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厚生委員会議事録(平成26年10月8日)

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○鈴木(智)委員
 ふじのくに県議団の鈴木智です。一問一答方式で質問しますので、よろしくお願いします。
 まず、厚生委員会資料の45ページに載っております難病対策について4点ほど伺います。
 先ほども御説明がありましたけれども、来年1月から対象疾患が110疾患にふえると、そして聞くところによれば、同じく来年の夏にはこの110疾患がさらに300疾患まで対象がふえるということで、これは基本的にすばらしいことだとは思うんですが、まず初めに厚生委員会資料にあります110疾患にふえることで約6,000人弱対象患者がふえるということなんですが、これが300疾患までふえた場合、患者数はどれぐらいふえるんでしょうか、まず教えてください。

○奈良疾病対策課長
 110疾患になりますと3万1000人と聞いておりまして、300疾患になりますと4万3000人ということを推定しております。

○鈴木(智)委員
 医療費助成を受けられるかについては、対象疾患に罹患しているだけではなく、疾患ごとの特性に応じた重症度分類等を組み込んだ診断基準を満たす必要があると聞いています。そして今回の対象疾患の拡大に伴いまして、患者数が夏以降はさらに、倍近くになるということです。ふえる中で、申請から認定まで速やかに行われることが当然望ましいと考えますが、先ほど若干説明があったと思うんですが、県はどのような認定体制を構築しているのか、改めて説明をお願いします。

○奈良疾病対策課長
 御指摘のように患者さんがかなりふえますので、こちらも速やかに対応したいと考えております。現状では医療費助成を受けるためには、まず申請書や診断書を患者さんがお住まいの市町を管轄する保健所に出していただきまして、それから認定基準を満たしているか審査を行います。その後の審査につきましては県庁で一括して審査を行っております。その後、判定された方には医療受給者証をお出ししておりますが、現状は3カ月程度かかっていることは事実でございます。今、その審査数の増加が認められていることもありますし、申請から認定まで早くすることをいろいろ考えております中で、業務分担等により効率的な事務処理をするとか、審査員の先生をふやすとか、あるいは審査体制の拡充をするとかして、なるべく早く審査の体制を拡充したいと思います。

○鈴木(智)委員
 現状では3カ月程度審査にかかるということですが、審査数が倍近くなっちゃいますけど、期間が倍になるということはないということですね。

○奈良疾病対策課長
 シミュレーションを現在やっております。それで審査員の医師をふやすことは確定をしていませんが、審査体制の確立並びに効率化をいかに図るかなどにより3カ月以内、できれば2カ月ぐらいを目標に頑張っているところでございます。

○鈴木(智)委員
 ぜひとも、よろしくお願いします。
 次に、難病と診断された患者さんは初めて聞く病気の名前ですとか、今後の生活設計に不安や悩み――これは当然だと思うんですが――が多いと聞いております。そのような方に対して県では、静岡県難病相談支援センターを設置して地域で生活する難病患者さんや、その御家族の日常生活における相談支援活動を行っていると伺っていますが、最近の利用状況ですとか、主な相談内容について簡単で結構ですので御説明ください。

○奈良疾病対策課長
 鈴木智委員御質問の静岡県難病相談支援センターについてでございます。
 もともとは平成17年12月に静岡市清水区に開設しております。それが平成26年2月26日に、静岡市駿河区有明町の総合庁舎のところにまいりました。平成26年4月から8月末までに寄せられた相談件数は727件となっておりまして、移転前の前年同月436件に比べまして291件の増加になっております。相談内容の中身といたしましては、こういった病気を言われたんだけど、これは何かという基本的な質問もあります。それがもちろん不安になっていることがあります。それが279件ございます。ほかに難病と言われたけど医療費はどうなのとか、就労はどうなのという質問が198件、あとは病気が急変した場合の対応、あるいは病気を抱えた療養生活が不安といった療養生活の全般に関することが109件となっております。これが内訳でございます。
 県といたしましては、寄せられた不安や悩みの解消に向けまして、県のホームページ等を使いました情報提供をやっております。ほかにラジオ広報、県民だよりといった各種広報媒体を通じまして難病患者やその患者の家族に対しまして難病相談支援センターの認知度の向上を図りまして、センターを利用した難病に関する悩みや不安の軽減、解消に努めまして、より安心して療養が送られるよう地域づくりの実現を行っていこうと思います。

○鈴木(智)委員
 先ほどの認定と同様、対象疾患がふえるわけですから、当然相談件数もふえると思うんですが、相談体制も拡充されるということで、よろしいんでしょうか。

○奈良疾病対策課長
 現状では予定はしておりませんが、専門研修とか行いまして、今後対象疾患がふえると、中身もふえますので、そういう研修を行いつつ対応していきたいと思います。

○鈴木(智)委員
 ぜひともお願いします。
 次に、新たに医療費助成が受けられることになる難病患者さんでも、先ほど若干説明はありましたけれども、治療に係る経済的な不安や悩みが当然起きて、就職に関してもいろいろ悩みを抱えられております。その難病患者さんに対する就労支援については、どのような取り組みを行っているのか、改めてお聞かせください。

