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建設委員会議事録(平成26年3月12日)

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○大場経理監
 おはようございます。
 昨日の鈴木委員の質問の中で、繰越明許費における消費税の対応について再度お答えさせていただきます。
 昨日私は、繰越明許費予算に余裕を持って計上しているから消費税増税分は大丈夫というようなことを言いまして、計上の過程がいいかげんであるような誤解を与えてしまいましたが、あくまでも今回の消費税増税8%への対応は、現状で未契約になっている事業費や入札差金等により、今回計上させていただいております繰越明許費527億8300万円の中で対応するということでございます。
 そうしますと、消費増税の影響額を理論上計算しますと、527億円のうち108分の3が消費増税額という概算でございます。非課税、課税を全部ひっくるめて527億円の108分の3として計算しますと、最大見積もって14億円と計算されます。これはあくまでも理論上の最大限でございます。

○又平管理局長
 昨日の9番委員の県道豊田竜洋線の質問の中で、退職者のうち拠出者が35%という数字は低いのではないかと、どのように退職者に拠出を求めたのかという質問でございます。少し私のほうの説明が不足しておりましたので補いたいと思います。
 今回、退職者に対しては、事件の発生した平成16年度以降の退職者のみならず、その以前の退職者に対しても行ったわけです。例えば、中には二十数年以上前に退職された方もおられます。現在に至っては年金で生活しているというような方もおりますが、そういう中で数字的には35%、対象者が623名でございますが、35%の220名というたくさんの方から協力をいただいたということは、私どものほうは非常に感謝しているところでございます。

○鈴木総務監
 昨日御質問がございました県道豊田竜洋線の県有地不法占有に係る行政監査のポイントとその対応につきましてお答えいたします。
 今回の行政監査のポイントとしましては、監査委員から改善または検討を要する事項とされた点が3点ございました。1点目がコンプライアンスの徹底、それから2点目が本庁と土木事務所の役割分担の明確化と透明性のある事業進捗管理、そして3点目が文書の作成管理でございます。
 対応といたしましては、1点目のコンプライアンスの徹底につきましては、各所属で行うコンプライアンス意見交換会におけるテーマとして本事案を取り上げ、職員一人一人に再発防止の意識づけをしたほか、本庁の班長や出先機関の課長等を対象に外部講師を招いたリスクマネジメント研修を開催したところでございます。さらに、道路事業説明会あるいは用地職員研修会等を開催し、法令遵守と適正な事務執行の徹底を図ったところでございます。
 2点目の本庁と事務所の役割分担と進捗管理につきましては、問題がある案件につきましては本庁と事務所で共通記録簿を作成し、情報共有や責任の明確化を行いながら問題解決を図るということにしたほか、さらにより重要な案件は共通懸案調書というものを作成し、役割分担を明確化した上でスケジュール管理を徹底していくこととしております。
 3点目の文書作成管理につきましては、継続している事案に関する公文書につきましては、文書管理規則に基づく保存期間等の再設定を行い、適正な管理を行うよう部長通知を発出して部内職員に周知徹底を図ったところでございます。

○鈴木(智)委員
 御答弁と追加説明をありがとうございました。
 まず、繰越明許費の件で理論上最大14億円ということですから、実際にはここまでかからないんでしょうけれども、場合によっては数億円繰り越したがために余計な消費税がかかる可能性があるということでございます。先日来、繰越明許費を何とか減らすよう質疑があるわけですけれども、そこはぜひ真剣に対策を練っていただきたいと思います。万が一、例えば案件が多過ぎて今のマンパワーではなかなか地権者との交渉のような対応はできないということで、やはりどうしてもその事態が発生してしまうということであれば、案件を絞るというのはなかなか難しいかもしれませんが、そういう対応も必要かもしれません。あるいはもともといろいろな形で不測の事態が起きる可能性があるわけですから、最初から不測の事態が起きても余裕のあるスケジュール管理を行うとか、あるいはマンパワーが足りないよということであれば、財務当局にもうちょっと人をふやしてほしいと堂々と言うことも当然必要なのかなと思います。そこは要望で結構ですので、ぜひしっかり御対応をしていただきたいと思います。

