○鈴木(智)委員
民主党・ふじのくに県議団の鈴木智でございます。
全部で5項目にわたりまして質問をしたいと思います。
これまでの議論を踏まえた話ですので、似たような話もあるかもしれませんが、一応来年度で基本計画が最終年度になりますから、それに向けていろいろ議論をしたいと思いますので、多少、午後にもかかると思いますが御理解のほどをいただきたいと思います。
まず、初めに、これも前回聞きましたが、全国育樹祭における文化・観光部のかかわり、特にSPACがかかわらなかった経緯について伺いたいと思います。前回でも議論させていただきましたが、SPACが全くかかわらなかった、あるいは文化・観光部が企画の段階では全くかかわらなかったという話はいただいたんですが、じゃあ、実際にどうだったかという詳細は御説明いただけなかったものですから、それについて改めて伺いたいと思います。
次に、県立大学の中期計画についてお尋ねします。
前回の委員会で、中期目標については議案に出ていましたから審議をさせていただいて、それが承認をされました。本当はここで中期計画についての細かい話をしたかったんですが、まだ現在作成中となっておりますので、余り干渉はできないのかもしれませんが、県としてはどのような方針でいくのか確認したいと思ったものですから、これは再確認になります。
と申しますのも、前回の委員会で質問したとおり、現在の目標に入っている部分から、来年度の中期目標では3つの数値目標が消えておりました。1つ目は、科学研究費補助金の採択件数についてですね。2つ目は、6年間で350件を超える共同研究、受託研究の実施を目指すというもの。そして、3つ目は、県からの運営交付金の対象となる管理的経費を平成19年度に比べて5%削減せよという。これは、本来、計画で入れるものだと思うんですが、この間確認しましたとおり、県としても重点的にやるということで目標に入っていた。今回は入っていないということですが、こういった目標は前回で終わりじゃなくて、当然経費の節減にも努めていただきたいと思いますし、この科学研究費の採択件数については当然途中で終わっちゃうものもあるわけですから、それは続きをやっていく必要があると思います。あと受託研究についてもそうでありますので、これは引き続き、目標には入りませんでしたが、計画の中で何らかの形でやっていくべきだと思うものですから、その点について確認したいと思います。
それと、もう2点ですね。同じく、これも確認しましたが、県立大学グローバル地域センターです。これも前回申しましたけれど、もくせい会館にあるものですから、一応名前は県立大学のところに入っていますけれど、どうも連携がはっきり見えない。特に、県立大学の場合には、国際関係学部がありますから、その両者の連携というのが非常に鍵なのかなと思っておりますけれども、そこについて、現在作成中の中期計画の中に入ってくるのかどうか。あるいは、入れるようにお願いしているのかどうか確認をしたいと思います。
あと最後に、ファシリティマネジメントについても、前回の委員会でも議論させていただきました。これについては中期計画の中に入れるべきものではないかもしれませんが、やはり繰り返しになりますが、どんどん人口が減っていくような状況の中で、これは当然県も入らなくちゃいけませんが、まず大学として10年後、20年後、30年後、あるいは50年後、どういうふうに考えるかというところは、大学独自でも検討を今からしておく必要があると思います。それによって大学の施設をそのまま更新するのか、あるいはどっかと一緒にするのか、そういった具体的な計画につながっていくわけですから、それについても、やはり中期計画の中に入れるべきだと思うんですが、そこについて確認したいと思います。
次に、これもしつこく聞いてまいりましたグランシップについてであります。
今回の委員会資料の中にも、リニューアルオープンに向けた全体スケジュール案が示されております。きょうの資料の中の説明は、スレート対策等のハードの部分についての話が出てましたけれども、これも今までの委員会でさんざんやってきたとおり、スレート対策はもちろんそうですが、それプラスより効率、効果的なグランシップのマネジメント、つまりはさんざん議論させていただきましたが、ホールですとか会議室ですね。100人以下の会議室については、一応3こま制になっていますけれども、これも工夫の仕方によっては時間単位でもできるのかなと思っておりますので、そういったホールとか会議室のよりきめ細かな、できれば時間単位の管理ですね。あるいは、これも前回確認しましたが、インターネットによる予約が今24時間対応にはなっていません。しかも、外国語対応になっていません。そこについては、新しいシステムが始まったばかりですから、今すぐにはできないのは重々承知していますが、少なくともこのリニューアルオープンに向けてやるべきだと思います。
加えて、これも前々回やらせていただきましたけれども、情報ラウンジ、レストラン、カフェ、あと県立図書館コーナーですね。少なくとも、レストラン、カフェ、これは正直、稼働率はいいように思えないものですから、そのあり方についてもしっかり検討して、もしもレストラン、カフェは要らないよということであれば、そこを別の会議室なり、何らかの形に変えていくべきだと思います。そういった部分の改革についてもこれはいい時期だと思いますので、そういった部分を含めて、まずは抜本的なやり直しについてもこのリニューアルに向けて議論して、実行可能なものについては実行すべきだと思いますが、その点について確認をしたいと思います。
