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文化観光委員会(文化・観光部関係)議事録(平成24年12月21日)

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○鈴木(智)委員
 民主党・ふじのくに県議団の鈴木智でございます。幾つかお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まずは、全国育樹祭について、何を聞くんだと思われるかもしれませんが、お尋ねしたいと思います。先日開催されて、私も日本平ホテルでのレセプションとエコパでの式典に参加させていただいたんですが、そこに文化・観光部はどのようにかかわったのかお尋ねしたいと思うんです。そもそも文化・観光部は皇太子殿下をお迎えしての育樹祭を静岡県を全国へアピールする場としてどのように活用したのか、あるいは単なると言っては失礼かもしれませんけど、応援部隊として他の部の下に入って手伝っただけなのか、お伺いしたいと思います。
 なぜこんなことを聞くかと言うと、1つ残念だった点があるんです。エコパでのアトラクションを私も拝見させていただいて、非常にすばらしいものだと思いましたが、そこに個人的にはSPACですとか、宮城聰総監督がかかわることができたんじゃないのかと思うわけです。全国育樹祭というのは県内でも大々的に報道されております。多分、県外でも大々的に報道されたと思います。もちろんそれが目的ではありませんが、そこでSPACがすばらしい演技をしていただければ、あくまでも副次的な効果でありますが、SPACの存在を県内外にアピールする格好の場になったと思うんです。
 そこで聞きたいんですが、SPACの活用は検討されたのかどうか。検討されたのであれば、なぜ出演できなかったのか。皇太子殿下をお迎えしての全国に誇るというか、全国的なイベントですから、SPACのレベルがそこまでいってないのか、あるいはやりたかったけども、スケジュール的に無理だったのか、その点のところをまず御回答いただきたいと思います。

 次に、今回議案になってます県立大学の中期目標について、2点お尋ねしたいと思います。私は昨日、今現在の中期目標をいただき、今回の中期目標と比較してみました。1つ大きな点がございます。それは何かと言うと、今現在の中期目標に、実は3つの数値目標が入っております。1つ目は科学研究費補助金の採択件数について、現在の目標は、平成13年度から平成18年度までの6年間の総件数より5%の増加を目指すというものが入ってます。2つ目は共同研究、受託研究の件数で、6年間で350件を超える共同研究を目指すと。そして、3つ目は県からの運営交付金の対象となる管理的経費を平成19年度と比べて平成24年度は5%削減を図ると。
 本来であればこういった数値目標というのは目標を受けて、大学側が作る中期計画の中に盛り込むんだと思うんです。今現在の目標に入っていればそこは何が何でもやるという県の強い意思が示されているのかなと思うんですが、今回の示されている目標にはこの3つが入ってないもんですから、入ってない理由をそれぞれ細かく具体的に教えていただきたいと思います。

 次、2つ目。この議案になってます目標の第5の1の施設・設備の整備、活用等とある項目についてお尋ねしたいと思います。この項目の部分は今現在の目標と比べて、ほとんど同じ内容になってます。9月のこの委員会で私はファシリティマネジメントの観点から県立大もしっかり管理すべきだというふうに質問いたしました。その際影山文化学術局長からファシリティマネジメントにつきましても中期目標設定の中で十分検討し、盛り込んでまいりたいとおっしゃっていただいておるんですが、少なくとも表面的には変わってないもんですから、じゃあその局長の言った部分についてはどこに、どのように具体的に盛り込まれているのかお尋ねをしたいと思います。
 また、この項目には長期的な展望に立ち計画的に設備の整備、改修を進めるとありますが、長期的というのはどのくらいなんでしょうか。当然、ファシリティマネジメントは長期的にやることが目標になっておりますが、6年間のものは中期と言っているわけですから、長期というのは当然少なくとも10年、20年単位でやるべきものを指すのかと思うんですけど、具体的に長期的な計画があるのかどうか、確認をしたいと思います。

 それから、もう1点ありました。これも先日お尋ねしたんですが、静岡県立大学グローバル地域センターです。目標には施設とか組織などの個別施設については書いてないんですが、、グローバル地域研究センターはこの目標においてはどの辺に位置づけられているのかなとお尋ねしたいと思います。