 あと、拠出金の件なんですけれども、私、きのうの説明ではてっきり平成16年度以降に退職した方が対象かなと思ったものですから、それにしては35%は低いなと思いました。今の答弁で必ずしも低くないということはわかったんですが、ちなみに平成16年度以降退職された方のうち拠出された方の率は何%ですか。

○又平管理局長
 済みません、そのデータはとっておりません。

○鈴木(智)委員
 もしわかるようでしたらぜひ後で教えていただきたいと思います。

 それで今、監査報告に関する御答弁がありました。3つポイントを挙げられましたけれども、一番のポイントは最後の文書の作成管理体制だと思うんです。監査報告でも指摘されておりますが、平成16年度の契約締結当時の文書がほとんど残っていないと。要は保存期間の5年間を過ぎてしまったがために捨ててしまったということです。今、御答弁がありましたけれども、そこを確認したいんですが、これからはたとえ5年間が過ぎたとしても事業が完了しない限りは捨てないということと、完了してから5年間は少なくとも、例えば10年前、20年前の書類でも保存するということでよろしいのかどうか確認させてください。

○鈴木総務監
 先ほど申し上げましたように、交通基盤部として部長名の通知を発出しました。そこには、懸案事項等に関する公文書については、県民への説明責任や事後の検証に資するため安易に廃棄することのないようということで、懸案事項が解決されてから5年間保存する、最終的に解決してから5年間保存するということにしてまいりたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 そうすると、いろいろ文書の量が多いわけですから、原本をずっと保存すると多分場所が足りなくなるのかなと思います。今は電子化という方法もありますので、たとえ5年過ぎたとしても電子化でしたら簡単に、余りスペースなく保存できるわけですから、なるべく重要な書類については5年を過ぎても、原本は捨てるにしても例えば電子化するとかそういった工夫をしていただきたいと思います。

 次に移ります。前回の議会でも議論させていただきましたが、都市計画区域マスタープラン等の交通基盤部における中期計画と将来人口推計についてお尋ねします。
 まず初めに、前回も議論しましたが、このたび建設委員会説明資料をいただいていますけれども、昨年10月に策定されたマスタープランには、当然ながら将来人口推計の数値が用いられておりますし、そこを前提にさまざまな方針を立てることについては私は評価をしております。ただ気になるのは、用いられているのはあくまでも国立社会保障・人口問題研究所のものなんですね。御案内のとおり、県では独自に県のもの、市町でも独自に推計されているわけですが、それを用いていない理由は何でしょうか。

○森田都市計画課長
 総合計画における出生率等の目標が違うわけなんですけれども、これにつきましては少子化対策に取り組む本県の強い姿勢を示したものであります。それによってさまざまな施策を推進しているところであると思っております。
 今回、都市局で策定しました都市計画区域マスタープランにつきましては、このような中で出生率、死亡率ともに中位の値ということで平均的な値をもちまして実施しておりますけれども、これはあくまでその状況を示したものでして、区域マスタープランの後に各市町村がマスタープランというものを作成します。またそのときには、それらの詳細なデータを市町村が使いまして、都市のこれからの都市構造について検討していくことになりますので、そういうことで我々としては平均的な値ということで使っております。

○鈴木(智)委員
 失礼ながら要領を得ない答弁だったんですが、実は都市計画区域マスタープランだけじゃないんですね。私も隅から隅まで見たわけじゃないんですが、交通基盤部におけるさまざまな中長期計画、例えば今回御説明いただいています、ふじのくに交通ネットワークビジョン、社会資本整備重点計画、ふじのくにの“みちづくり”、生活排水処理長期計画、そしてこれは直接的には危機管理部かもしれませんが、地震・津波対策アクションプログラム2013の中でも、実際には企画広報部が使用した将来人口推計が使われていないと理解しています。県が独自にやった推計は、国がやっているものよりも、より現状に合った推計をされているはずなんですけれども、交通基盤部におけるさまざまな中長期計画の中で、それを用いていない理由は何なんでしょうか。