次は、これは今まで議論しなかったんですが、東京観光案内所のあり方について伺いたいと思います。
これは、決算特別委員会では議論させていただいたんですけれども、きょうの資料にも出てましたね、若干の資料が。まず、東京観光案内所、これは有楽町の交通会館にありますが、そもそもあの場所にどのような方が訪れるのか確認したいと思います。たまたま立ち寄った人がおもしろそうだなと寄るのか、あるいは次に静岡県に来たいから、そのためにいろんな資料、あるいは相談に乗ってほしいということで、わざわざそういった目的を持って都内の人が来るのか。あるいは、もう予定も大して決めずに、いわゆるバックパッカー――海外の方でも日本人でも結構なんですが――の方がたまたま来て、あるいは静岡県に行ってみたいけれどということで来て、そこでいろいろ情報を得て、それを受けてその後に静岡県に来るのか。どういった方が来るのか、大ざっぱで結構ですのでお尋ねしたいと思います。
そもそも何でこんなことを聞くかというと、来年度、御案内のとおり、経済産業部では秋葉原に県産品アンテナコーナーを立ち上げます。これはこれでいいことだと思いますし、ましてや秋葉原ですから、これはこれで効果があると思うんですけれども、ただこれによって、静岡の観光案内を担う場所が都内に3カ所になるんですね。私も国会議員の秘書をやっているときにお世話になりましたが、都道府県会館内に東京事務所がありますね。あそこにも観光の担当の方がいらっしゃったと思います。それと、今話した有楽町の観光案内所、それからこれからできる秋葉原のアンテナコーナー、それぞれ性格は違いますが3つできると。これは、非常に盛りだくさんだなと思うんですけれども、まずこれは、どのように連携していくのかお尋ねをしたいと思います。
それから、富士山静岡空港。ここはちょっと午後、細かく議論をしていきたいと思うんですが、これまでさんざんやってきましたけれども、お尋ねをしたいと思います。
きょうの追加資料で、直近の利用状況が出てきましたけれども、あと3月だけですから、すぐに簡単に出るんですけれども、まず本年度の最終見通しを教えてほしいのと、搭乗者数70万人、本年度は達成できないというのは、これは明らかなんですけれども、それについてどのように総括をしているのかお尋ねしたいと思います。
というのは、当然その総括を受けて、来年度残り1年間、基本計画で目標として定めている70万人を目標としてやっていくと思うんです。それにはPDCAですね、当然総括がなければいけないわけですから、そこについてお尋ねしたいのと、それを受けて、下山文化・観光部長は本会議でも戦略的に静岡空港の利用促進を図ると述べました。じゃあ、その本年度の取り組み、そしてそれを受けた総括を受けて、じゃあ、具体的には来年度は、当然本年度はうまくいかなかった部分は反省して来年度やっていくわけですから、しかも戦略的にとおっしゃっていましたけれども、その70万人達成のためにどのような戦略でいくのか、本年度との違いも含めて、具体的に説明をいただきたいと思います。
それと、富士山静岡空港を取り巻く環境の変化と、LCCの誘致の取り組みについてお尋ねしたいと思います。というのは、後でまた午後にでもやりたいと思うんですが、かなり状況が変わってきております。
そこで、幾つかお尋ねしたいんですけれども、まず私がこだわっているLCCですね。静岡県でも、昨年度からLCC研究会を設置されて、昨年度は2回やったということなんですが、本年度は、これはやっていないんじゃないかなと思うんですけれども、本年度はまず何回開催したのか、したのであればその中身と成果も伺いたいと思います。
それと、きょうの資料にも出ておりますが、主要事業概要の44ページに、航空会社等への訪問数とあります。当然この中にはLCCも入っておると思うんですけれども、そのLCC各社に対して、直接本社に行ったのか、あるいは本社じゃない支店に行ったのかというのと、平成24年度の見込みで300件ですけれども、そのうちどれぐらいの数、半分なのか、1割なのか、その点をお尋ねしたい。
あと、いわゆる百聞は一見にしかずだと思うんですけれども、きょう、説明者の方が19名いらっしゃいますけれど、そもそも皆さんの中でLCCに乗ったことがある方がいらっしゃるのかどうか。想像するに、皆さんは文化・観光部ですから、多少不便でも静岡空港を積極的に利用されたと思いますよ。もしいらっしゃったら、その感想を伺いたいと思います。とりあえずは以上です。
○大池委員長
ここでしばらく休憩いたします。
再開は午後1時半といたします。
( 休 憩 )
○大池委員長
それでは、休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
答弁をお願いします。
○松下文化政策課長
鈴木委員に答弁する前に、済みませんが、提出資料の訂正をこの場をお借りしてやらせていただきます。
平成25年度当初予算主要事業概要29ページでございます。一番下の箱の事業の主たる成果指標、県内で活躍するアートNPOの数、平成23年度実績236件を249件に変えていただきたいと思います。
それと済みません、36ページになります。下から2つ目の箱、事業の主たる成果指標のアウトカムの部分です。静岡国際オペラコンクールの応募者数、平成25年度目標310人とありますけれど、これは400人の間違いでした。申しわけございませんでした。訂正をお願いいたします。
それでは、鈴木委員の質問にお答えいたします。