○奈良疾病対策課長
 難病患者の就労支援につきましては、事業主に対する理解促進や難病患者の症状の特性に配慮した患者本人への相談支援等を行います難病患者就職サポーター制度というのがございます。全国47都道府県にこれが設置されればよろしいんですけど、県はモデル事業になっていまして、その15箇所に含まれております。まだ回数は少ないんですが、月に1回難病支援センターに来所いたしまして、難病患者に対する就労相談、情報交換を行っているほか、難病支援センターが年3回行います合同相談会においても就労相談を行っております。
 また、難病専門医やケースワーカー、労働関係機関の担当者等を委員とする難病患者就労後援検討会を設置し、静岡県難病患者の就労支援のあり方や具体的方策等を検討しているところでございます。
 県といたしましては、病状的に就労可能な状況にありながら、機会が得られない難病患者を支援するため、特に私どもが聞いておりますと、企業のほうでこういった病気はどういう病気か、どういう仕事をしていいのかなかなかわからないということで、そのつなぎになることを当方でやりまして、企業に対する説明も行った上で関係機関による包括的な支援体制の構築に努めてまいりたいと思います。

○鈴木(智)委員
 就労支援に対する相談も当然ふえていくことになろうかと思いますので、その対応もぜひともよろしくお願いしまして、次の質問に移ります。

 先ほども質問がございましたが、危険ドラッグについて何点かお伺いしたいと思います。
 まず、厚生委員会資料59ページに今回の補正予算に絡む説明がありますが、その点についてお伺いします。
 まず初めに、この補正予算の中の1つとして、不動産業界団体との連携協力に関して、賃貸借拒否宣言ポスター等を掲出すると、その費用が今回の補正予算に組まれたということなんですが、こうしたポスター、これはこれで非常にいいことだと思うんですが、やはり不動産屋や不動産の代理店だけではなくて、例えば商店街ですとか、危険ドラッグ店の周辺の店舗、あるいは自治会の掲示板等もあるわけですが、そういったところにも掲出してもらえるようなポスターを作成して掲示してもらうべきだと思っています。そしてまた皆様方の協力によって私の地元ですとか、あるいは事務所でも今もなお「ダメ。ゼッタイ。」ののぼりを出していますけど、これは10年以上前のものということなものですから、この補正予算に組まれております不動産業界向けのものに加えまして、県内あちこちで掲出されるようなポスターですとかのぼりですとか、あるいは例えばタクシーにも張れるようなステッカーみたいなものも作成して、それで何とか全県挙げて危険ドラッグ撲滅を目指すような取り組みが必要だと思うんですけど、その点はいかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 ただいまの質問にお答えします。
 今、静岡市駿河区で鈴木智委員の地元になるかと思うんですけれども、地域の自治会が危険ドラッグ販売店に対して販売自粛要請するなど住民活動をされています。我々としては、今回の補正予算の中にもそういった自治会等との連携強化をして、静岡市駿河区の例を全県に広げるような取り組みをこの補正予算で対応していきたいと思っています。その中には、のぼりが今古くなっているのを掲出していただいているんですけれども、例えば危険ドラッグに特化したようなのぼりだとか、それに伴うポスター、こういったものも用意をして地元の方々と連携をした取り組みを進めてまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 ぜひとも早急にお願いしたいと思います。
 次に、先ほども質問がありましたが、同じく不動産業界団体との連携に関しまして今回2団体と計98%以上の不動産会社が加盟している団体と協定を結んだということでございます。私の地元にある危険ドラッグ店の不動産の代理店は、これは、全国チェーン店の不動産会社だと伺っています。先月9月25日、我々会派として要請いたしましたが、ぜひ残りの2%弱、特に全国チェーン店の不動産会社に対しても早急にこういった取り組みへの要請ですとか、もしできるのであれば個別の支店と協定を結ぶようなことを行うべきだと思うんですが、そうした残りの部分については、いつごろまでに対応する予定でしょうか。

○杉井薬事課長
 残りの部分についても、これから個別に対応していく予定でおります。特に全国チェーンについては、8月、9月に県の宅建協会、それから全日本不動産協会静岡県本部と協定を結んだ後、すぐに全国組織に、こういった取り組みを全国に広めていただきたいという健康福祉部長名の要望書を提出しております。そういう中で、全国組織側からもそういう取り組みを進めていきたいと答えていただいております。そういった中で全国チェーンについても我々の取り組みを参考に、危険ドラッグの販売がわかった場合に契約が解除できるような条項を契約書の中に盛り込む形で進めていただければと考えております。

○鈴木(智)委員
 皆様方、忙しいのは重々承知しておりますが、やはりトップに言ったからといって、すぐ下までそういった情報ですとか要請が行くわけではありませんから、時間の許す範囲でぜひとも各個別のお店にも当たっていただきたいと思います。

 そして、あと同じく補正予算の中に、先ほども言及がありましたが、県、県警、販売店立地自治会や薬物乱用防止指導員等の関係者からなる協議会を設置するということなんですが、これは正式には、いつ設置されるのか、あるいはこの協議会というのは年何回程度開くものなのか教えてください。