○増田都市局長
 県のデータを使っていない理由でございますけれども、基本的には県がデータを発表した時点で、既にこの都市計画区域マスタープランの策定方針につきましては作業をしておりまして、そういうことが1つの理由でございます。
 それからもう1点、私どもが都市計画区域マスタープランで示してございますデータにつきましては、各県の人口を足すと国の人口に合致するというようなデータを使っていることもあります。そういった点から、国立社会保障・人口問題研究所が出しております出生率中位、社会移動も中位というところの部分でお示ししているということでございます。

○鈴木(智)委員
 独自の将来人口推計ができたのが遅かったからそれに間に合わなかったということだと思います。ただ県で独自で推計したというのは、繰り返しになりますけれども、国はもう全体をやっているわけですから、一々静岡県の細かい事情までなかなか反映できていない部分があると思うんですが、少なくとも静岡県がやったわけですから、より現状に合ったデータになっているはずなんですね。ですから、もうできちゃったから使わないよではなくて、例えばそれを使って若干修正していただくことはあってしかるべきだと思います。
 先ほどの答弁を裏返して、これからもまたさまざまな中長期計画の見直しがあると思うんですが、そこではしっかりと静岡県独自の将来人口推計を交通基盤部で用いるということでよろしいんでしょうか。

○増田都市局長
 今の御質問につきましては、まず都市計画区域マスタープランについて今後変更していくことがあれば、国立社会保障・人口問題研究所のデータ、それから最新の県の推計データ等がございましたら採用したいと考えております。先ほど都市計画課長が、総合計画等で出生率2.0と説明してございますが、県の総合計画におきましてはさまざまな施策を打ちながらできるだけ人口減少を少なくしたいという思いが入ってございます。恐らくこういった推計データを使うときの考え方というのは、おのおのの計画をどういうもので考えていくかというところにあろうかと思っておりまして、私どもの都市計画区域マスタープランにつきましては、基本的に人口減少社会において機能するまちづくりという観点から、国立社会保障・人口問題研究所の中位値を使ったほうがいいんではないかと考えまして採用しております。
 総合計画の場合は、基本的にさまざまな少子化対策、出生率を上げる政策、あるいは転出を減らすというような政策を打った上で、でき得る限り静岡県の人口を減らさないというようなことを考えているということから、恐らく出生率を2.0%で採用しているのではないかと考えてございます。

○鈴木(智)委員
 県の将来人口推計は、別に将来2.0になることを前提でつくったわけでは全くないんですね。ただ、社人研と大きく違うのは、社人研の場合にはいわゆる社会的移動がマイナスになる、簡単に言えば流出が今後も続くよという前提でやっているものですから、かなり低い数字になっているわけです。県の場合には全くプラマイゼロ、あるいは滋賀県のようにプラスになるという前提でやっているものですから、社人研のものよりは若干減らない数字になっているんですね。ですから、必ずしも出生率2.0と直結しているわけじゃないんですけれども、それは県の考え方ですからいろいろあると思うんですが、ただ、今回静岡県がつくったのは、あくまで総合計画の次期基本計画をつくる参考にするために独自の将来推計をつくったわけです。当然、それとこの都市計画区域マスタープランや、その他のいろいろ中長期計画が連動しているわけですよね。ですから、そこで違うデータを使うというのはちょっとおかしいんじゃないかと思うんですけれども、長島交通基盤部長、いかがですか。

○長島交通基盤部長
 さまざまな前提で国のほうでやっているもの、それから県で試算しているものというのがあると思います。そんな中で、もし大きなそご、大きな違いがあると、県で新たにやったものが国全体で見た中の計画と比べて非常に違うということがあれば、当然それは検討していかなければならないと思います。これから変更ということが出てくる中では、そういう県独自のデータも参考にしながら検討していくことになるかと思います。

○鈴木(智)委員
 12月議会の一般質問でも指摘させていただきましたが、せっかく県がつくったわけですから、それを用いないとつくった意味がなくなるわけですから、そこはしっかり今後も御検討いただきたいと思います。