全国育樹祭でSPACがかかわらなかった理由だと思います。全国育樹祭につきましては、交通基盤部が所管しておりますので、担当に確認したところ、平成22年度に準備協議会を立ち上げて、基本計画の中で式典の演出、静岡らしさだとか、森林資源を使った演出などについて協議をして、平成23年度に実行委員会を立ち上げて、5社からなるコンペを実施したと聞いてございます。その結果、コンペの中で採用された提案の中には、SPACが入っていなかったということでございます。
県としても、SPACのPRが必要であると考えておりますので、SPAC独自のPRだけでなく、広報監会議だとかアンテナを高くして、SPACにふさわしい場所があれば、積極的に広報してまいりたいと考えております。
それと、グランシップでございます。より効果的なマネジメントというお話だと思います。
会議室についてでございます。平成24年の9月から午前、午後、夜間、3つのこま割りを100人以下の会議室はしてまいりました。これにつきましても、100人以上で対応できますかどうか、利用者の懇談会だとか、サービス向上委員会に諮りまして、意見を聞きながら考えていきたいと思います。
また、ホームページにつきましても、委員御指摘のように、施設の概要しか英語表記がございません。これにつきましても、利用者の声を聞きながらリニューアルに合わせて検討をしていきたいと思います。ただ時間帯、例えば1時間、2時間ごとの貸し出しにつきましては条例変更も伴うものですから、新しい施設の運用状況等も調査しながら検討してまいりたいと考えております。
それと、情報ラウンジ、レストラン、カフェなどについても抜本的な改善をというお話です。レストラン、カフェにつきましては、確かに外部の利用者というのは余り多くないと私も聞いております。内部のコンベンションだとか、会議でのケータリング、これはかなり需要が高いと聞いております。ただ、これにつきましても財団と協議いたしまして、よりよいサービスに向けて、リニューアルまでには検討していきたいと考えております。
また情報ラウンジや図書館等につきましても、利用状況を踏まえながら、今後の利活用について検討を進めていきたいと考えております。以上でございます。
○平野大学課長
県立大学関係についてお答えいたします。
まず、数値目標についてでございます。大学が策定しました中期計画案におきまして、委員から御指摘のありました第1期で、県の中期目標にあった3つの指標の項目、管理的経費の節減、それから科学研究費補助金件数、それから共同受託の件数、この3つとも全て盛り込まれております。
それから、グローバル地域センターについてです。同じく中期計画案におきまして、アジア地域の社会文化及び危機管理体制の整備に関する調査研究を行う計画に位置づけております。現状におきましても、国際関係学部に在籍いたします富沢副学長が副センター長を務めるほか、県立大学の教員5人がアジア・太平洋部門の研究に参加しております。さらに、グローバル地域センターの特任教授が、県立大学におきまして、教員や学生を対象に講演会をこれまで2回開催しております。
今後も、センターと県立大学本体の交流や連携を図りながら、活動を展開していくものとしております。
それから、ファシリティマネジメントについてです。ファシリティマネジメントについては大学においても重要性を認識しておりまして、中期計画案に施設設備の現状を把握し、ファシリティマネジメントの視点に立って、教育施設の計画的な改修を進めるとともに、効率的、効果的な利用を図ると明記されておりまして、大学ではその考えに立って、今後具体的な検討を進めていく予定です。以上です。
○植田観光振興課長
東京観光案内所についてです。
まず、どのような方が来場するかということです。基本的に中心になるのは、旅行を計画している方が情報収集に来られるというのが多いです。それといいますのも、東京観光案内所のあるビルが有楽町駅の目の前の交通会館というところですけども、そちらには今、11の自治体の観光案内所が集まっております。ほかにも、旅行会社とか、東京都のパスポートセンターなどもございまして、旅行の情報収集をするというところと認知されているということで、有楽町とか銀座の買い物の帰りに情報を収集するとか、帰宅途中に旅行の情報を収集するとかという目的で集まってこられる方がかなりの部分を占めるということです。
また、外国の方なんですが、そんなに数はいないんですけども、同じビルにJNTO――日本政府観光局の本部があります。そちらに我々のほうから、呈茶のサービスもやりますと情報発信をお願いしてあります。そういったところで聞きつけてうちの観光案内所に来られるという方もいらっしゃいます。
東京事務所と新しいアンテナコーナーの連携ですけれども、東京事務所のほうは、来場される方というのは本当に数人で、基本的には電話での観光案内が主です。電話での観光案内をしていただいて、もっと深く知りたいという方々については、東京観光案内所の案内をしていただいております。またむしろメディアとのつながりが東京事務所は大きいものですから、東京観光案内所は、東京事務所のほうから情報をいただきまして、東京事務所を通してメディアへの情報提供などもお願いしているところです。
また、今度の新しい県産品のアンテナコーナーなんですけども、あちらのほうはまず秋葉原ということで、若者が集まるとか、外国の方もかなり多いということで、今ある有楽町とはお客様の層が違うと思います。また今度出店するところが、全国の県産品を売るところの一角をお借りするものですから、県産品を味わっていただいて、次には県内に来ていただいて、実際に産地で味わっていただくというような情報発信をしていこうということで、今、経済産業部と協議しているところです。以上です。
○石川空港利用政策課長
