○鈴木(智)委員
民主党・ふじのくに県議団の鈴木智でございます。時間も時間ですが、私にとりましてはなかなか議会事務局にこうやって質問する機会がないもんですから、ある意味私にとってはオリンピックみたいな日ですので、ちょっと多目に6問を簡単に質問します。よろしくお願いいたします。
まず1点目が、昨年度の決算特別委員会で我が会派の佐野愛子議員も同じような質問しておりますが、なぜ議会事務局は施策展開表を作成していないのか。昨年度の場合には、明快な答えが議事録を見ますとないもんですから、お答えをしていただきたいと思います。
2番目、今の質問と関係してくるんですが、では施策展開表なくして、議会事務局はどのようにPDCAを行っているのか。施策展開表がないということは、具体的な目標を設定せずにPDCAを行っているのかどうか、その点も確認したいと思います。
3番目、先ほど、平成23年度の予算の執行実績についての説明書に関して説明がありました。私は、平成22年度の説明書も確認させていただきましたが、内容がほとんど変わっておりません。変わってるのは数字や名称等だけでございます。それで、お尋ねしたいんですが、昨年度はもう当然決算審査をやっておりますし、後で御回答いただきますが、いわゆるPDCAもやってると思います。そういった昨年度の決算の審査やPDCAを経て、本年度はどのような改善が行われているのか、わかりやすく具体的に説明をお願いしたいと思います。
4番目、先ほども質疑がありましたインターネットによる広報についてです。
説明の中でスピード感の話があり、説明書にも県議会に関する情報を広く、かつ迅速に提供するためとあります。ただ、本当に迅速に提供されているのか、前々から疑問に思っております。
例えば6月定例会ですね、今年度の。常任委員会の議事録が県議会のホームページに掲載されたのは、いつのことか改めて確認をしたいと思います。また、先ほどスピード、スピードと出ましたが、掲載されるまでにかかる期間というのは年々年々改善されてるのか、短縮されてるのか、確認をしたいと思います。
5番目、平成23年度決算での職員給与費における不用額は345万6142円で、平成22年度の不用額364万8963円から、20万円ほどしか減少しておりません。先ほどの質問にもつながりますが、昨年度の検証が十分に生かされてないんじゃないかと思ってしまうんですが、御回答をお願いしたいと思います。
最後に、1番目の質問に重なるんですけど、決算審査意見に対する説明書についてです。
これも議会事務局のものはほとんどございませんが、何でないのか確認したいと思います。以上です。
○勝亦次長兼総務課長
施策展開表ということでございますけれども、私ども議会事務局の事業はいわゆる総務関係なものですから、総務については、施策展開表は不要ではないかということで理解しておるところでございます。
それから、PDCAサイクルについてでございますけれども、当然、昨年の決算特別委員会での御意見等は職員一同、十分承知しておりますし、それについての改善については常日ごろ心がけておるところでございます。
それから、5番目の御質問の給与費。これは平成23年度の不用額が約345万円で、その前年の平成22年度と20万円ほどしか違わないんではないかというお話でございます。
これは事務局職員の人件費でございまして、時間外勤務手当の積んである分でございます。時間外勤務手当につきましては、全庁的に削減の方向で頑張っておりますし、議会事務局職員もなるべく時間内に集中して、時間外勤務を減らそうということで頑張っております。ただ議会ですので災害、あるいはいつ何どき議員さんに集まっていただくような事態が発生するかもしれないということで、予備的に積んであるということで御理解いただきたいと思います。以上です。
○梅林政策調査課長兼図書室長
インターネットの関係で、常任委員会の定例会会議録をいつインターネットに掲載するかという御質問でございました。
例えば常任委員会の6月定例会会議録ができますのは、9月定例会の開会日でございます。でき次第、遅滞なく掲載するようにしております。
○鈴木(智)委員
御答弁ありがとうございました。
正直納得がいかないんですが、まずその施策展開表ですね。
総務だから要らないというのは、ちょっとおかしいんではないんですか。というのは、この説明書に書いてあります施策目的のところでは、「地方公共団体の意思決定機関として、地方自治の発展に寄与」とありますよね。そしてさらに業務目的として、「住民代表機能、政策決定機能、行政監視機能など議会がその役割を十分発揮できるようにサポートする」と書いてあります。施策目的については、「地方公共団体の意思決定機関として」というところは確かに知事部局とは違いますが、この「地方自治の発展に寄与」というところは全く同じだと思っております。