 次に、生活排水処理の推進についてお尋ねします。
 先日開かれた当委員会で総合計画の次期基本計画案に対する意見の中でも述べさせていただきましたけれども、当初、次期基本計画における汚水処理人口普及率の目標を86%で検討中だったということですが、それが生活排水処理長期計画が見直されたということで79%になりました。ただ、御案内のとおり静岡県は水の都と自称しているわけでございますし、また昨年富士山等が世界文化遺産に登録されました。ですから、三保松原等々もこの構成資産に登録されているわけです。白砂青松といいますと、どうしても松の話になってしまうんですが、白砂は海がきれいじゃないと砂は白くならないわけです。そういった意味でも、私は汚水処理人口普及率の目標値が79%となったのはやむを得ないかなと思うんですが、それはそれでやっぱり状況を打開するために何らかの違う対策を打っていく必要があると考えるんですが、今後の当局の方針をお聞かせください。

○山崎生活排水課長
 生活排水処理長期計画の今後の取り組みについて話させていただきます。
 県では静岡県生活排水処理長期計画に基づきまして、汚水処理施設整備を計画的に進めてきております。しかしながら、人口減少など生活排水処理を取り巻く情勢が大きく変化してきておりまして、また、市町村合併による行政区域の再編や、地方財政が依然として厳しい状況であることから本年計画の見直しを行いました。この計画の見直しの中で、汚水処理人口普及率につきましては、近年の事業投資額を踏まえ、また地域ごとに施設整備の手法やスケジュールなどについて検討した結果、平成42年度の目標値を90.9%、中期目標年度である平成32年度の目標値を82.1%としております。また、この目標達成に向けまして、平成29年度の目標値を79%としたところでございます。
 目標値が先に延びましたのは、現下の大変厳しい地方財政状況の中、限られた財源の中で施設整備を進めるという制約がある上、管路更新や耐震対策などの対応も考慮したためでありまして、県としても市町と一体となって可能な限り汚水処理の整備を進めていきたいと思っております。また、平成26年度の予算の中で浄化槽市町村整備事業の助成等も予算を上程しております。そういう中で、できるだけ個人の方がみなし浄化槽から合併浄化槽のほうに転換できるような施策も盛り込んだつもりでございます。

○鈴木(智)委員
 今回の建設委員会説明資料の112ページに御説明がありますが、普及率を高めるのが難しいというのは、1つの理由として財源不足ということなんですが、多分、他県も似たような状況だと思うんですね。ただ、その中で平成23年度から平成24年度にかけて、残念ながらこの普及率の順位が下に1個落ちているわけです。ですから財源不足だから仕方ないよというわけではなくて、やはり水の都と自称しているわけですから、しっかりとそこをやっていただきたいと思います。
 そこで1つ御提案です。先日も若干述べさせていただきましたが、静岡県の場合、もりづくり県民税として個人からは400円、法人からは1,000円から4万円いただいているということなんですけれども、茨城県の場合には森林湖沼環境税と称しまして、森林に使っていますけれども、茨城県の場合には霞ヶ浦がございますから、例えば森林湖沼環境税からいただいたお金を高度処理型浄化槽の設置促進などにも使っているということなんです。茨城県の場合には使い道が広がっていますから税額もふえていまして、個人が静岡県が400円に対して1,000円、それで法人が静岡県は1,000円から4万円なのが、2,000円から8万円ということで約倍になっているわけですね。
 もちろん、県民の方にお願いするわけですからそう簡単にいかないのは重々承知しています。資料を見ますと、来年度は10億600万円の財源がもりづくり県民税によって得られるわけですけれども、それが単純に倍になれば10億円ぐらいの財源を確保するわけです。いずれまたこのもりづくり県民税の見直しが来るわけですから、その際に茨城型の導入を検討してもいいのかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○山崎生活排水課長
 今、委員の意見がありました新税の創設につきましては、県民に新たな負担を求めることになることから、県民の理解も得る必要もあります。また、環境行政全般の中でこれについて議論されるべきものだと認識しております。