静岡空港につきまして、6点お答えさせていただきます。
まず、1点目、平成24年度の利用見通しでございます。2月までの実績が40万3000人に加えまして、3月の利用予想、年間の伸び率を加味いたしまして考えますと、約45万人弱と見込まれます。
次、2点目でございますが、平成24年度の取り組みの総括でございます。平成23年度に起こりました東日本大震災あるいは原発事故の影響が残りまして、また領土問題等が発生する中ではございましたけれども、さまざまな取り組みの上で、次の実績を上げたものではないかと思ってございます。
まず、1点目として、提供座席数の増加について着実に成果が出たのではないかと思っています。具体的には、台北路線の新規就航分、あるいはANAの今月末からの機材大型化、台北路線の1便増便、これらを合わせまして、年間ベースで考えますと、約15万席弱の提供座席の増加につながったと考えております。また昨年6月には上海線が延伸することで、武漢路線の実現ができたものと思っております。ちなみにこの路線は日本国内では、福岡空港と富士山静岡空港の2空港のみの定期便の実現ということになっております。さらに、そういったことから、定期路線において利用促進をすることによりまして、本年度も2月までの実績ベースでございますけれども、年間約3万3000人の利用者の増加ということにつながったと思ってございます。
次に、こうした平成24年度の取り組みを踏まえまして、来年度の取り組みについてでございます。まずは何と言いましても、定期路線の利用実績を向上させていく、これが第一だと思っております。それと並行いたしまして、航空会社に増便等の働きかけを行う、さらにLCCを含めました新規就航促進のため航空会社を訪問する、交渉する。さらに教育旅行、ビジネス、地域交流の底がたい需要について一層の利用促進を図る。あるいは県内の利用につきましても、中部に偏ってございますので、西部、東部で一層の集中的利用促進策を講じてまいる、こういったことを行いたいと思ってございます。
次に、4点目でございますがLCC研究会でございます。本年度は開催してございません。これは、昨年度2回開催いたしまして取得した情報をもとに、今年度は特に航空会社の訪問ですとか、そういった実務的な取り組みを強化して活動してきたものでございます。なお必要な情報の収集ですとか共有、こういったものは頻繁に開催しております。
5点目ですが、主要事業概要の航空会社等への訪問数300の内訳のうち、LCCについてでございます。おおむね1割程度がLCC関係でございまして、そのうち大半が本社への訪問となってございます。
最後、6点目でございますが、LCCへの搭乗経験の有無とその感想ということでございます。私も複数社のLCCについて搭乗経験がございますし、説明者の中にも何人か搭乗経験している者がおります。感想でございますけれども、一般にLCCといわれましても、会社によって搭乗手続の仕方ですとか、機内サービスの程度、あるいは座席の間隔ですとか、あとは空港で駐機するスポットの場所等、さまざま異なってございます。また利用しているお客様を見ましても、いわゆるフルサービスエアラインといわれる旧来型の航空会社に比べましても、これまで利用していなかったであろう客層が利用されているように感じます。例えば、主婦層の方ですとか、比較的若い方ですとか、そういった方がいらっしゃるというふうにも見えます。一般的にLCCとしてイメージされる単一機材で反復運航する、狭い座席で機内サービスもほとんどないといったような会社であっても、短時間のフライトであれば十分LCCも選択肢の1つだなと感じております。以上です。
○鈴木(智)委員
御答弁ありがとうございました。
また幾つか再質問したいんですが、まず、この全国育樹祭については誤解のないようにしていただきたいんですが、別に、SPACが関与しなかったことが問題ではなくて、結果的にSPACが関与しなかったならばいいと思うんです。ただ、これは前回も申しましたが、やはり静岡県を県外、場合によっては海外にアピールするいい機会であったわけです。実は松下文化政策課長には交通基盤部の方からお話を一緒に伺っていて、ただ問題点を皆様と共有していただきたかったものですから、あえて、改めて説明していただきました。
その際、育樹祭の企画書の仕様について資料をいただきました。その中に、先催県にない、静岡県らしさを演出し、参加者に静岡をアピールできる内容にすることとあるんですが、まさにこの部分を得意とするのはそれこそ文化・観光部だと思うんですね。ですから、最初から企画に文化・観光部もかかわって、その結果、SPACがかかわらない、それはしようがないと思います。いろいろ事情があるでしょうし、SPACにも都合があるでしょうから、それは繰り返しになりますけど問題点にしていなくて、あくまでもこういった企画に文化・観光部が最初からかかわらなかったのが、それこそまさに縦割り行政の弊害ではないのかなと思ったものですから確認しておるんですけど。
終わったことですから、仕方ない部分もありますが、ただ、これからも、あと何年後かわかりませんが、育樹祭あるいは国体のようなさまざまな全県レベルの行事があると思います。そういった際には、基本的には文化・観光部がかかわって、とにかく1つの機会でも、静岡県を県外にあるいは海外にアピールするチャンスとして捉えていくことが必要だと。そして静岡県が持っている財産を総動員してやるようにしていく必要があると思うんですけど。最後にできましたら、部長の見解をいただきたいと思います。