 次は済みません、しつこいようですが、グランシップについて2点です。お尋ねしたいと思います。
 1点目は、これはしつこく聞いておるんですけど、日単位ではなくて、こま単位、時間単位による稼働率の把握をして、少なくとも1日1回でいいんではなくて、なるべく回転数を上げるために時間、こま単位で管理し、何とか稼働率を上げて利用料をより多く確保できるようすべきだとさんざん言っております。9月議会でも聞いたもんですから、その後どのような進展があったのか、またなかったのかをお尋ねしたいと思います。

 次に、インターネット予約システムについてです。これも前回若干質問したんですが、グランシップの会議室の予約システムが真夜中の0時から5時まではメンテナンスのため休止となっております。もちろん夜中ですから使う人数は少ないかもしれませんが、例えば急な日程の変更だとか、急に会合をやるといった場合、夜中に予約ですとか、あるいは空き状況が把握できれば、これはやっぱり便利だと思います。
 そもそもインターネットの利点というのは24時間、家にいようが事務所にいようができるところだと思いますので、24時間対応にするべきだと思うんです。さんざんMICE、MICEと言っておるわけですから、当然MICEというのは国内だけじゃなくて海外からのコンベンション等を誘致するということがあります。海外の方、あるいは海外にいる日本の方が夜中に見るというケースが、今現在は少ないかもしれませんが、これからMICEを推進するということはそういうことも当然考えられるわけですから、私は24時間対応にするべきだと思うんです。そうするためにコストですとか、どういうことが必要なのか、教えていただきたいと思います。

 それと、きのうの企画広報部の委員会の中で、県庁クラウドについて議論をしました。ですから、この予約システムもクラウドの中に入れるべきなのかなと思っております。というのは、ご案内のとおり静岡県施設予約システム――とれるNet――がございますね。草薙運動場から「あざれあ」から産業経済会館、エコパ、労政会館、富士山こどもの国、県立美術館と、指定管理者を超えてさまざまな施設が予約できるようになっています。私はこれと同様なものを、今回のクラウドでも結構なんですが、グランシップと後で質問する「プラサ ヴェルデ」についてもやるべきだと思います。
 というのは、このシステムには3ついい点があると思ってるんです。1つはいろいろな施設と比較できます。この施設がだめだったら、次はどこだというように簡単に比較できますし、先ほどのグランシップのシステムと違い24時間予約ができるようになってます。それともう1つ、英語版もあるんです。コンベンションをこれからは海外からもどんどん誘致するということだと思いますが、英語版があれば海外の方がどんな施設があるんだと見る場合に、やはり役に立つものです。そういった3つの意味からインターネット予約システムのクラウド化を、グランシップ、「プラサ ヴェルデ」でも共通にやるべきだと思うんですが、実施するには時間がかかると思いますから、まずは英語版です。グランシップの予約システムの英語版がないように伺ってますが、英語版をまずは早急にやるべきだと思いますし、いずれはこれから県庁全体でクラウド化を進めるわけですから、この予約システムについても対応すべきだと思います。それについてどのようにお考えか伺いたいと思います。

 それと、「プラサ ヴェルデ」ですが、先ほど議論があったとおり今回コングレ・コンベンション静岡グループがすごいところだと改めて伺って、それはよかったと私も思います。このコングレ・コンベンション静岡グループが設定した目標利用者数です。三菱総研では70万人弱とおっしゃってましたが、やはりコングレ・コンベンション静岡グループも目標値を70万人と設定しているのか。
 70万人を達成した場合の、その収支です。とんとんなのか、あるいは支出に対し多少プラスがあるのか、どれくらい上回ると予想しているのか、確認したいと思います。

 あとこれは前回もお尋ねしましたが、やはり先ほど言ったインターネットによる予約システムです。クラウド化も含めた、あるいはこま単位についてもやるべきだと思うんですが、このコングレ・コンベンション静岡グループはどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。

 最後に、静岡空港についてお尋ねしたいと思います。これもさんざん議論しておるんですが、まず台湾便の増便についてです。もう半年どころか9カ月たちました。前回も聞いたんですが、その後何か進展があったのか、手応えがあったのか、確認したいと思います。

