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企画文化観光委員会(文化・観光部関係)議事録(平成25年3月11日)

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○鈴木(智)委員
 民主党・ふじのくに県議団の鈴木智でございます。
 私は大きく5項目についてお尋ねしたいと思いますので、御回答をお願いしたいと思います。
 まず、いよいよ私の地元に移転整備されます自然学習資料センターについて、幾つかお伺いしたいと思います。先ほども議論がございましたが、まだまだ県内での周知は足りないのかなと。さすがに私の地元である駿河区の東部の周辺地域の方は、もちろん承知はしております。私がお会いする方々ももちろん知っております。ただ、反対の声はないのですけれど、もろ手を挙げて大歓迎かというと少々疑問がございます。というのは、特に静岡南高校跡地の周辺の方ですけれども、こんなところにそういうものをつくって誰が来るのかねという声が正直上がっております。
 ですから、まだまだ自然学習資料センターの内容について理解されていない。私はまだ見たことがないのですけれど、ミニ博物館は12カ所でやって25万人。平成23年は若干人数が少なくなるということらしいのですが、これはすごい人数だと私は思うんですね。12カ所ですから1カ所2万人です。どういうカウントをしているのか後で教えていただきたいですけれども、自然学習資料センターもやりようによっては、かなり人が集まるのかなと思います。繰り返しになりますが、まだまだ理解をいただいていないと思うんですね。
 ですから、質問したいのですが、これまで自然学習資料センターの目的、内容、実際にどのような方がどれぐらい来るかといった想定。先ほどは学校の方という話がありました。もちろん、学校の見学等々で来ることは十分予想はできますけど、一般の方や特に県外の方の想定があるかどうか等を説明されているのか。もちろん想定値を教えてもらいたいのですけれど、どのようにこれまで説明してきて、これからどう説明していくのか、まずお尋ねしたいと思います。ミニ博物館の会場ですとか、人数のカウントの仕方とかも教えていただきたいと思います。

 もう1点。地域の方の不安というわけではないのですけれど、疑問に思われていることがあります。もともと高校ですからグラウンドとかもあるわけですよね。そういった施設を一般の方はどのように利用できるのかというところが、まだまだ理解されてないのか、あるいはもしかすると、地元から意見は言っているのだけれど、まだその返答がないのかもしれません。具体的には平時の夜とか平時の土日、大きなグラウンドがあるわけですから、例えば地域の催し物に使えるのか、あるいは万が一の地震等については、避難所としてどのように利用できるのか。こうした点について、まだまだ理解していただいていないように私は理解しておりますが、そういった部分について、今までどのように説明してきて、どのように理解されているか。あるいはこれからどう説明していくのか、確認をしたいと思います。

 2点目。先ほど御説明がありました、ふじのくに新エネルギー等導入倍増プランと、海洋再生可能エネルギー等導入推進事業費との関連で、地球深部探査船「ちきゅう」の清水港母港化についてお尋ねしたいと思います。
 なぜこれについて聞くかと言いますと、先日、これから選挙を迎えます静岡市議会では、議員の質問に答えて、静岡市では地元の経済界とも連携して、これからこの「ちきゅう」が清水港を母港とするように国に働きかけていくと示されました。
 この評価書にも「ちきゅう」の名前は出てきていませんが、「ふじのくに新エネルギー等導入倍増プラン進捗状況等評価書」案の12ページに、メタンハイドレートについて、「国の技術開発動向の積極的な情報収集等に努める」と書いてあります。「ちきゅう」はメタンハイドレートの東海沖の調査でも活躍しておりますし、最近では南海トラフ巨大地震がどのように起きるのかというメカニズムを探ろうということで、かなり深いところを掘ったりしているわけですね。
 ですから、ぜひともここはエネルギーの問題、東海地震、あるいは南海トラフ巨大地震を解明するという意味で、あるいはこの「ちきゅう」が清水港を母港としていただければ、恐らく観光の目玉にもなるだろうと思いますし、御案内のとおり、静岡には東海大学等々のそういった海洋研究をしている研究機関もあるわけです。やはり何としてでも、この「ちきゅう」に清水港を母港としてもらいたいと思います。その辺につきまして、県も積極的に静岡市等々を応援する気だと思うのですが、その点について答えられる範囲でお答えしていただきたいと思います。