それとグランシップについてはぜひお願いしたいんですが、例のレストラン、カフェなんですけど、文化政策課長によると外部の利用者が少ないと。ケータリングは需要があるからということなんですが、やはり外部からの使用が少ないというのは非常にイメージにかかわると思うんです。いつ見てもがらがらというのは本当にマイナスだと思うので。ケータリングだけだったら別にふだんあそこになくても、何かあればケータリングの業者を紹介するとかすればいいだけの話ですから、そこは、イメージも踏まえて、御検討していただきたいと思います。
それと、東京観光案内所については、これは、いろいろ考え方があろうと思いますから、別に私の意見を押しつけるつもりは全くありませんが、これも先ほどの育樹祭と同様で、どうもこれも縦割りのにおいが非常にするわけですね。東京事務所は企画広報部ですよね。それで、観光案内所は文化・観光部、そしてアンテナコーナーは経済産業部と。うまく連携していただければいいんでしょうけども、ただ、それぞれ見ますと、例えば、観光案内所は2千数百万円の予算ですよね。アンテナコーナーも2千数百万円と。ですから、ばらばらがいいのか、1つでいいのかというのはそれは考えどころですから、それは私もこれからもしっかり考えていきたいと思います。
アンテナコーナーの話は前々からあった話なんですかね。ぽっと出てきたというような感じがするものですからそこは確認したいんですけど、これから私もしっかり見ていきたいと思ってますし、トータルで考えていただきたいと思うんですが。先ほどの、いつごろこのアンテナコーナーの話があったのかも含めて1点だけ確認したいと思います。
それから、静岡空港の件なんですけども、既に42万人近くが達成し、それにプラスして45万人弱ということでまだまだ70万人には遠いんですが、ただ、石川空港利用政策課長の御説明ですと、本年度で15万席増加させることができたと。それで、課長には既にお願いして、来年度の座席の見込み、この3月、4月から始まる夏ダイヤの便数がそのまま1年間継続したらどうなるかというのを試算していただきましたら90万席弱、89万2232席ですね。ですから、もし、今年度同様に15万席プラスできれば確かに数字上は可能ということなですが、ただ、まず増便がなかなか難しいというのがあると思うんです。
そこで、もう少し具体的にお話を伺いたいんですけど、定期便2便就航させると言っていますね。ただ、昨年の15万席ふえたというのは、まず、機材の大型化が大きかった、もちろん台湾便の就航も大きかったと思いますけど、台湾便はこれから1便増便すると。ただ、さらにそれに1便、2便となるとまた半年後、場合によっては1年後という話でしょうし。それとあと、国内便はこれはほぼ大型化が済んでしまったという言い方は変かもしれませんが、大型化がほぼ一巡したとなるとさらに大型化するのは難しいと。ですから、10万ちょっとさらに上乗せするというのは難しいのかなと思うんですけど、具体的にどの方面の便に可能性があるのか。
ですから、先ほど来、繰り返しになりますが、前も話しました、100万席確保してそれから搭乗率70%が実現できれば70万人利用が可能だということなんですが、もう少し具体的にその可能性ですとか戦術をちょっと教えていただきたい。
先ほど、もう10万席あるいは15万席追加するのは難しいと申しました。というのは幾つかリスクがあると思うんですね。例えば、まだ尖閣諸島の問題も解決していません。あるいは、竹島の問題も。韓国新政権が誕生しましたが、とりあえずは鎮静しているような感じですけども、場合によっては参議院選、選挙後、現在の政権が強硬策に移らんとも限らない。そうなると、また再び尖閣諸島の問題、竹島の問題が発生するかもしれないので、相変わらずこれはリスクを抱えているわけですね。
ですから、これも以前申し上げましたが、台湾便は非常に調子がいいわけですね。63%、悪い時間帯にもかかわらず、ほかの国際便に比べると若干搭乗率がいいということは、さらにいい時間帯に持ってくれば搭乗率が上がる可能性が十分あるということです。ですから、半年後にもう1便、さらに半年でもう1便じゃなくて、ここは台湾便に特化して、資料にありましたように、台湾便増便に向けて、この4月上旬までいろいろキャンペーンをするということですけども、ここは選択と集中ではありませんが、さらにキャンペーンをどんどんやって、もう1便、もう2便の前倒しと、できれば時間帯をもっと使いやすい、行って泊まって1日目終わりじゃなくて、何とかいい時間帯にするような、そういったことに集中することが必要だと思うんですが。
加えてことしはASEANと日本の交流40周年ですから、前回も申し上げましたが、台湾便に加えた東南アジアについてどのような戦略でいくのか確認したい。
あとは、今回目標が出ていますが、ぜひチャーター便を東南アジア方面についても実現していただきたいなと思います。先ほど、モンゴル議連でモンゴルにもできれば8月、県から代表団等々送る際にはチャーター便でという話がありましたが、ぜひ、東南アジアでも将来の定期便実現に向けたチャーター便を実現していただきたいと思うんです。
というのは、先日私も、それこそエアアジアXを使って羽田からクアラルンプール経由でシンガポールへ行ってきましたが、その際、現在、県の対外関係推進員をやっていただいているガンさんから紹介していただいた方を通じて、シンガポールのスカウトの関係者とお会いさせていただきました。というのは、地元のボーイスカウトの方からシンガポールの方と交流したいという話をいただいたものですからお話しさせていただいたんですけど。その際、御案内のとおり、ガンさんは去年知事とお会いして、その際にぜひことしの夏、富士登山を目当てに一団を連れてきたいという話があったんです。チャーター便の話も探っていただいたらしいんですが、残念ながら難しいという話をいただいたものですから、ぜひ、ここは県庁のほうでも御支援していただいて、シンガポールにこだわる必要ないんですけど、将来の定期便の実現に向けた、東南アジアにおけるチャーター便の実現に向けた努力もしていただきたいと思うんですが、その点についてどのようにお考えかお尋ねしたいと思います。