 またきのうも藤田委員から質問があった総合計画の目標値についてです。既に達成したものは、上方修正されておるわけです。この議論で下方修正ということも考えるべきじゃないかとおっしゃっていましたけども、私もそう思うんです。というのは、これもさんざんやってきましたが、70万人利用者数達成を目指して頑張っていらっしゃるわけですけども、きょうの資料にもありますとおり、11月の利用搭乗率が58.3%、平成24年度分は64.9%ということは明らかに平均に比べて、年度の前半に比べて落ちているわけです。64.9%ですから、このまま推移したとしても確か全ての座席数は77万人強ですから、このままいきますと70万人はおろか、50万人もおろか、40万人台前半になる可能性が非常に高いと思っております。
 最終的な判断は2月議会で結構ですが、その前にやはりどうしても達成できないところについては精神論で言うんではなくて、下方修正をして、やれば何とかなるぐらいの目標にすべきだと思うんですけど、それについてどうお考えか確認したいと思います。

○植田観光振興課長
 まず、私のほうから全国育樹祭への文化・観光部としてのかかわりなんですけども、まず1つはエコパスタジアムのメーンスタジアムで行われました式典のときに、会場に一角をお借りしましてブースを出展させていただきました。そこで、観光宣伝を来場の方々に行ったところであります。また、こちらの運営を委託された会社と一緒に、来場した方々、全国から来場されますので、来場したときに例えば前の日に日帰りで静岡を観光していただくとか、あと1泊2日で前後していただいて、途中で育樹祭の式に出席するコースをさまざまつくりまして、来場した方々に参加を呼びかけた。参加していただいた方にこの機会に静岡県の魅力を知っていただくための施策を行いました。
 また来場者の方々にお弁当を配ったんですけども、そのときにせっかくですので、静岡の県産品のいい食材を使っていただいて、例えばお茶の御飯でありますとか、そういったのを出しましょうというアイデアを出しまして、経済産業部と一緒になってお弁当を配付したということです。また、先ほどありました日本平ホテルの式典の運営についても携わったところです。

○宇佐美文化・観光部理事
 全国育樹祭についてSPACの参加はどうかということなんですけども、残念ながらSPACについては特にそのような話がなかったと聞いております。ただ、今回の式典については県の文化協会に加盟されている舞踊の先生方等が御活躍だったということと、富士山の世界文化遺産の登録に向けたキャンペーン等もそこで実施してPRに努めました。

○平野大学課長
 県立大学の中期目標の関係について、お答えいたします。まず、数値目標に関してですけれども、今回目標策定に当たりまして、評価委員会でもいろいろ意見をいただいたわけです。行政法人化した制度の趣旨にのっとりまして、大学内部におけるPDCAサイクルというのを生かしていくためには目標設定自体も大学自身が行って、それに基づいて評価をしていくという方向が望ましいと考え、今回の2期につきましては、目標からは数値目標的なものを外すということにしております。
 ただし、これにつきましては法人がつくります計画の承認権はこちらでございますので、その中でできるだけ適正なものを設定するように求めていくというような形になっていくかと思います。ちなみに、先ほど御指摘の目標ごとにということでしたが、研究と共同研究の採択の目標も実は既に平成23年度までに達成してしまっているということもあります。それで調査研究、特に研究活動とか、研究教育の手段が非常にかかわっているということで、我々のほうが一律にその目標を設定するというのは困難だという事情もございますので、ここは大学の自律性に任せたいと思っております。

 それから、交付金につきましては、この目標と同時に今、当初予算を編成していますけれども、財政のほうのルールをどうするかという問題がございます。そちらと連動する課題がありますので、一応この中では先進的なものは残しますけれども、その決着を見てということになろうかと思うんです。いずれにしても文言的な目標は定めますけれども、数字的な目標は外したという趣旨でございます。それから、施設整備の問題につきましては、これも財政支援の問題が非常にかかわるということで、表現的には前回と同じようになることになりますけども、現実的に当大学側と話をしまして、施設整備の計画を平成25年度以降につくっていくということになります。
 長期とはどのくらいかという話ですけれども、要するに大学施設の建てかえを視野に入れたということを一応考える必要があろうと考えております。ですので、10年とはちょっと今ここで申し上げられませんけども、その具体的な計画を策定する中で考えていくということになるかと思います。