○鈴木(智)委員
 繰り返しになりますけれども、県民の皆さんに新たな負担をお願いすることは容易なことではありませんが、ただ、やはり生活排水処理の問題は非常にゆゆしき状態だと思います。特に上流の方が単独浄化槽を使っていれば、その影響は当然下流域に及ぶわけであります。ぜひもりづくり県民税の見直しのときには、もう最初からできないとかやらないと言うのではなくて、茨城県がこのような、要は静岡県と比べれば倍の納税をお願いしているわけですから、どのようにしているのかしっかり検討していただきたいと思います。

 最後に、残りの時間で静岡空港について議論させていただきたいと思います。
 先日も渡邉空港経営課長と議論させていただいて、どうすれば私の思いが伝わるのかなというのを考えました。そこで、議論をわかりやすくするために、空港を人気のあるラーメン店に例えてお話をしたいなと思います。
 羽田空港と静岡空港をラーメン店に例えて比較したいんですが、羽田空港というのはいわば人通りが多い駅、新宿でも渋谷でもどこでも結構ですが、駅の目の前にある人気ラーメン店に例えられるかなと思うんです。要は駅前ですから簡単に行けます。羽田空港同様、店構えが非常に立派ですし、多分座席がいっぱいあるようなところなんですね、トイレもきれいだとか。そして味もいいから、常に人がいっぱいなわけです。
 それに対して静岡空港をラーメン店に例えると、場所から言えば、市街地から離れたやや不便なところにあるラーメン店と。そして一部の客には好まれていますけれども、残念ながら当初の予測どおりお客さんがいないわけですから、残念ながら空席が目立っています。そして、店自体は新しいんですが、やや不便なところ、例えばトイレが狭いとか少ないとか、そういうところがあるというように例えられるかなと思ってます。御案内のとおりこのラーメン店というのは、非常においしければ、例え店構えやアクセスが悪くても遠くからでもわざわざ食べに来るわけですね。
 ですから私が考えるのは、まず静岡空港がこれから取り組まなくてはいけないのは、これから増改築を行うわけですけれども、増改築と言えば店構えを変えるということなんですが、それよりも味の改善、空港で言えばなるべく低価格で非常に便利な航空便を数多く誘致することだと思っています。ただ、今も述べましたけれども、現在当局から示されているのは、ターミナルビルの増改築等、要は店構えをよくすることばかりに集中していて、味をよくする努力、きのうも杉山委員から議論がありましたけれども、どうもそこの説明が少なくとも素人にわかるような形になっていないと思うんです。
 ですから、企画文化観光委員会でも85万人を下方修正しろというような話になったようですが、やっぱりそれはそういった説明が足りない、見通しがないからそういうような議論になっていると思うんです。どのように味の改善を進めるべきと考えているのか、我々、県民にもわかりやすく御説明いただきたいと思います。

○渡邉空港経営課長
 静岡空港の味わいをどのようによくするかという御質問をいただきまして、お答えをさせていただきたいと思います。
 鈴木委員が御指摘のとおり、空港にお客様が集まるその動機は何かと言えば、やはり路線、便数があって、行きたいところに自分の都合に合わせて行くことができる、これが一番好ましいわけでございます。空港の利活用を図る中で、何よりも欠かすことができないのは増便、あるいは新規就航をお願いし、県民の皆様が向かいたい場所に行きたい時間に行く、これがベストな話でございます。
 空港の場合、道路のような社会資本と一番異なりますのは、空港というのはあくまでも点の整備になりまして、点と点をつなぐ部分は民間事業者である航空会社様に委ねているというところになります。ですから私どもといたしましては、航空会社に対して静岡空港の魅力、あるいは後背人口、マーケット、こういったものをるる御説明し、静岡空港への御就航を促していくということがメーンになってまいります。
 今議会においてお諮りしておりますほかの案件は、来年度以降も指定管理者によって行っていくというようなこと、あるいは条例改正をし、引き続き着陸料の低減を行っていくということですが、これらにつきましても静岡空港を民間の航空会社様に選んでいただくための環境整備ということでございます。ただ、航空会社におきましても、限られた航空機という機材をいかに有効活用して利益を上げていくか、これに腐心をされていらっしゃるわけですから、例えば東京路線であるとか、あるいはヨーロッパの大きな都市、アメリカの大きな都市へつないでいくほうが確実にお客様がとれるとなれば、そちらのほうに機材を優先して回していけば楽に利益を上げやすくなる、そういったもろもろの経営判断、選択と集中の中にあって、静岡空港にも路線を引いていただくためのさまざまな取り組みが我々として必要だと考えております。そうしていくことが静岡空港にお客様を集めていくことにつながるからでございます。そうした中で、今回私どものほうでターミナルビルということでお願いしておりますこの案件ですが、こちらにつきましても就航していただく、さまざまな検討を経て選んでいただく中でようやく話がまとまとまりかけたときに、実はこの時間ではほかの航空会社の就航が入っているので無理ですというお話をその場に至ってやるのはいかがなものか、せっかくこちらに向いていただいた航空会社様を逃していくことになりますので、そのために整備をさせていただきたいということでございます。その目的は委員御指摘のとおり、利用者に選んでいただく空港とするためのものでございます。長くなりましたが以上でございます。