あと、先ほどから厳しい、厳しいと申し上げていますが、なぜ厳しいかというと、最近の静岡空港をめぐる状況が非常に動きが急だと思っているんですね。特に私が気にしているのは、静岡空港のライバルというと大変おこがましいんですけど、中部国際空港の動きです。最近の中部国際空港の動きについてどのように承知されているのか、お尋ねしたいと思います。以上です。
○下山文化・観光部長
お答えいたします。
文化・観光部の運営の基本的な方針としまして、国内外の皆さんにこの静岡に憧れの気持ちを持って注目してもらおうと、そういう静岡にしていきたいと、また、そういう情報発信をしていきたいというものが基本的な考え方でございますので、議員御指摘のとおり、我が部の行事だけではなくて、全庁の行事にわたって、そういった視点で取り組んでまいりたい思います。
そのうち、特にSPACでございますけれども、SPACについていいますと、当初からすぐれた舞台芸術を県民の皆様に見ていただこうということに変わりはないわけですが、当初の戦略としては、県立の専属の劇団が大変訓練を受けた演者を持ち、その人たちが計算し尽くされた舞台芸術劇場であるとか、舞台芸術ホールに、そういった場所で公演をすることがよい作品を提供することになると、そういう方針だったわけです。
宮城総監督のもとでは、例えば、県の芸術祭のオープニングでありますとか、富士山の日の式典、こういったものに花を添えたり、あるいは、沼津市でありますとか、富士宮市でありますとか、そういった市主催の市のホール等で開催される行事に積極的に招かれたり。あるいは、リーディングカフェというようなことで、町の中の喫茶店であったり、あるいは旅館であったり、そういったところに出ていって県民の皆さんに接触するでありますとか、あるいは大道芸に参加するというようなことも始まっております。最近でも、空港の展望デッキで県民の皆さんに御披露したところであります。ある意味、驚くばかりの積極的な取り組みを宮城総監督のもとでしております。これも宮城総監督の劇場の経営戦略だと思いますので、私たちも県立の劇団としてふさわしい場所に露出していくということについて、宮城総監督とよく相談して、より多く県民の皆さんに見ていただく、あるいは、国の内外に発信していくということ。SPACが静岡らしさの代名詞として、何と言いますか、定着するような努力をしていきたいと思います。以上でございます。
○植田観光振興課長
東京観光案内所の関係で、秋葉原の県産品のコーナーなんですけども、その関係で、経済産業部のほうから話があったのは昨年6月です。そのときに、その翌年つまりことしの6月ごろにそういった全国の物産を売るのを新しくつくるという業者がいるものですから、そこで、そんなに高くなくてコーナーを借りれると。そちらのほうで静岡県の食を売れるというお話があって、協力してどうするか検討していきましょうというお話があったのが昨年の6月です。以上です。
○石川空港利用政策課長
静岡空港について、主に3点お答えいたします。
まずは、さらに10万人上げるにはどこに可能性があるかということでございます。静岡空港、今、就航している先でございますと、国内、国際線ともそれぞれまだまだ増便等可能性があると思ってございます。例えば、国内でございますけれども、北海道との関係では、国交省の調査によりますと、年間旅客流動量が55万人いると。これはもう大分古くなりまして、平成17年度の調査ではございますけれども、そういった航空需要があるということであればさらに増便ということも可能性はあるだろうなと思っております。さらに、福岡、鹿児島でございますけれども、福岡は今は1日3便、鹿児島はまた3月から週3便に戻りますけれども、こういったところもさらなる増便というのが可能だと思ってございます。沖縄についても、教育旅行の今、他空港に取り逃がしている利用を静岡空港に集中させることによってまだまだ可能性はあると思っております。
海外につきましても、各ハブ空港につながっておりますので、乗りかえ需要ですとか、ビジネス需要等さらに取り込んでいくことによって増便の可能性はあるというふうに考えてございます。
さらに、就航先以外の部分につきましても、新規就航を促すということによりまして可能性がまだあると思ってございます。
次に、チャーター便、東南アジア等を含めました今後の策の進め方の考え方でございます。委員御指摘のように、どこにも全く同じ力で施策を進めるということはなかなか難しいと思ってございます。ただ一方で、そこの便は、この地域はもう諦めるんだということもないと思ってございますので、各路線、各航空会社とお話ししながら、その経営方針、経済情勢、先ほどあった国際的ないろいろなリスクも勘案しながら、今がチャンスと思える路線につきましては集中的に力を投資して、それで結果を上げていきたいと思ってございます。
その中で、特に、東南アジアへの考え方でございますけれども、東南アジア全体への交流の需要ということを考えますと、現時点までの流動調査を見るときに、一番流動量が多いのはやはりタイではないかなと思っております。ただ、それ以外の地域も発展が目覚ましいものですから、そういったものを踏まえながら東南アジアに対しての路線の展開も検討していきたいと思ってございます。