 それから、グローバル地域センターの位置づけです。研究機能の中で研究と地域貢献、グローバル化という3つの視点があるんですけども、それが3つとも合わさったような機能になると考えております。究極的には、グローバルな研究を地域貢献に対する成果に結びつけるというのが狙いだと考えております。

○松下文化政策課長
 グランシップのことについて、お答えいたします。会議室をこま単位として稼働すべきだという御意見でございます。平成24年の9月から100人未満の会議室が全体で約20室ございますけれども、そこをこま単位で稼働、インターネット予約できるようにしたところでございます。前回、委員から出た御意見も財団のほうに伝えてあります。財団の内部でも今後100人以上の会議室についてもこま単位の稼働がしていけるんじゃないかということで、検討を今進めておるところでございます。ただシステムが平成24年9月に更新したばかりですから、すぐには立ち上がらないとは思いますけれども、検討しておるところでございます。

 それと、2番目のインターネット予約は、確かに0時から5時まで、バックアップのために閉めております。委員が言われるように5時間も休止する必要があるのかということは事実でございます。これについては財団に対して、もう少し短くできないかということも伝えていきたいと思っております。また英語版のホームページができておりません。舞台芸術センター、県立美術館は英語にも対応しておるところでございますので、これについても財団のほうに検討するように伝えてまいります。

 また、委員からとれるNetに加入したらどうだというお話がございましたけれども、今文化財団とかグランシップのインターネット予約については、支払いがコンビニ対応でできるというのが最大の売りでございます。今、全使用料の7割近くがコンビニにて支払われております。とれるNetは残念ながらコンビニ対応していないものですから、これについては入ることができないということで断念をした経緯がございます。ただ、民間のクラウドについてはこれは加入する価値がございます。ただ先ほど言いましたけれども、システムを運用したばかりですから、早急には対応できないかもしれませんけれども、財団内部でクラウドの活用について検討するように伝えていきたいと思います。

○神戸ふじのくに千本松フォーラム整備課長
 まず、来場者数についてでございます。この7月から10月に指定管理者の公募を行いました。その中で公募の条件として年間来場者数を70万人以上目指すというような管理目標で募集いたしました。この事業者からは平年ベースで、要は県の施設がフル稼働するときを70万人以上として、そこからだんだんと来場者数を上げていって、平成30年度には80万人とするという提案をいただいております。正式に指定されますと、この事業者と協定を結んでいくというようなことになりますが、提案をもとにしてより高い目標になるように指定管理者、それから沼津市とも調整を進めてまいりたいと考えております。収支につきましては均衡するということで、収支計画をいただいてございます。

 次に、こま単位の貸し出しについてでございます。事業者からの提案ではもっとも一般的な午前、午後、夜間というふうに分けたこま単位での提案がございました。基本的にはこま単位の貸し出しということで、今後これについても調整をしてまいりたいと考えております。

 また、インターネット予約についてでございますが、これについても今、事業者とどういう機種を使うんだということで協議をしてございます。その中で、できれば我々もとれるNetをお使いいただくという方向でお話をしてございますので、そうなれば、委員がおっしゃるような24時間対応、英語による対応が可能になると考えております。

○石川空港利用政策課長
 空港に関して、2点お答えをいたします。
まず、1点目の台湾便の手応えということでございます。台湾便につきましては開港以来初の新規就航の国際線ということで、私どもも利用促進に、インバウンド、アウトバウンドを含めて一体的な取り組みを精力的に進めてまいりました。また委員の皆様を初めといたしまして、積極的な御利用をいただいた結果、例えば10月は搭乗率は75.7%という過去最高の搭乗率、11月も68%と比較的高い搭乗率を実現してきております。こういった実績を背景にチャイナエアラインに増便をお願いしたいという積極的な活動を続けているところでございますけれども、今のところ確定的な御返事ですとか、方向性をいただいているところではございません。