 次に、先ほどから話が出ています東南アジア駐在員事務所についてお尋ねします。
 私も昨年度からシンガポールの事務所を強化すべきだと言ってまいりましたこともありまして、単独化することは本当によかったと思っております。と申しますのも、昨年の夏に長谷川所長と一緒に何カ所か回らせていただいているときに、長谷川所長が運転する車に乗っけていただきました。タクシー運転手みたいにどこどこまで何キロ、どういう目的でとか、そういうことを一々記録していました。あんなに細かくタクシードライバーのようなことをやっていますと、コスト管理のためにコストがかかってしまうということになってしまいます。もちろんコスト管理はしっかりやっていただきたいとは思いますが、そこはやはり長谷川所長には、ただでさえ多忙なわけですから、そこは裁量の部分もあっていいのかなと思います。
 そこで聞きたいのですが、委員会配付資料を見ますと、現地職員が2名体制となるということでございます。既に現地の女性の方が1人おりますけれども、この資料を見ますと、経済担当1名、観光、文化・教育担当1名ということです。今既にいる女性は、どちらかの担当になって、もう一人はどちらか残りのほうを担当になるのかなと思います。私はその現在いる女性の方とも何度もお話ししたことありますが、現時点では基本的に長谷川所長の補佐をしているような感じだと思うのですね。旅券の発給とか旅行の手配とか、どちらかと言うと事務的な仕事が多いのかなと思います。体制を見ますと、経済担当、観光、文化・教育担当というと、これはかなり知識とか既にそういった仕事をしてきた方が担当するような部署になるのかなと思います。まず現在の現地職員1名に対して1名を追加するということでいいのか。あるいはその1名というのは、どういった方に来ていただこうと考えているのかお尋ねしたいと思いま
す。

 私もジェトロの事務所へ行ったことがありますけれども、間借りしていますから非常に狭い。隣は神奈川県の方がいましたが、独立するわけですから、そこは会議室があるのかなと思います。そこでぜひ検討すべきかなと思うのは、対外関係推進員のガンさんとテンさんについてです。非常勤ということでありますが、特にガンさんの机はあったほうがより積極的に静岡県のために働いていただけるのかなと思います。テンさんはどうしてもあちこち行かれていますから、なかなかそういった机を置いても来ていただけないのかなと思いますが、ガンさんも今でもいろいろやられてはおりますが、基本的に定年退職と言っては怒られてしまいますけれども、そういった方でありますから、ぜひともガンさんはしょっちゅういる形にしていただきたいなと思います。細かい話で恐縮ですが、ガンさん、テンさんの机等も用意されるのかどうかお尋ねをしたいと思います。

 今度はミャンマーとの関係についてお尋ねをします。既にミャンマーの方が来たり、こちらからも行っているという新聞記事を拝見しています。先日、ある新聞記事に次のようなことが載っていました。2人の鈴木がミャンマーでは有名だと載っておりました。1人はスズキ自動車の鈴木会長ですね。もう1人は何度もお話しましたが、アウン・サン・スー・チーさんのお父さんのアウン・サン将軍を助けた浜松市出身の鈴木敬司大佐。その2名の静岡県出身の鈴木さんは有名であるということですから、私もぜひ3人目の鈴木になりたいなと、努力したいと思っています。そこでお尋ねしたいのですが、前回の委員会で私はアウン・サン・スー・チーさんを、静岡にゆかりのある方ですから、ぜひお招きすることを検討すべきじゃないかということを質問したら、深谷局長から検討したいという話をいただきました。2月の新聞記事ですけど、アウン・サン・スー・チーさんが政府の招待で4月下旬に来るということを検討していると新聞記事が載っておりました。政府の招待ですし、しかも数日間ということですから時間がないのかなとは思うのですが、ここは要請すべきだと思うのですね。というのは、今回だめでもそうした要請をしておけば、いずれは来ていただける可能性があると思いますし、来ていただければ静岡県のいいアピールにもなるのかなと思います。その点どうなのかお尋ねをしたいと思います。