○杉井薬事課長
 今、このような関係の経費を補正予算という形で要求をさせていただいております。これについては、予算が通り次第早急に対応してまいりたいと考えております。この協議会については、既存の組織で各地域に薬物乱用指導員協議会が各保健所にございます。新たにつくっていくというのはなかなか難しいので、そこを中心に、その中で自治会関係者、市町、警察等の方に入っていただいて、こういった協議会を立ち上げて、地域ぐるみで危険ドラッグの販売店を排除していく運動につなげていきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 今、地域ぐるみでというお話がありましたが、ぜひこの協議会の中に、販売店立地の学校関係者、具体的には例えば、小中高の校長先生ですとか、PTA会長、実際私の地元でもそういった方も運動にかかわっていただいておりますので、そういった方々にも加わっていく、それプラス自治会に入っていれば入ってくるのかもしれませんけど、商店街の方々、そういった方々にも加わってもらうべきだと思うんですが、その点いかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 協議会にできるだけ地域のそういった団体の方、学校の方、PTAの方、そういった方々も加わっていただくように考えてまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 先ほど、この協議会は、予算が通り次第早急にということなんですが、ぜひ――後でいろいろ細かく聞きますけども――現在検討中の条例案の中身について、最終案がほぼ完成した段階でぜひ協議会の方にも集まっていただいて、意見を聞くべきなのかなと思うんですけど、その点はいかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 当然、条例になりますので、これから条例の骨子をもっと固めた上で、パブリックコメントを出していきます。そういった中で、そういう関係者の方々の意見を聞きながら条例の成文に反映していきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 今後の日程なんですけども、先ほども12月議会中に提案して成立を目指すということなんですが、恐らくパブリックコメント等をやることになるのかなと思うんですけど、そういった日程等は具体的にどのようになるんでしょうか。

○杉井薬事課長
 パブリックコメントの実施時期については、今議会が終わって、パブコメの期間は1カ月弱程度は最低とる必要があると考えていますので、今議会終了後、議会で出た意見も踏まえた上でパブリックコメントにかける案を作成して早急にかけていきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 お忙しいですけど、よろしくお願いします。
 提案されれば当然成立するものだと思っておりますが、12月議会で成立した場合、施行されるのはいつごろと想定しておりますでしょうか。

○岡山生活衛生局長
 この危険ドラッグの条例の施行についてであります。
 一般的に今現在は案でございます。先ほど宮城島健康福祉部長が説明したとおり、新しい規制がかかわる部分が幾つかございます。そして、その規制には、罰則が適用されます。ということで、基本的には二、三カ月の周知期間が必要でございます。逆に言うと、その周知をしっかりしてないと知らないということで罪を問えないケースも考えられますので、その3カ月程度の周知期間を置いて施行ということは、もしも12月議会で成立をいたしますと、4月1日ぐらいの施行かなと考えています。

○鈴木(智)委員
 わかりました。慎重かつ迅速によろしくお願いします。今回、本日、条例の骨子案が示されましたけど、これを見ますと、先日可決された兵庫県の薬物濫用防止条例に非常に考え方が近いと私は理解しましたけど、それでよろしいでしょうか。

○杉井薬事課長
 今回、条例を制定してある県をいろいろ調査させていただきました。その中で兵庫県が新しい形の条例を9月議会に提出するという情報をいただきまして、我々県と県警本部と調査に行ってまいりました。兵庫県の考え方は、和歌山県を参考にしているが和歌山県が製品を個別に指定するのに対し、兵庫県では店舗を指定するということで、一々製品を個別に指定するのじゃなくて、店舗を指定してしまえばそこで売られている危険ドラッグ全てに規制がかけられるということで、非常に参考になりまして、兵庫県の条例案を参考にして、今回の骨子案を作成させていただいております。

○鈴木(智)委員
 ぜひ、兵庫県としっかり連携してやっていただきたいと思います。
 伺いたいのですが、この条例案で兵庫県型の危険薬物の概念を取り入れて危険薬物を販売する店舗を知事監視店として指定することになっております。この危険薬物というのは、今まで指定薬物として指定されているような個々の化学物質よりも危険な成分を含む製品を指すという理解でよろしいんでしょうか。

○杉井薬事課長
 現在、危険ドラッグ販売店では、国あるいは東京都が中枢神経に影響があると立証したものを指定薬物として規制をどんどんしています。販売店では指定をされると販売をやめるが、例えば新たに指定されたもの、こういったものがそこの店でかつて売られていたということがわかれば、そのようなものも危険薬物と定義をしていきたい。あるいは、健康被害等がこの前沼津市でも数件出ています。そういったものが出た具体的な製品も含めて、指定薬物として定義にしてまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 前回細かく質問した和歌山県につきましては、その指定に当たっては知事監視製品ですね。インターネット等の情報を収集したり、あるいは大阪まで試買に行ったりしてそういった情報を総合的に勘案して知事監視製品と指定していたわけですけど、この知事監視店の場合についてはどのような状況をもって指定するんでしょうか。