 次に2点目の70万人の目標の下方修正のお話でございます。委員の御指摘にもありましたとおり現状の空港利用につきましては、例えば東日本大震災ですとか、その後の国際的な領土問題の話等の影響も受けまして、利用状況が大変厳しい状況にあるということは私どもも認識してございます。ただ、一方で定期便の利用促進を図り、それをもとに増便等をお願いしていくという取り組み、それに加えて、そういった取り組みに限らない新たな路線を誘致してくるという取り組みの2本柱で進めているところでございます。
 例えばこの冬ダイヤでは、10月末からはANAには機材を大きくしていただく、FDAも便数をふやしていただくということで、年間での影響を考えますと、提供座席は四、五万席だったと思うんですけども、増加するというようなプラスの結果も出てきているところでございます。私どもといたしましてはこういった取り組みをなお一層精力的に取り組み、70万人というハードルが簡単ではないということは認識しておりますけどれども、取り組みを進めて頑張っていきたいと考えておるところでございます。

○鈴木(智)委員
 御答弁ありがとうございました。幾つか確認をしたいんですが、まずは全国育樹祭におけるSPACの関係なんですが、宇佐美理事のお話ですと、簡単にいうと声がかからなかったと。忘れ去られてしまったということなのかなと思うんですけど。であれば、ブースまで出したわけですから、むしろやらせろと言うべきだったのかなと思います。その遠慮された理由をもう一度確認をしたいと思います。

 次に、県立大学の中期目標についてですが、具体的な目標数値については大学の自主性に任せるということだと思います。ただ昨年ベースでいくつかは目標は達成しているところなんですけども、共同研究というのはずっと未来永劫続くもんじゃありませんから、次の6年間の途中で終わるものもあるわけですよね。科学研究費補助金も未来永劫続くんであればいいですけれども、途中で終わってしまうわけですから、最初の6年間で達成したからといって、次の6年間でやらんでいいということにはならないと思います。ですから、今回の目標には入りませんでしたけど、実際に大学側が立てる中期計画に口を出していいかは別として、こういった目標というのは引き続き計画の中で、はっきりかどうか別としても求めているという理解でいいのか、確認したいと思います。

 それと、建てかえの件なんですが、これはもちろん20年30年あるいはもっと長い単位かもしれません。これから具体的にやるということだと思うんですけど、そこは大学に任せるのか、あるいは県も入ってやるのか、そのところをお尋ねしたいと思います。

 それと、県立大学グローバル地域センターについては、中期計画の中に具体的に入るということでよろしいですか。というのは、どうしてももくせい会館にあるものですから、一応県立大学と名前がついてるけども、本当に連携されるのかなとちょっと危惧するところがあるもんですから、具体的に中期計画の中で位置づけられるのかどうか確認したいと思います。

 グランシップについてはこれから検討していくということですが、この平成26年12月にリニューアルオープンするわけです。リニューアルですから、やはり遅くともそこまでにはしっかりと、スレートの部分だけではなくて、中身、ソフトについてもリニューアルしたと、生まれ変わったと言えるようにやるべきだと思います。とれるNetに入れというわけじゃなくて、これから県庁全体がクラウド化していくわけですが、その中では当然コンビニ払いもできるようになると思いますので、そこは早急に議論していただいて、繰り返しになりますが、遅くとも平成26年12月のリニューアルオープンには間に合わせるべきだと思うんですが、その点確認しておきたいと思います。

 「プラサ ヴェルデ」については何度も確認しますが、平成30年度には80万人。そして80万人を達成しても収支は均衡だということで、よろしいのかどうか。それと、「プラサ ヴェルデ」についてもクラウド化に合わせて一緒に入るべきだと思います。というのは先ほども言いましたけど、「プラサ ヴェルデ」は埋まってるけど、グランシップは空いているといったことの比較にはやはり1つのシステムに入ってきたほうが簡単にできるわけです。そうしないと危惧するのは先ほど遠藤委員も賞賛されてましたが、コングレ・コンベンション静岡グループですね、非常に優秀なところであると。それに対してグランシップは財団法人静岡県文化財団ですから、その誘致に力量の差が出てしまうのかなと。となると、グランシップの利用はそのまま「プラサ ヴェルデ」に流れてしまうと。「プラサ ヴェルデ」としてはいいかもしれませんが、県トータルではプラスマイナスゼロということになりかねないかもしれませんので、一体的に協力できるところはするべきだと思うんです。ですから、そういった意味でもなるべく共通の予約システムを導入すべきだと思いますが、その点再度確認したいと思います。