最後に、セントレアの最近の動きでございます。セントレアで特に最近気になるのは、LCC、特に国内LCCが拠点化するなどの動きが続いておりまして、そういったものが特に県の西部地域に対してより影響を及ぼしてくるのではないかなということを懸念しております。さらに、最近、セントレア自体は静岡県の中部、東部にまで攻勢をかけている情報をつかんでおりますので、そこにつきましては静岡県としてもさらなる対策をし、効果を上げることによって対抗していきたいなと思っているところでございます。以上です。
○鈴木(智)委員
ありがとうございました。
静岡空港のことをまた幾つか確認します。
まず、いろいろ可能性がある、それは当然私も思っていますし、ぜひその可能性実現に向けて努力していただきたいんですが、先ほど申しました89万席というのはどういうことかというと、これは平成22年度の数がちょうど89万7656席、もちろん、構成は全然変わっています。当時はまだ国内線が多くて国際線が少なかった。今現在は、国内線が随分減ってそのかわり国際線がふえたと。そういった構造の変化はありますが、当時、平成22年度は約90万席ありましたけど、搭乗率が61.9%だったということから実際の搭乗者は55万5000人と。ですから、構成が変わっていますから一概に言えませんが、少なくとも、平成22年度以上の努力をしていかないとなかなか70%も難しいということだと思いますので、そういった点についてもう一度、もし何かあれば確認したい。
あと、私も今、名古屋空港は大変脅威だと思っておるんです。今、詳しい話はありませんでしたが、このLCC2社がこの3月、4月から国内線、国際線が中部国際空港で就航いたします。ジェットスタージャパンが3月から新千歳、福岡、5月から鹿児島、そしてエアアジア・ジャパンが新千歳が4月から、福岡が3月からです。しかも今度、既にLCCが中部国際空港の場合だと、済州航空が金浦空港と仁川に飛ばしているんですけど、エアアジア・ジャパンが仁川に4月から飛ばすということであります。先ほど、どうしても静岡空港の場合、中部国際空港の方の利用が多くて東部、西部少ないから何とかしていくよということなんですけども、ただ、これだけ、中部国際空港がLCCもふやし、しかも国内便もうちの県とダブっていますね、新千歳といい、福岡といい、鹿児島といい。しかもこれはLCCですから価格が相当安くなるわけです。
例えば、これはよくキャンペーンで888円とかやりますけど、ふだんもかなり安いんですね。例えば、調べてみましたら、名古屋―ソウル便往復5月5日、日曜日発、今はちょっと値段が変わっているかもしれませんが、私が調べたのは3月の頭ぐらいでしたかね。5月5日に名古屋を出てそして11日に戻ってくる、1週間なんですけど、往復1万6480円です。もちろんこれには荷物とか入っていませんので、最低限の値段ですから、これにいろいろ加えればプラスされますから、単純に一概には言えませんけど。1万6480円でしたら、これはとてつもない値段だと思うんです。それとあと、長距離にしましても、LCCの場合は、これは片道幾ら、それを組み合わせて往復だという考え方なんです。ですから、組み合わせによっては非常に安くなります。例えば、普通でしたら一般の航空会社でしたら1カ月オープンとかになると倍とか3倍とかになっちゃうんですけど、これも調べてみましたら、私がよく行くシンガポール、4月4日に出て5月の過ぎに帰ってくる1カ月オープンで調べたら3万2000円なんです。これはもちろん荷物の料金とか入っていませんから、いろいろすればプラスになるんですけど。とにかく使い方をうまくやればLCCというのは非常に魅力のある、私も先ほど言いましたように乗ってみました。私の場合、体がでかいものですから、若干、でも四、五千円ですけど、払ってちょっと大き目の席を使ったんですけど、全然、私個人的には7時間乗りましたけど狭いなということは全くありませんでした。
LCCの場合はインターネットでの予約ですから、なかなか中高年の方はやりづらい部分もあるのかなあと思いますけど、ただ、インターネットも普及し始めてから20年ぐらいになるかと思います。ですから今の60代、70代の方でもかなりネットを使いこなす方もいらっしゃるのかなと思うんです。ですから、こういったLCCも多分まだまだ日本人にとって見れば、LCCに対していろいろ偏見みたいなものが、あるいはちょっと安いから使いづらいんだろうなという思いがあると思うんですけど、なれてくればこのLCCを使う方がふえてくるとなると、西部の方がますます静岡空港を使わずに中部国際空港を使ってしまう可能性が出てくると思うんです。
ですから、確かに先ほど石川空港利用政策課長が言われたとおり、もちろんここを捨ててあそこに特化するというのは極端な例かもしれませんが、やはりそういった脅威を考えますと、とにかくどこかに、例えば、私が思うのは台湾とか東南アジアですね。現在、搭乗率が60%ちょっと確保できていますけど、その中部国際空港のLCCの影響があって若干減る可能性もあるかもしれないですよね。ですから、ふやすどころか減る部分もあるかもしれないから、そこをどのように考えているかもう一度確認したい。