○杉井薬事課長
 先ほど申しましたように、例えば中枢神経に影響あるようなものということで、新たに法で指定されたものを売っていただとか、例えばその販売店で売っていたある製品によって健康被害が出ただとか、例えば沼津市の例だと9月17日に救急搬送事例が5件ぐらいあったということで沼津消防から県に情報提供があったんですけれども、ハートショットレッドという製品を販売している店。こういったものを指定していくことを考えておりまして、現在ある4店舗については指定の対象になると考えております。

○鈴木(智)委員
 ちょうど言及がありましたが、この条例案が成立した場合にはその現在ある4店舗が今の状態で販売を続けている以上、速やかに知事監視店に指定されるということでよろしいんでしょうか。

○杉井薬事課長
 そう考えております。

○鈴木(智)委員
 先ほどの説明ですと周知期間がありますから、12月議会で成立したとしても4月1日前後に施行ということになる可能性があるということなんですが、じゃあ施行され次第この4つの店舗については今の状態で販売を続けていた場合、速やかに指定されるということでよろしいんでしょうか。

○岡山生活衛生局長
 この条例制度上、周知期間を置くということは、4月1日施行なら3月に違反したものを4月1日に指定できるかという問題は法制度上の問題がありますので、それについてはまだ今後の検討事項とさせていただきたいと思っております。

○鈴木(智)委員
 例えば具体的に施行されてそこからその審査期間みたいなのがあるかもしれませんけど、それがどれくらいになるかとうのはまだこれから検討ということですね。

○杉井薬事課長
 我々としてはその指定が迅速に行われるよう例えば兵庫県の場合は薬事審議会で指定の検討をするとなっているんですけれども、審議会の開催をするとかなり時間がかかります。そういった意味でそういった審議会を経ずに迅速に指定ができる制度にしていきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 当然ながら我が国は民主国家であり法治国家でありますので、当然踏むべき手順は踏んでいただかなくちゃいけませんが、かといって時間がかかってしまってはその間にとんでもない事件事故が起きるかもしれませんので、そこは慎重かつ迅速にやっていただきたいと思います。
 それで兵庫県の条例ですと、危険薬物の身体使用の禁止という条項。要は何人も使っちゃいかんよという禁止条項が入っているんですが、この静岡県の条例でもそういった条項が入る方向と考えてよろしいでしょうか。

○杉井薬事課長
 そこのところは今検討しているんですけれども、兵庫県はしてはならないとなっているんですけれども、そこのところは本県では県民の責務の中で、現段階では薬物の乱用のない社会環境の整備に努めるという表現になっていますけれども、これからもう少し具体的な中身を詰めていくことになります。そういったところでしなければならないという言い方よりも責務のような形で設けられないかとは考えております。

○鈴木(智)委員
 私はぜひこの条項を入れるべきだと思っていまして、というのは今までですといわゆる一般的には危険ドラッグと言われても、この中に指定薬物が入っていなければそれを使うこと自体は違法にはならないわけですよ。
 ただこの条項がもし静岡県の条例にも入ってきますと、ですから簡単に言えば知事監視店に売っているものは自動的に危険薬物になりますから、その中に指定薬物が入っていようがいまいがそれを使った人に対して最初は多分警告という形になるんでしょうけども、罰則を科することができるんですね。ですから、私は積極的に入れるべきだと思うんですが、もう一度御回答をお願いします。

○杉井薬事課長
 そこのところは罰則をかける以上しっかりとした根拠が必要と考えております。知事指定薬物を使用、所持した場合は、当然罰則を設けますけれども、それが明らかにならない場合についてすぐに罰則をかけられるかという部分もございますので、そこのところは今後条例の詳細を詰めていく中で検討していきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 今回の条例の中に、県民の責務として報告する努力義務が入っております。ただ報告してくれと言ってもなかなか例えば110番というふうにはいかないでしょうし、じゃあ県のホームページにはいろいろ入っていますからなかなかどこに報告すればいいかって多分わかりにくいと思うんです。
 ですから、どういった形になるか検討していただきたいんですが、例えば県のホームページをぱっと見れば、あるいは県警のホームページをぱっと見ればここに報告してくださいよとわかりやすい窓口というか受け皿をつくるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○岡山生活衛生局長
 この報告でございますが、この条例が成立次第すぐに広く県民にいろんな方法で周知を図ってまいりたいと思っております。
 この報告で1番重要なのは危険ドラッグ販売店が今店舗という形であります。しかしながら、今後例えばデリバリーとか地下に潜っていく可能性があるんです。そういうときに県民に、今まで警察官が摘発して発見しているけれど、一人一人がやっぱりそういうのに注意をして自分で地元を守っていくという考え方を持っていただきたいし、そういう通報に基づいて我々が動けるシステムをつくってまいりたいと思っております。