 それと、台北便についてはまだ何もないということなんですけど、この間も言いましたが、やはりどうすればいいのかと、聞き方はいろいろありますが、ここからどうすればいいですかと聞いてくべきだと思うんです。そういった働きをしてきたのかどうかお尋ねしたい。

 それと最後の目標については四、五万席確保できそうだということなんですが、これも前回の委員会で申しましたけど、現時点で全部頑張っても70万人そこそこ。それに四、五万人とやったところで七十五、六万であり、80万人にもいかないわけです。それで80万人いったとしても、9割の搭乗率が達成できなければ70万人達成できないわけですね。ですから、この間も言いましたけど、現在の70万席を少なくとも100万席に増やすと。つまりはデーリーの便を1便年間飛ばすと、例えば150席の飛行機が一往復すると300席ですから、300席かける365回で10万人ちょっとですよね。ですから、単純に100万席達成してその搭乗率7割と目標設定するのであれば、遅くとも今年度末までに、あと3つのデーリー便を増便しなければ確保できないことになるんですね。頑張っていただきたいですが、正直難しいのかなと思っています。だから下方修正すべきだと思うんです。
 というのは、今の状態ですと何とかデーリー3便の増便を目指すしかないから、あっちこっちに手を伸ばさないといけない。もし目標値が下がって、1便確保できれば達成できそうだということであれば集中できると思うんです。ですから目標値をかえることによって、逆に選択と集中ができて、むしろ目標達成というか座席数をふやすことにつながると思うんですけど、それについてどうかとお尋ねしたいと思います。

○宇佐美文化・観光部理事(文化担当)
 SPACが採用されなかったということなんですけども、ちょっと詳細についてはわかりません。ただし、SPACについては今回、例えば高校の周年記念行事にSPACの俳優が出演するとか、富士宮市の市民文化会館等にSPACが演劇に行くという形で、従来の形にとらわれず県内に出かけるということもやりながら、さまざまな面で宮城総監督がやっておりますので、いろんな面で我々もPRをして使ってもらうような形にしたいと思っております。

○平野大学課長
 数値目標のことですけれども、御指摘のとおり我々としては何かしらの指標が出てくるものというふうに期待しているところでございます。

 それから、建てかえにつきましては繰り返しになりますけども、財政当局の理解が必要になりますので、それについては県と一緒に考えて行くことになると思います。

 それから、3つ目のグローバル地域センターです。これも御承認いただければ大学に示すことになりますけれども、それを受けて大学の計画の中には入ってくると思います。それからグローバル地域センターにつきましてはその成果を現実に施策に生かすという視点から庁内の連絡会議を立ち上げましたので、あわせて大学と協力しながら進めていくことになろうかと考えております。

○松下文化政策課長
 グランシップの件でございます。平成26年12月にはリニューアルオープンということで、記念事業も考えております。県民に新しくなったグランシップということをPRできる場と考えておりますので、ハード面だけではなくて、委員が言われたようにホームページの英語化、予約システムの改善につきましてもその時期に合わせて間に合うように努力してまいります。

○神戸ふじのくに千本松フォーラム整備課長
 まず、平成30年になったときの収支計画がございますが、そちらのほうも収支均衡するというような提案で受け取ってございます。
 それと、インターネット予約に関してでございますが、先ほども申しましたけども、私どもとするとできればとれるNetに事業者に入っていただきたい。とれるNetは御承知のとおり県内のいろんな施設がやっておりますので、入っていきたいというふうに考えております。また私どもとすると新しい施設なものですから、今ある静岡コンベンション推進協議会の中でグランシップとか、既存施設の方々、そういうところと情報交換して、予約の仕方、それからイベント情報の共有の仕方について、できれば一緒になって情報交換していくという形でやっていきたいなと思っております。