あと、繰り返しになりますが、やはり、特にLCCの場合は入る余地がなくなってきているんですね。例えば、ほかにもスクートとかありますけど、スクートは機材が400席ですから静岡空港にとってはでか過ぎると。それと、ジェットスターとエアアジア・ジャパンについては中部国際空港に入っちゃっていますから、なかなかそれに加えて静岡に飛んでくれというのは難しいと。となると残りは、日本の投資が入っているLCCとなるとピーチ・アビエーションぐらいしか残っていないですが、ピーチは調べたらまだ、あそこは関西空港を拠点としますから、なかなか静岡までというのは難しいのかもしれませんが、まだ、ピーチはほかのLCCに比べれば可能性があるのかなと。ですから、あちこちに手を広げるんじゃなく、ピーチならピーチに特化する、台湾なら台湾に特化するというようなそういった選択をやっていかないと、ますます中部国際空港にLCCが飛んできたらもう静岡空港やっていけないと思うんですね。そのことをもう一度確認したいと思います。お願いします。
○服部文化・観光部理事(空港振興担当)
今、富士山静岡空港につきまして、御質問いただきました。
まず、この89万席という数字、これはちょうど委員御指摘のとおり、平成22年の提供座席数とほぼ同じでございます。我々平成25年度に70万人という利用者数を県の総合計画の中で目標としております。平成25年度に今の夏ダイヤのままでいくと89万席ということでありますけども、まだ決まっていない冬ダイヤ、下期がございます。もちろん可能性というだけで、非常に厳しい数字ということは我々も認識はしておりますけども、仮に、例えば、下期さらに増便というような形で考えるとあと11万席を埋めて100万席にすれば、かねてから委員もおっしゃっておられるように100万席の提供座席数で70%で70万人達成と。この可能性に我々としては頑張ってかけていきたいと思っております。
具体的にそれをどこにするかということでございますけども、我々としてはまず、今の既存の路線の利用率を、搭乗率をとにかく上げて、今の路線をまず利用率を上げていくということを第一に考えていきたいと思います。そういう意味では、例えば台北線もそうなんですけれども、そういったところの便がさらに利用率が向上すれば、もしかしたら下期からさらにもっと増便というような形で、週5便、6便、あるいはデーリーというような形に実現していくのではないかというふうに思っております。例えば、89万席という座席数ですけれども、あと、11万席をふやすにはどうすればいいかということでいろいろ試算もしてみております。例えば、その数字は中型の300人乗りが、例えば下期だけデーリーで1便就航すれば、大体100万席という形になるんですけども、もうちょっと小型の150人ぐらいのものであれば2便というような目標になってきます。新規就航という形であるとそういうふうな1便あるいは小型機で2便というような目標になってきますけれども、まずは、既存路線の増便とか、そういったところで細かい数値を積み重ねて、少しでも100万席で70万人という目標に近づけていきたいと。そのために、既存路線を中心にまずはやっていきたい。
台北線ももちろんでございますけれども、例えば、今、国際問題で非常に利用率が低迷している上海線なども国際情勢がよくなる兆しが見えたときには、我々としても攻勢をかけて、利用率を向上させることによって、増便、デーリー化も狙っていきたいと思っております。そういう意味で台北線とかに特化するというのじゃなくてむしろ既存路線にまずは集中してやっていきたいと。それと同時に新規路線も狙っていきたいというふうに考えております。
その新規路線の候補として、もちろんLCCというのが候補の1つになるかと思います。委員御指摘のように今、世界の中の、特にアジアのLCCというものがいろいろ、例えば、東南アジアにエアアジアとかがございまして、そこから飛んでくることになりますと、どうしても航続距離等の関係で大型機でなければならない。そうすると、なかなか日本の静岡のマーケットでは塞がりませんというようなことになるんですけれども。そういう意味では日本のLCCの中での今、関空にベースを置いていて、第二のベースをどこにするかということについてまだ決めていないピーチというのは1つの候補として有力かとは思いますが、ピーチに限らず、海外のもう少し近いところのLCCなども含めて、いろいろ可能性をまだ探って、訪問を重ねていろいろ協議を重ねて、誘致に向けて我々も努力していきたいというふうに考えております。
○鈴木(智)委員
最後にしますが、台湾便だけやるというつもりはないんですが、繰り返しになりますけど、やはり実績を見ても台湾便が一番増便の可能性は高いと思っていまして、ただ、きょうの資料を見ますと、増便のときには何かやりますけど、その後も定期的にはやっているんでしょうけども、この際1年間どんとやって、半年1便じゃなくて、もう前倒し、前倒しで年間で2便ぐらいにしていくべきじゃないのかなと思いますが、もう一度そこだけ、確認したいと思います。
あと、LCCについては、釈迦に説法になっちゃうので余りくどくど言うつもりはないんですけど、ただ、可能性があるよ、あるよと言っているうちに中部国際空港がどんどん加速すると思うんです、やはり規模が全然違いますから。多分、関西空港を見習って中部国際空港もやる、それは多分成田もやっていくという話になりますので、ですから、本当に残された時間はないと思うものですから。その点を含めてもう一度台湾便の件、キャンペーンについてお願いしたいと思います。
○渡井文化・観光部部長代理
鈴木委員の御指摘のとおり、台湾は非常に動きが出ております。4月には県の駐在員事務所も設置されますので、そこと連携しながら、今は台北到着ですけれども、台南あるいは高雄でもさらに集中的にキャンペーンをやってさらなる来訪客、あるいは交流の拡大によって増便につなげていくよう取り組んでまいります。以上でございます。