○鈴木(智)委員
 骨子案では県民への情報提供という規定がございます。これまでは和歌山県のように登録制度がなかったですから、具体的にどこどこにこんなお店がありますよとかは情報提供できなかったんですけど、今回知事監視店制度が導入されるわけですね。当然この店は知事監視店ですよと具体的に名前を出すとか、場所ですとか。その中身が当然県民に広く伝えられると思います。伝えるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 今回この骨子案では知事指定薬物はもちろんですけども、知事監視店と指定したものは公表するという形で考えております。また警告、改善命令、中止命令だとかいったものもできるだけ広く公表する形で今この骨子案を作成させていただいております。そういった意味で店舗の情報だとかそういったものの情報提供はいろんな機関と情報共有をして対応していくということも非常に重要だと思っていますので、そこのところはできるだけいろんなことを公表する。例えば危険薬物で健康被害が出たといったものも県民に広く周知をする。先ほど報告しやすいところをつくりなさいというお話だったんですけれども、例えばホームページでそういう情報提供しながら、報告のところもつくる形で、ホームページの充実を図っていく必要があると考えておりまして、そのような対応を進めてまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 ぜひ具体的にわかりやすくやってもらいたいと思うのですが、ただやっぱりみんながみんな危険ドラッグについて認識があるわけじゃありませんし、実際私の地元も2月の下旬でしたか、そこからずっと販売店があるわけです。地元の方と一緒にそれこそのぼりを立てたり、ビラを配ったりやっていたんですけど、今でもなお、えっあそこそうだったのと言う方が残念ながらいらっしゃるんですね。皆さん方が情報を提供するのは重要なんですが、それにプラス、これは提案なんですけど、知事監視店に指定した店舗には店の外から知事監視店とわかるような表示ですね、ポスターか何かわかりませんけど、そういったものを義務づける必要があるんじゃないかと思うんですけど、その点はいかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 現在のところそういったことは考えておりません。というのは、一方で目立たせるということになるとかえって危険ドラッグを使ってみたいなという人に報告するような形になってしまいます。今はひっそりとやっているというのが実態だと思うんですけれども、余り目立たせるのはどうかなと考えておりまして、通ってもわからないほうがいいのかなというところもあるんですけれども、そういったところは地域の状況で、例えば周りに危険ドラッグの旗がいっぱい並んでいればあそこがそうかなというのがわかるとも思うんですけども、今のところそういうものを張り出したりといったことは考えておりません。

○鈴木(智)委員
 確かに余りこれを告知しちゃうとかえって興味を湧かす結果になるんじゃないかという議論は前々からあるんですけど、ただ隠し切れるものじゃありませんし、ですから私はもう積極的に伝えてその分、同時にそこで販売している危険ドラッグを使うとこんなに危険なんだよとそこを両方やっていく必要があろうかなと思うのですけど、そこをですから別に表示にこだわるつもりはありませんので、先ほどおっしゃったステッカーですとかポスターとあわせて、ここに危険な店があるんだよと地域の方が一目瞭然でわかるような形に何とかしていただきたいと思います。

 次に、兵庫県の条例では知事監視店は危険薬物を販売する際に購入者に対して説明書――名称や使用方法を説明することを義務づけていますけども、県の条例でもそういった義務を当然課していくことになるんでしょうか。

○杉井薬事課長
 厚生委員会資料61-3ページの9番の知事監視店の義務の(4)に危険薬物を購入等又は購入登録等しようとする者に対し、摂取しないよう説明しなさいといった基準をこの中に盛り込む予定でおります。

○鈴木(智)委員
 口頭ですと本当にやっているのかどうかわかりませんので、私は説明書を具体的な文書で渡すべきだと思うんです。1つ提案ですが、それにプラスして、日本のたばこでも危険、あなたの健康を害する恐れがありますみたいな表示があります。欧米ですと御案内のとおり肺がんの黒くなった写真とか生々しい写真等が入っているわけです。
 危険ドラッグを直接摂取したらこんなふうになりますよといったなるべくわかりやすく説明した文書等の添付を義務づけるべきだと思うのですが、その点いかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 この条例を制定した後の立入調査時に摂取しないように説明するという規定があるんだけど、どういう仕方をしているのかということが具体的に確認できるのかなと思っていますけども、具体的な方法を今現在のところこの条例の中に書きこむという考えはございません。

○鈴木(智)委員
 兵庫県の条例ですと年齢確認を求めていますけども、静岡県の条例ではどのような形なんでしょうか。

○杉井薬事課長
 もともとこの骨子案をつくっていく中で年齢制限を入れるかどうかについては、そもそも危険ドラッグは年齢に関係なく使わせないということで18歳未満はだめだけど20歳になったらいいのかとか、そういう議論がありまして現在のところは年齢規定を入れていない状況でございます。

○鈴木(智)委員
 この条例案にはもしかしたらふさわしくないのかもしれませんけど、例えば兵庫県の場合にはいわゆる青少年健全育成条例とも連携しているんでね。私が前回の厚生委員会でも提案をしましたけど、もしこの条例案の中で難しいのであればやはりこういった危険ドラッグが地域にある、学校の近くにあるというのは青少年の育成にとってはよくない話ですから、ぜひ青少年健全育成条例とも連携して規制をやるべきだと思うのですが、その点はいかがでしょうか。