○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
 富士山静岡空港の利用客数につきまして、お答えさせていただきます。確かに今、総合計画で目標としております年間利用者数70万人を達成するためには、例えば搭乗率9割とか、あるいは搭乗率100%ということで余りにも現実的ではありません。そこは委員御指摘のとおりでございます。我々はやはり現実的に考えても必要な提供座席数は100万席であって、搭乗率70%で70万人というのが現実的な数字だというふうに思っております。
 その100万席を確保するために必要なデーリー化も含めて、例えば台北線についても強く今、チャイナエアライン等に働きかけているところでございます。例えば副知事が先般11月にも台北に行きまして、強くこれを働きかけてきたところでございます。まだチャイナエアラインからは正式な御返答はいただけておりません。すぐにデーリー化というのもなかなか実現するのは難しいようであります。今、週3便でございますが、まずは4便化から実現に向けて何とかやっていけないかと考えているところでございます。

 また、目標の数値につきましては必ずしも硬直的に考える必要はないと私は思っております。ただ、そのときにどういう理由でその目標数をかえるかということの理由が大事だと思っております。国際線というのは特に例えば災害ですとか、あるいは病気がはやるとか、今回のような国際問題とか、そういったイベントリスクによる利用客数の増減は、どうしてもつきものでございます。そのたびごとにこの目標数値を、一度決めたけれども、それが達成困難だから数値を変更するということをしていたのでは、やはり我々のほうもその都度見直さなければなりませんし、逆に一度決めた数字を簡単に見直してしまおうというような意識が働いてしまうんじゃないかと。モチベーションの低下にもつながるんじゃないかと思っております。
 我々としては平成25年度当初で提供座席数100万席を確保して、そうすることによって1年間通じての搭乗率70%で70万席、70万人が必要だということで、今まさにしゃかりきになっていろんな施策を展開しているところでございます。まだ平成25年度当初まで、精神論ということだけではなくて、まだまだ時間的に頑張れる余裕がありますので、検討させていただきたいと思っております。

○鈴木(智)委員
 これで最後にしたいと思いますが、まずはこのSPACの件はもちろんSPACが十分活動していないというつもりは全くありません。当然SPACもいろいろ事前に計画を立てているところもあるわけですから、急に声がかかったとしても対応できなかったケースも考えられるのかなと思います。1番問題なのはその背景がわからないということです。今回の全国育樹祭に声がかからなかったと、それはやっぱり大きな問題だと思うんです。これはまさに縦割りの弊害かなと思いますから、そこはぜひ背景を確認していただいて、後で説明いただきたいと思います。

 それと、グランシップについては遅くとも平成26年度12月には内側も外側もリニューアルするよう頑張るということで、それはぜひともお願いしたいと思いますし、「プラサ ヴェルデ」も、しっかりグランシップと連携して頑張っていただきたいと思っております。

 最後の静岡空港についてなんですが、もちろん私も安易に目標数値を下げろというつもりは全くありません。確かに服部理事がおっしゃるとおり、だめだから下げるというのは士気も下がります。ですから、歯を食いしばってでも70万達成目指すという御努力とか、御意思には敬意を表しますが、ただそこにはやはり具体的な計画がないといけないと思うんです。
 ですから最後に一つ、ピーター・F・ドラッカーの言葉を――私の言葉ではなかなか通じないもんですから――申し上げます。これは「イノベーションと企業家精神」という本ですが、ぜひ読んでいただきたい。「公的機関はいつになっても目標達成することができなければ、目標そのものが間違っていたか、あるいは少なくとも目標の定義の仕方が間違っていた可能性のあることを認めなければならない。公的機関といえども、目標は、大義ではなく費用対効果に関わるものとしてとらえなければならない。いかに努力しても達成できない目標は目標として間違っているとすべきである。目標を達成できないからといってさらに努力すべき理由としてはならない。」これは非常に含蓄のある言葉だと思いますので、平成25年度当初まであと3カ月少々しかありませんけど、ぜひとも頑張っていただき、また再度どうなるか、また次の議会でやりたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。

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