ですから、例えば広報にしろ、ほかの部分にしろ、やはりそれなりに目標があってしかるべきで、その目標に対してちゃんと達成したかどうかというのは当然やるべきだと思います。総務だから要らないというのは、ちょっと説明が不十分じゃないのかなと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
それと、昨年度のPDCA、決算特別委員会で出た意見についてですね。
心がけると。意味はわかりますけど、心がけると言われちゃ、それじゃ決算の何を見るんだという話になりますので、そこはちょっともう一度具体的に答弁をお願いしたいと思います。心がけるというところがはっきり出てこないから、結局、平成22年度の説明書と平成23年度の説明書、どこが違うかというときに具体的に説明できない部分があるのかなと思いますので、そこも含めて再度確認したいと思います。
それで先ほどの答弁で、インターネットへの会議録の掲載については9月議会の冒頭くらいにできてということですが、私、実は議事録をブログにアップしたいもんですから、ちょくちょくチェックしてたんですね。そうしたら、実際に更新されてるのは議会が終わってからじゃないですか。更新日が10月19日になってましたけど。そこはちょっと確認してください。
それとあと、先ほど答弁がなかったんですけど、決算審査意見に対する説明書についてです。
先の審査において、監査委員からいろいろ御説明がありました。具体的に議会事務局に対して指摘した部分はなかったとは思いますが、では例えば、決算審査意見に対する説明書のところに不用額の項目があります。先ほど人件費については、あらかじめ余分に見積もっていかないといけないということありましたけど、極端な話として、むしろ余分はなるべく少な目、少な目にしといて、足りなくなれば補正予算を組むようにしていったほうが、やはりコスト意識というのがより高まるんじゃないかと思っております。最初から予備費で時間外手当とか積んどくと、これまでだったら時間外勤務をしてもいいんじゃないかというふうにつながると思います。単に予備費だから余るのはしょうがないというのは、ちょっと姿勢が不十分かなと思いますが。
ですから、不用額のところについても、やはり議会事務局として当然この説明をしていく部分があろうかと思います。
あと監査委員が入って、いろいろ指摘されてる箇所が県議会事務局に、あるいは我々の政務調査費に対してもあるわけですから、そうしたことも当然説明する必要が出てくると思うんですけど、その説明がほとんどない理由について御確認をしたいと思います。
○勝亦次長兼総務課長
決算審査意見に対する説明書について、先ほどの局長からの説明で、不用額の主なものは政務調査費の減ということを申し上げました。ちょっと詳しい補正内容を御説明いたしますと、1406万円の事務局費の残のうち、議会運営費が1370万円余、そのうち政務調査費分が1248万8000円になります。ほとんどが政務調査費ということになります。
なお、これについては故堀江龍一議員の分が8カ月分と、あとちょうど改選前でございまして、改選後については、その時点で一時精算するという格好になっております。その後、4月1日から4月29日の分の支出があるんですけれども、その分については、ちょうど選挙期間中ということで恐らく支出が少なかった、それで返納されてるということだと思います。以上です。
○梅林政策調査課長兼図書室長
先ほど、たしか3番目の質問の中で、昨年度から具体的にどのような改善点があったのかというような御質問をいただいたと思います。
政策調査課で担当しております、例えば広報につきましては、ホームページをつくったのが平成9年の6月議会からでございました。これは、最初コンテンツが6個でしたが、現在は26個のコンテンツになっております。このうち、昨年度にふやしたコンテンツといたしましては、議会事務局の照会のコンテンツ、それから関連リンクのコンテンツです。
本年度は、ホームページといいますか、広報全体につきまして、議会事務局の若手でワーキンググループを立ち上げております。今年度の成果といたしましては、例えばホームページでは、インターネット動画で定例会報告などを行う議長メッセージというのがあるんですけど、その中で写真ですとか説明文、そういったようなものも取り入れて、議長の画面だけでなくて、議会のホームページをよりわかりやすくするように努めたりしております。
あと、歴代正副議長、それから議長記者会見、そういったような新しいコンテンツを入れております。例えば今年の9月定例会なんかでは、傍聴者がふえるといったことが想定されたもんですから、傍聴案内のページに参加方法等をより詳しく掲載いたしました。それから9月定例会の開会前に、補正予算の概要等の参考資料を掲載したりしているところでございます。
委員から質問のありました委員会会議録についてです。