○岡山生活衛生局長
 青少年健全育成条例と類似するものは厚生委員会資料61-3ページ10番に書いてございます営業禁止区域でございまして、これは小学校など学校の近く200メートル範囲は店舗を設けてはいけないと規制する条項でございまして、そういったものを活用して青少年の健全育成を図っていこうと思っています。もちろんそれは、危険ドラッグの条例ですから危険ドラッグの防止を前提としております。

○鈴木(智)委員
 ちょうどその営業禁止区域についてお尋ねしようと思っていたんですが、今200メートルとおっしゃいましたけど、まずこの学校というのはどの範囲まで含めるのか。そしてあと200メートルとした根拠はどういったところにあるんでしょうか。

○杉井薬事課長
 営業制限区域については、今回の骨子案策定に当たって静岡県警本部とかなり密接に調整をして進めてきました。県暴力団排除条例の中に青少年のために良好な環境を確保するため、暴力団事務所の開設制限をしております。これがちょうど学校とか児童福祉施設等から200メートルと規定をしております。特にここの部分については、県警本部から強く導入を要望されており、県内では危険ドラッグ販売店の周辺での交通事故だとか人が倒れたりする事案というのが複数発生をしております。また危険ドラッグを吸った者が店の近くで騒ぐということも聞いております。したがって本条例でも、県暴力団排除条例を参考に学校等周辺での営業制限の規定を設けて、青少年の良好な環境を確保してまいりたいと考えております。ちょうどその暴力団排除条例の暴力団事務所の開設も200メートルとなっているので、その辺を参考に具体的な中身を詰めてまいりたいと考えています。

○鈴木(智)委員
 対象となる学校はどの辺まで入るのでしょうか。

○杉井薬事課長
 県暴力団排除条例については学校教育法第1条に規定する学校、または同法第124条に規定する専修学校、児童福祉法第7条第1項に規定する児童福祉施設または児童相談所とか、そんな規定があるので今現段階ではこれも暴力団排除条例も青少年のための良好な関係の確保という観点で規制をしていますので、これを参考に同じようなものを検討していきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 私も正確にはかったわけじゃありませんし、小学校以外の学校についてもはかったわけじゃないんですが、地図で見た限りでは半径200メートル以内ですと現在駿河区内にある2店舗は範囲外になる可能性があるんじゃないかと思っていまして、ですから根拠のない距離を勝手にやるわけにいかないでしょうが、ぜひともそこは先ほど申し上げましたけども協議会の方にも御意見を聞いた上で範囲を決めていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 実際にこれから検察庁との協議や法令審査を経ていく中で果たして今は我々が考えているとおりに規制できるかどうかというのはわからないんですけど、必ずその際に他県の例があるかというところが審査を受ける中で重要になっていきます。そういった中で警官の立ち入り何かもそうなんですけど、それも青少年健全育成条例にあったりするということで大阪府でも当初から入れているんですけども、そういうのがあったので入れられたと聞いてます。これも今入れようとしているものは、多分本県独自になるのでそういったときに先行する同様な条例を元にしてやっていく必要があるのかなと。ただこの条項については、県暴力団排除条例も既存店舗にはこれは適用されないと県暴力団排除条例もなっています。ですので、恐らく仮にこの条例に盛り込めたとしても同様の形になると思っています。もしそういうのができなくても例えば学校周辺に店舗が新たできた場合は、直ちに知事監視店に指定するといった意味で何らかの営業制限ができるような方向で考えてまいりたいと思っております。

○鈴木(智)委員
 これは会派でお願いしたときにも入れてあったんですが、インターネット等からの購入に対する規制です。
 兵庫県の場合では第15条で知事監視店販売店以外のものから購入したものの手続を規定して、購入した場合に――実際にやる人はほとんどないと思いますけども一応抑止ということで、やっていなければ処罰をするということになるかと思うんですが――知事への書面の提出を義務づけております。同様の規定はインターネットからの購入も規制するという意味で、静岡県の条例でも入るということでよろしいでしょうか。

○杉井薬事課長
 同様の規定は和歌山県の条例にも入っていたと思います。統計で報告をする方はいらっしゃられないということで、実効性で問題があるかなと考えておりまして、現段階では入れる予定はございませんが、インターネット販売について抑止していく必要があると考えておりまして、運送営業者の責務というところで例えばインターネット販売するときにカード決済しますか、あるいは代引きにしますかという形で聞いてくると思うんですけれども、代引き行為をするとき運送業者が肩がわりして料金を徴収するというときに契約をその販売者と結ばないといけないというところで、その契約に建物の賃貸借契約と同じように危険ドラッグの販売をしているのがわかった場合にはその運送契約を自粛するという内容を現段階で盛り込みたいなと思っています。インターネット販売についてはかつて静岡県内に1店舗がインターネット販売をしていました。8月に厚生労働省がプロバイダーにやっと要請をして削除されました。そういう削除要請をしていくという形で国、それから他の都道府県と連携した取り組みが有効と考えております。そういった中でこの条例でも県の責務として、そういった国や他の地方公共団体と連携して対応していくというものを入れる予定でございます。