○鈴木(智)委員
 手短に答弁をお願いしたいんですが、この資料を見ても利用客の声は聞いているようなんですけれども、今は利用していない、ただ将来的には利用する可能性がある方の意見を聞くべきだと思うんです。
 今、先導的空港経営推進会議がありますね。その中に静岡県在住の方、特にふだんは使っていない企業のほうがいいのかなと思うんですが、企業の方が入っていないように思うんですが、このメンバーの中に静岡県在住の方は何人いらっしゃるんでしょうか。

○渡邉空港経営課長
 現在行っております推進会議の中では、メンバーの中にお一方入っていただいてございます。

○鈴木(智)委員
 岩崎さんのことだと思います。先ほども言いましたけれども、やはり今は使っていないけれどもこれから使う可能性のある方。この先導的空港経営推進会議の中に静岡県在住の方は岩崎さんしかいらっしゃらないということなんですが、ぜひ、例えば西部、東部の企業の方で残念ながら静岡空港を使っていない方、そういった方をメンバーに入れることによって、どうやったら今使っていない方に使っていただけるか、そういった声を実際にビルの増改築とさまざま施策に反映させるべきだと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○渡邉空港経営課長
 御指摘ありがとうございます。そういった会議の場に経営陣の方々に入っていただくことも重要だと思いますし、今後そういった県内企業の方々にも丁寧に私どもの考えを御説明し、利用促進をお願いしていくことも丁寧にやっていきたいと考えております。

○鈴木(智)委員
 メンバーの中に日本航空ビルディング株式会社の副社長が入っていますね。このビルは羽田空港のビルだと理解しているんですが、先方はそうは思っていないかもしれませんが、できれば静岡空港は羽田空港の利用客を引っ張ってこようと努力されていると思います。日本航空ビルディング株式会社の土井副社長はある種、利益と相反する方じゃないのかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○渡邉空港経営課長
 マーケットの奪い合いという観点から見れば、そのような御指摘もあるのかもしれませんけれども、やはり日本を代表する空港のビルディングを経営されていらっしゃる方々、そのノウハウというものはいわば新参者である我々にとっては貴重なノウハウであり、それを我々としては勉強させていただきたいということで就任していただいているものでございます。

○鈴木(智)委員
 多分最後の質問になると思います。ぜひそこはしっかり盗んでいただくのをお願いするとともに、私はLCCがやはり必要でないかなと思います。ただ、残念ながらLCCを誘致するための努力、特にさまざまな空港利用料を低価格化する努力が見られないんですが、実際、空港利用料の低価格化の努力は具体的にはどのように行っているんでしょうか。

○渡邉空港経営課長
 御指摘の利用料というのは、航空会社のコストということで理解してお答えさせていただきます。
 旅客ターミナルビルにつきましては、この使用料は航空会社のコストになります。先ほども申しましたが、指定管理者制度の導入等々もろもろの工夫をしながら、そのコスト低減に努めていくということが私どもとして行っている施策でございます。また、文化・観光部におきましては、助成制度等々も入れてございまして、そういった観点からもコスト低減を図っているところでございます。

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