 もう1点、先ほどの盛月委員とのやりとりを聞いて思い浮かんだのですが、中国は浙江省、韓国は忠清南道と具体的に地域が決まっているからいいと思います。しかし、東南アジアについては、まだ東南アジアということで、特に国が決まっていないわけです。そこを長谷川所長が2名の職員とともに、あちこちでいろいろ行うわけですから、シンガポール事務所が強化されたとはいえ、まだまだ課題というか、やることが山積で中国とか台湾、あるいは韓国のようなきめ細かな地域外交というものはできないかなと思います。
 そこで先ほど東京事務所の人員の話がありましたが、東京にはいろんな大使館があるわけですね。ですから、東南アジアの長谷川所長がカバーできない部分については、東南アジアの在日大使館に東京事務所の方が行かれて情報収集をされるべきだと、多分しているんだろうと思いますけれども、その点についてお尋ねをしたいと思います。

 次に、静岡県の人口についてさんざん議論させていただいておりますが、幾つか確認をしたいと思います。
 まず、新聞記事で拝見したのですけれども、2月19日の県の多文化共生審議会で、県内で外国人登録されていながら居住実態のない可能性のある外国人が5,000人以上いる可能性があると報告をされたようでございます。5,000人というとかなり大きな数かなと思うのですけれども、この数字というのは、県が毎月発表している推計人口にどのように影響するのか。つまりは、多分5,000人はまだ入っていると思うんですね。ですから、5,000人がはっきりした段階ですぽっと抜けるのかなと勝手に想像していますが、その点についてお尋ねをしたいと思います。

 次に、知事が12月議会における私の質問に対しまして言明されたように、県の幹部職員を対象とした勉強会に、歴史人口学者の鬼頭宏上智大教授が2月25日に招かれまして講演されました。私も御配慮いただきまして前列で拝聴させていただきましたが、その際、教授のお話でもっとも印象に残っているのが人口問題を考えるに当たっては、これからどうなるかではなく、これからどうしたいかであると言われておりましたが、その点について私は非常に印象深く残っております。
 そして、講演の中で鬼頭教授は、静岡県が出生率2.0を目指すという具体的な数値目標を上げられている点については、大変評価をされておりましたが、ただ、その抜けているところが、まさに出生率2.0を目指してどうしたいのかというところだと思います。既に本会議等でも御指摘しましたとおり、30年後、50年後このままいけばこうなる、それに対してどうしたいかというのは、まだまだ県のほうでもビジョンとか方針が示されていないと思います。
 そこで聞きたいのですが、今回の鬼頭教授のお話を受けて、これから具体的にどのような対策というか、どのようなことをしていくのかお尋ねしたいと思います。

 最後に、内陸のフロンティアを拓く取り組みについてお尋ねしたいと思います。
 先ほど、皆様と一緒に黙禱をさせていただきましたが、本日で東日本大震災の発生から丸2年になります。ここにいる皆さんは、私たち議員も含めて県民からいただいた税金で生活をしている、仕事をしている人間であります。2年前の東日本大震災から1つでも多くの教訓を学び、できることは素早く実行していくということは、我々議員も含めまして私たちの義務だと思っております。
 ですから、ぜひとも前向きな取り組みといいますか、御回答をお願いしたいものが、まず1点。
 これも担当じゃないと言われそうですから答えられる範囲で結構ですけれども、1月に公表されました大規模地震対策特別委員会の提言に関する事業実施状況についてです。これは多分直接の担当ではないと思いますが、私もこれに関連して12月の議会で質問したものですから、改めてお尋ねしたいと思います。特別委員会の報告書の提言1の中にある津波対策への支援制度の整備についてです。私が質問したのは、特に個人住宅の高台移転等々にも県独自の推進施策を導入すべきじゃないかということでした。それについては明解な答えはなかったのですが、実施状況を見ますと、現在のところ、個人住宅の高台移転や建てかえへの支援制度は検討していない、おしまいになってしまっているのですね。確かに難しい部分は多々あろうと思いますが、この返答はちょっと特別委員会に対して失礼なのかなと思いました。検討していないということは検討するのに値しない、だから無視しているのか、あるいは検討したが、これこれの事情ですぐにはできないけれども長期的には考えていくというような回答があってもいいのかなと思います。ここは知事戦略監にぜひお答えしていただきたいと思います。
 