6月定例会の委員会会議録をいつ掲載していたかということで、申しわけございませんでした。先ほど、9月定例会の最初のほうというふうにお答えしましたけど、実際には10月5日に会議録を掲載しております。ただそれが、委員がおっしゃっていた10月19日になっていたのは、トップページにリンクがされたのが、この10月19日です。実際に委員会会議録を掲載したのは10月5日なんですけど、トップページへリンクをするのがちょっと遅かったということでございます。
○杉山議会事務局長
今、委員のほうからございましたPDCA等の形で何でやらないんだということですが、PDCAは総合計画をもとに設定しております。議会事務局は総合計画に入っておりませんので、そこのところで用意すべきかという形になってるんですね。用意していないというのが実は私の考えでございます。
それから、私たち事務局職員は、県議会の先生方のサポートということが一番最大の業務目的でございます。議決機関をサポートするというのが私たちの役目でございます。本来であれば、執行部がやっておりますように、施策展開表とかで具体の数値を設けてやるものなんでしょうけど、私たちの業務執行は数値として出ないもんですから。そこのところで、PDCA等をつくれないというのが実態でございます。
ただ、我々のほうとすれば、議員のほうからもし不満が出るとすれば、それは我々のほうのサポートが足りないという形のものになりますので。
ちょっと済みません。そういう考えで、PDCAが鈴木先生がおっしゃったような形にならないというところです。総合計画から私たちでつくってくということであれば、そういう形のものができるかなと思っておりますが。以上です。
○勝亦次長兼総務課長
監査委員からの指摘というお話でした。
この間の監査では、監査委員からのいわゆる指摘とか指示とかの重い注意ではなくて、要望という形で2点お話がありました。細かい話になりますけれども、1点は自動車の重量税分をリース料金に含める含めないの取り扱い、もう1点が雑誌の年間契約において年度区分はしっかりさせなさいよと、その2点だったもんですから。これについてはあえて調書等には載せずに、各会派の代表の方に集まっていただく経理責任者会議というのを既に2回開いておりまして、その場において注意喚起をしたということでございます。以上です。
○鈴木(智)委員
あと2点だけお尋ねしたいんですが、総合計画についてはそのとおりだと思います。総合計画も持ってまいりましたが、確かに議会事務局はこの中に位置づけられてません。そういった意味では確かに、要は経営管理部から施策展開表をつくれというのは言われてないんだろうと思います。
しかし、繰り返しになりますが、これはあくまでもPDCAをやるためのツールであります。総合計画の中に具体的な数値目標がないからつくらないんではなくて、議員のサポートという意味ではなかなか目標値というのは設定しづらいのかもしれませんが、インターネットあるいは広報という意味では、例えば先ほど課長から説明がありましたように傍聴者の人数ですとかインターネットのアクセスですとか、ふれあい親子県議会教室の応募の倍率ですとか、いくつか指標はあるはずなんですね。
だから、そういったものをもとにして独自に施策展開表をつくって、ぜひ来年はそれを示していただきたいと思うんですけど、再び御答弁をお願いしたいと思います。
それと、委員会会議録の掲示については若干ずれがありましたが、ただ、6月定例会の常任委員会最終日は7月5日でした。それから掲示まで3カ月たってるんですね。3カ月もかかるとなると、ちょっと時間がかかり過ぎだと思うんですけど、それは改善できないものなんですか。お願いします。
○杉山議会事務局長
今委員がおっしゃったようなPDCAという形、あるいは具体的な数値目標の作成というのは、検討に値すると思います。実際問題として、業務の費用対効果は全庁的に求められてることですし、私たちも例外になるものではありません。そこは理解しております。ですので、議会運営等改善検討委員会等も含め、いろいろな形でやっていく中で、議会事務局の合理化としてPDCAサイクルを取り入れるというのが1つの手法としてあるんであれば、そちらのほうの形を図っていきたいと私は思ってます。
○伊藤議事課長
委員会会議録の早期作成という点についてお答えいたします。
委員会会議録につきましては、まずテープ起こしを業者に委託いたしまして、その後に間違いがあっちゃいけないということで、二重、三重のチェックをかけております。通常の他の事務もありますので、翌定例会の委員会に間に合うようにということで作業しております。
しかし、そういう御要望もありますので極力早目に仕上がるように努力したいと思います。以上です。
○鈴木(智)委員
ありがとうございました。ぜひとも改善のほう、よろしくお願いします。