事業の検証につきましては専門機関に委託し、睡眠を切り口としてそういった鬱病対策を進めるやり方が効果的かどうかということを今まさに検証しているところです。その研究につきましては、先ほど申し上げたように、来年度になって最終的な結果を出す予定でおります。以上です。

○鈴木(智)委員
 じゃあ、これで終わりますが、その検証なんですけれど、決算にならないかもしれませんが、何でそんなに時間がかかるのか、よくわからないんですけれど、どういった追跡調査と言いますか、検証をされているのか。その時間がかかる部分だけを最後に確認したいと思います。以上です。

○松井精神保健福祉室長
 今回の研究につきましては、一般医療を受診される方を抽出しまして、その方の眠れない症状とか、そういった症状を追いながら、追跡調査をしていくということで2年間ほどその研究に時間を要するという、そういう状況であります。以上です。

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