 それから、東日本大震災から2年がたっているわけでございますが、きょうも恐らく新聞あるいは各メディアで特集が組まれていると思います。集団移転の状況についても新聞記事等で拝見しておりますが、あれから2年もたつのに、まだ集団移転について着工したのはわずか1割ということでございますし、加えて各市町村等々が整備する災害公営住宅のうち着工できたものが8.4%ということでございます。
 起きてから対応するというのは、どうしても時間がかかります。万が一南海トラフで巨大地震が起きてしまったとしたら、被災人口が東日本大震災よりも10倍以上ということも言われておりますから、それだけ被害も大きくなると思いますし、東日本大震災よりもさらに日本経済の中枢を失うことになってしまうわけです。ですから、今のうちに準備できることはしっかりとやっていく必要があると思うものですから、先ほどの特別委員会の提言じゃないですけれども、今から何らかの形で高台への集団移転を促進する取り組みを県としても行うべきじゃないかと思います。先ほどの質問と重なるとは思いますが、お答えをしていただきたいと思います。

 それと、内陸フロンティアを拓く取り組みの全体構想中138ページから141ページに袋井市と磐田市の事業所撤退跡地の利用促進について記載があります。袋井市の場合には事業所が撤退したということですし、私はこれが成功するかどうかが、今後の災害対策のかぎを握るのかなと思っております。というのも内陸フロンティアの構想が出されて以来、沿岸地域を切り捨てるのか、内陸ばっかり見て沿岸地域はしっかり手当てをしないのかという話が出てきます。そこは、しっかりと説明がされていると思うのですが、なかなか御理解いただけないというところがあります。2つの事業がしっかりと完成すれば、地震対策としてどうしても沿岸部から内陸部に企業、人口が移動してしまうとか、県、場合によっては国の支援が出て、しっかりとやっていただけるんだなという先行例がここで実行できれば、私の駿河区もそうですが、特に沿岸部からの心配がなくなってくるのかなと思います。財政支援等と書いてあるのですけれど、具体的にはどういった取り組みをするのかお尋ねしたいと思います。

 その先の142ページに沼津市内浦重須地区における高台移転の記載があります。先ほどの話とも重なってきますが、ちょうど何日か前の静岡新聞にも載っておりました。東日本大震災発生直後は、皆さん非常に危機感があって、何とか合意が得られて内浦重須地区の移転もうまくいくかなという話があったように伺っていますが、2年もたちますとなかなかそういった意識も変わってきてしまっていると。
 ここはさっきの袋井市、磐田市の話じゃないですが、この事例を成功させることが、新たな別の地域での移転促進にもつながるかなと思います。ですから、何らかの形で県も支援をしていくんだろうと思いますが、どのような支援をしていくおつもりなのか確認したいと思います。