○鈴木(智)委員
 今おっしゃった運送営業者の責務が機能すれば確かにかなりの効果があるのかなもと思うのですが、ただ多分守秘義務みたいなのもあると思うんですけど、実際に運送している方が発見した場合、県には何か報告する義務みたいなものをお願いするのでしょうか。

○杉井薬事課長
 この辺については運送契約の自粛に努めるという努力規定で、建物の賃貸契約も協会がそういった危険ドラッグ販売の防止をしていきたいという意識を持って取り組んでいただいた結果、協定が締結できたと考えています。ここのところは運送業界の理解がないと実効性はないのかなと思っておりまして急遽入れた部分でありますので、そういった協会と接触をしながら対応してまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 条例には罰則が入ってくると思うんですが、警告だけでなく兵庫県のように罰金刑も含まれると考えてよろしいでしょうか。

○杉井薬事課長
 今のところ罰金については予定はしてないんですけど、そこのところの入れ方は罰則あるいは過料については他県と大体横並びになっていますので、他県を参考にしながら具体的な中身を詰めていきたいと考えています。

○鈴木(智)委員
 何でもかんでも厳罰化すればいいとは思いませんが、かといって逆に他県よりも弱くなってしまうとそれもいかがなものかなと思いますので、他県を参考にしながらぜひ罰則についてもしっかり決めていただきたいと思います。

 危険ドラッグについては、これで最後にします。
 報道によれば警視庁は危険ドラッグを所持していれば、交通違反がなくても最長6カ月の免停を科すように全署に通達をしたということです。警視庁ですから東京都内ということです。そしてまた徳島県公安委員会では先月、危険ドラッグ消費者に対し150日の免停処分を科したということです。報道によれば、徳島県の場合には知事指定薬物が含まれた危険ドラッグをその人は使用、所持したということで免停になったということです。私が考えるにこの条例が制定されたあとは知事監視店に売っているものは全て危険薬物になるわけですから、所持、使用して運転していた場合そしてその人が常用したらとか、そのままですと運転中に使うおそれがある場合は、東京都のように本県においても同様の処分を科すように県警や公安委員会に対して薬事課から要請するべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○杉井薬事課長
 取り締まり指導についてもこの条例をつくるに当たっても、県警と密接な連携をしております。そういった中で県警もいろんな手法を使って危険ドラッグの取り締まりをしていこうと考えていると思いますけれども、今のところ静岡県警は警視庁のような形の取り締まりは考えていないということでございました。
 今後この条例の運用に当たって連携をさらに強化をしてまいりたいと思っていますので、その辺もどう対応するのか確認しながらやってまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 最後にお願いします。報道によりますと他都道府県ですから静岡県に住んでいる方が東京都内で危険ドラッグを使用し運転をするおそれがある場合には、所管の警察に通知し同様の措置を取るように求めるということですから、静岡県民とはいっても東京都内でそういうことをやればその免停を食らう可能性があるわけですから、ぜひそこは県警本部と強力に連携してやっていただきたいと思います。

 次に、先日の本会議で私たちの会派の田内議員そして三ッ谷議員が質問いたしました医学修学研究資金貸与制度についてお尋ねします。
 私も宮城島健康福祉部長の答弁を聞いてよくわからなかった部分があるんですが、端的に言えば聖隷浜松病院は貸与の返還債務免除の条件に当てはまる、浜松医科大学附属病院は当てはまらない。その違いがよくわからなかったんですが、その点をもう一度御説明をお願いします。

○壁下医療健康局長
 医学修学研修資金の制度について御説明いたします。
 この制度は平成19年度から開始いたしまして平成21年度から現在の形に近い形で、延べ551人となり、全国でも最大規模の貸与を行っているところでございます。この制度ができたきっかけ、あるいは拡充した理由というのがあります。初期臨床研修制度が平成16年度から導入されまして全国的にどこでも研修ができる形に変えられました。その結果として、従来大学病院で初期臨床研修を行う若手のドクターが多かったんですけども、都市部の人気のある大病院あるいは専門性の高い病院で初期臨床研修が行われるようになったため、大学病院でドクターの確保に困難を来した結果、地方の公立病院等から派遣していた医師を引き上げることがございまして、そういった地方の公立病院が医師確保に大変苦労する状況が生まれました。その医師不足解消のために医学修学資金貸与制度をつくっております。したがって、制度をつくった当初には大学病院は派遣先から医師を引き上げることができますが、公立病院の場合にはその方法がとれないということもありまして、公立病院等を対象とした制度にしております。さらに聖隷福祉事業団の2病院、三方原病院と浜松病院を対象としていますのは、三方原病院については御承知のとおり、救命救急センターとしてドクターヘリを運航するなど非常に広域に地域の医療の確保に貢献していると、また聖隷浜松病院につきましては救命救急センターとあと総合周産期母子医療センター、いわゆる産科と非常に小さな赤ちゃんを対象とした西部地区の最後のとりでというような役割も担っておりますので、そういった地域医療における重要性を勘案して、民間であってもそうした県の政策医療を担っていただく病院については公立病院と同じように医師確保の支援先としている状況でございます。