 最後に、今までの話と重なってくるのですが、沿岸部にいると津波が来る、津波が来ないとしても非常に大きな震度が予想されるから、なるべく内陸のほうに行ってくださいと言っても、なかなか実行できないというのは、あるだろうと思います。やはりお金の問題、あるいは土地への愛着という問題がありますし、自分1人で行っても、知らない人が周りにいてはなかなか地域になじめない。ですから移転を促進するのは、現実問題としては難しいと思うものですから、そこでぜひともやっていただきたいのが、事前復興計画です。去年11月26日に、富士常葉大学の池田学部長が静岡新聞に記事を書いていらっしゃるんですけれども、簡単に言えば、それこそ6月に出てくる第4次地震被害想定が当然それに当たると思うんですが、ああいった地震が起きれば、ここの地域は津波で破壊される、あるいはこの地域はやはり地盤が弱いから、震度7でどうしてもほとんどの家屋が倒壊してしまうだろうと。そういった場合に、ここが倒壊した場合には、あそこに避難所をつくって最終的にはここに例えば災害住宅をつくる。あるいは特に津波に押し流されてしまった地域については、やはりどうしても高台移転せざるを得ないから、そういった場合には、ここは残念ながら建築禁止区域にしてあそこの地域に高台移転をしてもらうと。そういった計画を今からしていくことが、震災後2年、3年たってもなかなからちが明かないということにならないことにつながるのかなと思います。内陸フロンティア構想の副題にも、ふじのくに防災減災・地域成長モデルとあるわけです。これから防災・減災と地域成長を両立させてしっかりやっていこうという話ですから、事前復興計画について、内陸フロンティア構想の中に入れていくべきだと思うのですが、お答えいただきたいと思います。以上です。

○佐藤企画課長
 自然学習資料センターについてお答えいたします。
 まず、どういう方が来るかということでございますけれども、小中学校等の生徒さんがやはり中心だろうかなと思っております。
 それにあわせて、体験できるカリキュラム、講座、展示も体験できるもの、そして静岡の自然が全てわかるというものを提供していきたいと考えております。小中学校、高校あたりの生徒さんを中心として、できる限り土日にカリキュラム等を開いて親子で来られるような形をとっていきたいと考えております。平成25年度に休館日等は決めていきたいと考えております。
 また想定ということですけれども、これも平成25年度に正式に詰めていく形になるんですけれども、今清水に自然学習資料センターがございます。そこでも3週間ほど展示会をやっております。そこでは3週間で大体740名ほど見えておりますので、これを年間に直せば1万人程度になるのかなと思います。この辺も参考にするととともに、学校を改修してつくった石川県の自然史資料館がございます。こちらのほうは、年間大体4,600人ほど来館者があると聞いておりますので、この辺を参考にしながら想定していくことになると思います。いずれにいたしましても、魅力ある施設にして、多くの方に来ていただくようにしたいと思います。
 また、カウントということでございますけれども、こちらにつきましては、平成23年度には例えば今言いました自然学習資料センターを初め、富士山こどもの国とか、静岡科学館る・く・るとか10カ所で展示会をやっております。そちらのコーナーに来ていただいている方をカウントさせていただいております。

 地元の要望についてでございますけれども、静岡南校のうち、自然学習資料センターで使おうと思っているのは校舎でございます。3階建ての校舎がございますのでそちらと、その横にプールがございます。プールについては取り壊しをさせていただいて、学校等のための大型バスの駐車場にしたいと考えております。
 グラウンドですとか体育館、それからテニスコートがございますけれども、そちらについても今自然学習資料センターでは使用しないという形で考えております。そちらの管理につきましては、当面教育委員会が管理するということです。地元からいろいろな御要望が出ていると伺っております。地元の方々、そして近隣の静岡大学もいろいろ活用したいようですので、お話をしながら利活用について検討していきたいと思っております。

 次に、鬼頭教授のお話を聞きまして、これからどういうふうに進めていくかということについてです。将来の人口動向をつかまえていくというのは、今後の計画をつくる上で非常に大事だと思っております。特に来年度は、平成26年度からの新しい総合計画の基本計画をつくる時期になります。そういった意味で、時代の潮流という中で、将来の人口状態を踏まえるということは非常に大事でございます。こちらについては鬼頭教授にも引き続きお知恵をいただきたいなと思っております。それ以外にも人口問題の専門家の意見を聞いたり、ことし出ると思いますが国立社会保障・人口問題研究所の都道府県別人口推計の検証を行い、将来の人口動向について静岡県としても研究に努めていきたいと思います。
 また、対策ということになりますけれども、鬼頭先生は、対策として人口減少対策と息の長い少子化対策の二正面作戦が王道であるということを、この前の講演でもおっしゃっておりました。将来の安心が出生率の回復につながるということを先生から聞いておりますので、これは新しい基本計画、そして場合によっては基本構想の一部見直しということもあろうかと思いますけれども、そういった中で人口減少対策、そして少子化対策の施策を盛り込んでいって、新しい計画に反映させていきたいと考えております。これに当たりましては、議員の先生方にもお諮りをしながら計画をつくっていきたいと思いますので、そのような形で進めてまいりたいというふうに考えております。以上であります。

○増田エネルギー政策課長
 新エネルギーの関係で、地球深部探査船「ちきゅう」の母港化ということについての御質問にお答えいたします。
 この「ちきゅう」でございますが、昨年度も清水港から出港し、これまでも何度か清水港から出港しているところでございます。この船でございますが、独立行政法人海洋研究開発機構というところが所有しておりまして、今回、メタンハイドレートの調査を行う法人が借りて探索を行うというものでございます。
 私は以前、国に清水港をもっと使ってもらえないのかというようなことも含めてお聞きをしたことがあります。水深の関係で清水港はよく使うよということはおっしゃっていました。記憶が定かではないのですが、確かこの「ちきゅう」は和歌山県に母港を持っておりまして、恐らく陸側にも研究施設、受け入れ施設等が当然あるということでございます。母港化ということは、なかなかいろいろ難しい点もあろうかと思いますけれども、南海トラフ沖ぐらいまでもターゲットになり得る清水港でございますので、これからもできるだけ使ってもらえるように、静岡市の取り組みを応援していきたいと考えているところでございます。以上でございます。

○後藤地域外交課長
 私からは東南アジア駐在員事務所の体制につきましてお答えいたします。
 まず、現地職員の2人体制ということでございますけれども、1人の経済担当につきましては、今いる現地職員を引き続き活用したい。ジェトロでの経験を生かしていただくという観点からそのような予定でおります。新たにもう1人の観光・文化・教育の担当職員につきましては、派遣会社にこれからお願いをしまして人選をしたいと考えております。これは、事務補助ではなくて自分で動ける方ということで、それなりの給与も用意をしまして提示をしたいと考えております。

 それから、新たに単独化する事務所へ対外関係推進員のテン氏、ガン氏の机を置いてほしいというようなお話でございました。事務所の広さを勘案する必要もありますけれども、ジェトロから飛び出しまして企業支援だけでなく、観光誘致から文化、教育、路線就航といった幅広い行政需要に対応していくためには、先ほどの現地職員の増員と並びまして、対外関係推進員と連携して、一層それらの方々のアドバイスをいただきながら仕事を進めていくということが必要となります。机を置く方向で検討したいと考えております。私からは以上です。

○深谷地域外交局長
 ミャンマーとの交流の関係でございます。ミャンマーにつきましては、民主化の進展の中にインフラが非常に未整備だという点がございますけども、人口が多く、賃金水準が低く、県内企業も非常に進出に前向きな状況だったと認識しております。そういう点で、本県経済、それから本県の交流を進めるという点で大事な国になってくるという認識を持っております。
 そういう中で、今お話がございましたアウン・サン・スー・チー氏招聘の提案でございますけども、お父様が本県とも非常にゆかりのある方だと認識をしている中でございます。情報収集等を進め、来日の日程が決まった場合、提案を踏まえて招聘の可能性について検討していきたいと思っております。以上でございます。

○若梅県理事(地域外交担当)
 ふじのくに大使館を活用した東南アジアの情報収集の強化という質問でございます。今まで交流のないところにつきましては、東京事務所のほうで、例えば静岡スタディというような形で各大使館の皆さんに静岡を知ってもらう事業を進めております。それ以外に、例えば既に交流のあるところ、具体的に言いますとタイの大使が日タイ交流フェスティバルにみえていただいたとき、副知事を表敬していただきました。シンガポールにつきましては、風評被害対策のときに、東郷対外関係補佐官が政府関係企業庁に訪問していただいております。さらに、ベトナムの大使は、2月に知事がクァンニン省書記と面談したときに同席していただいております。また、来週フィリピンのデリマ経済特区庁長官が経済産業部にお見えになります。このように具体的な交流が進んでいる部分につきましては、その後のフォローを東京事務所のほうでしていただきたいと考えております。以上です。