○鈴木(智)委員
 それはそれでほぼ本会議の説明と同じだったのですが、それは田内議員も指摘しましたけど、浜松医大も地域の医療に貢献しているわけですね。実際、浜松医大から西部を中心に多くのお医者さんが派遣をされているわけですから、聖隷が指定されている意味はわかるんですけど、それだったら浜松医大も指定をするべきだと思うんですけど、もう一度答弁をお願いします。

○壁下医療健康局長
 平成21年度に制度を拡充したとき、それ以前からそうなんですけども、いわゆる派遣先の病院から大学病院への引き上げが生じたことによって、県内の公的医療機関が医師確保に困ったということがあって、県として公的病院の医師確保に重点をおいて制度化したということでございまして、その際に要因となった大学病院については、大学病院という看板もございますので自力で努力していただくということで対象にはしていないということでございます。

○鈴木(智)委員
 浜松医大に加えて順天堂大学医学部附属静岡病院が入っていないということなのですが、順天堂大学医学部付属静岡病院の場合には東部地域にはほとんどお医者さんを派遣しないと、地域医療に貢献していないという言い方だと語弊があるかもしれませんけど、やっていないのでわからなくもないのですが、浜松医大は繰り返し申し上げましたけど医師を派遣しているわけで。そこはやはりしっかり見てあげるべきだと思うんですが、その点同じ質問になっちゃうのかな。実際、浜松医大からいろいろ田内議員に苦情が来ているわけですし、そもそも残念ながら実現はしていませんが東部に医大を誘致しようと、公立に限らないかもしれませんが、医大を誘致しようとしている中でその一方で浜松医大に対してそういった対応をするのはちょっと矛盾を感じるのですが、その点はいかがでしょうか。

○壁下医療健康局長
 医大誘致云々ということについてでございますけども、医師確保の長期的なものとしては県として医大誘致を目指しております。ただ、医大誘致というと今、規制があって新設はできない状況があるので、中短期的な具体的な医師確保策の1つとして全国最大規模の医学修学研修資金貸与制度によって県内出身で県外の大学に進まれた方、あるいは県内出身で県内大学にいらっしゃる方、そういった方々に静岡のよさを知ってもらいながら資金を貸与して、将来静岡県で従事していただくことを目的に制度をつくっております。
 なお、当初制度設計した段階では、浜松医大がいろいろやってくださっているのは十分承知しております。そうした中でただ先ほどから申しておるような事情で、そういうようになりましたので制度設計に当たっては貸与を受けた期間の2倍プラス4年、最長で貸与期間が6年間ですので、6年間借りた人については9年間の返還債務免除のための勤務期間が発生しますが、16年の間に9年間勤務をしてくれればいいですと。ですので、大学院に進学したりとかあるいは留学したりとか、大学病院に勤務する期間といった場合には連続じゃなくても猶予で対応ができるように、制度設計をして大学病院の医師確保にもそういった意味では配慮したつもりでございます。

○鈴木(智)委員
 既にこの貸与制度が応募者がいっぱいい過ぎて、これ以上貸したくても貸せないというのであれば今の制度を維持してもいいのかなと思うんですが、ただ実際これを見ますと予算に対して実績が1億円くらい下回っていますよね。ですから例えば、継続貸与についても平成23年193人に対して172人、平成24年に217人に対して185人と毎年二、三十人貸与をやめているということですし、この間も本会議で指摘されていましたけども、現在120人の枠に対して90人ちょっとで4次募集をしているという状況ですから、実は使い勝手が非常に悪いんじゃないかと思うんです。ですから、使い勝手をよくする意味でも繰り返しで申しわけないんですけど、浜松医大もその対象に含めるべきだと思うのですが、よろしくお願いします。

○壁下医療健康局長
 使い勝手という点につきましては、47都道府県全部で医学修学研修資金貸与制度を行っておりますが、実際に貸与を申し込んで面接に来られた医学生のお話を伺っても、静岡県の場合には将来従事すべき診療科を縛ってない。診療科は何でもいい、あるいはその勤務する公的病院についても県内46カ所ということで非常に幅もあるということ。それと金額についても、全国平均よりちょっと上回る中位ということで、どちらかというと医学生さんからの評判としては静岡県の制度は大変利用しやすいという評価を受けておるところでございます。
 ただ残念ながら、今年度当初予算で新規貸与枠を120名ということで20名ふやした枠をお願いしたところですけども、現在のところいろいろ努力はしておりますが例年ベースの92人ということでございますので、引き続き貸与者の確保に努めてまいりたいと思っております。

○鈴木(智)委員
 じゃあこれで最後にしますけども、きょう時間がなくて質問できませんでしたけど、富士山衛生センターにお医者さんと学生を派遣しているのが浜松医大でございまして、大変厳しい状況の中で先生と生徒が頑張っているわけです。そういった意味では浜松医大は静岡県西部以外でも貢献しているわけですから、その点を御配慮いただきまして、全国平均で見ればいいのかもしれませんけど、とはいっても予算額を上回っていないわけですからしっかり使い勝手のいいものにしていただくようお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

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