○加藤統計調査課長
 静岡県推計人口における外国人人口についてお答えをいたします。
 毎月公表しております静岡県推計人口におきます外国人口は国勢調査におきまして、確定した外国人人口に毎月の外国人登録原票――平成24年7月9日以降は住民基本台帳でございますが――その原票に基づいて作成した各市町の移動数を加減して算出しております。
 ちなみに、国勢調査における外国人人口は、日本にふだん住んでいる人を対象として、調査員が各世帯を訪問し調査表を配布する方法で実態を調査した人数でございまして、居住実態を確認して調査を行っております。また、その後の外国人人口も各市町から毎月報告された居住実態に則した移動数を加減して算出しております。
 結果といたしまして、静岡県の推計人口における外国人人口は、居住実態のない外国人は含まれていないと考えております。以上でございます。

○出野知事戦略監兼企画広報部長
 内陸フロンティア関係で津波対策への支援制度ということでお答えいたします。
 大規模地震対策特別委員会の議論の内容を深く承知しておりませんものですから、多分交通基盤部かくらし・環境部からのお答えだとは思いますけれども、基本的には個人住宅への支援というのは非常に厳しい状況にあると思います。
 ただ、全国知事会におきまして、生活再建支援制度をつくりまして、地震による全壊の場合、1戸300万円を全国知事会として支給するという制度を導入はしております。

 8番委員のお話の中にもございましたけども、高台移転等々が言われている中で、内浦重須地区について発生直後と今の状況がどう変わってきたかというところで、やはり個人の負担で住宅を建て直すというのが2世代、3世代のお宅なら問題はないと思いますけれども、高齢者の単独世帯等々の場合は、非常に負担になるということも事実でございます。まして津波被害にあった状況で、個人がもう一度建て直すのは非常に負担になるということも実態としてわかってまいりました。
 今まで、災害対策というと、どうしても地震対策ということできたわけですけれども、2年前の3月11日以降、津波による被害というのが非常に大きいものということを全国民が再度認識したわけでございます。何とかそういった方法も、これから支援制度を再構築する中で検討していければというふうには考えております。以上です。

○長澤地域政策課長
 内陸フロンティアを拓く取り組みに関し、総合特区事業の沿岸部の取り組みの中で、袋井市、磐田市の具体的な取り組みということでございます。 
 袋井市におきましては、企業が移転した後の土地の優良農地化ということをしていきまして、地域の優良資源を活用した独自産業化を展開していこうという計画でございます。
 磐田市につきましては、企業団地等から企業が移転された土地に自然エネルギー等の発電施設を設置し、災害時におきましては、周辺企業に電力を融通していくといったものを今考えているところでございます。

 それから2点目の沼津市の内浦重須地区における高台移転の勉強会における県の支援ということでございます。現在は自治会が中心となって、大学の先生をお招きして勉強会を重ねているということで承知しております。これにつきましては、まだ最終的に移転するかどうかというところまでの結論には至っておらず、いろいろな角度から勉強されているということでございます。また移転ということになりましたら、防災集団移転事業等によりまして、県としても必要なアドバイスなり支援なりをしていきたいと考えております。

 それから、事前復興計画のお話でございます。これについては、事前復興という計画そのものではございませんけれども、委員会説明資料として配付してございます全体構想の改訂版の中にも、最優先で取り組む主な防災・減災対策ということで4つの視点というものを掲げてございます。
 まずはその沿岸域の皆様の生活、それから生業をきちんと守るということが第1でございます。ここで空洞化させないということを念頭に考えていかなければならないと考えております。
 その上で、命を守るということは当然のことでございますけれども、仮に災害があった場合につきましては、速やかな復旧を図るため、その対策を行っていくということがございます。
 4点目としまして事前の復興と書いてございます。内陸部における受け皿の支援をしていく、あるいは今の防災減災・地域成長モデルを全県的に拡大していくということで、企画広報部に予算計上いたしました1億5000万円の内陸フロンティア推進事業費を使いまして安全・安心な地域づくりをしていくということで、きちんと進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

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